祭りの始まり
2011/10/15(土)<2>
思えば、祭りに行くの、ホント久しぶりなヨッシーですよ。
まあ、行ったのを忘れてるだけかもしれませんけど(ぉぃ
祭りの思い出とか、あまりないですからね・・・。
でも、今回は良い悪い関係なく、確実に思い出になるでしょうね。
とりあえず、祭りが開始になる少し前に、ガミさんと合流しましてね。
ガミさんの方は、もう下準備なんかも終わり、祭りの開始を待つだけって状態みたいです。
「ガミさん、暇があれば途中で交代するから。まあ、ガミさんの両親がやった方が確実だろうけど・・・」
「そ、そんなことないよ。あ、ありがとう」
てか、ガミさん、軽く緊張した様子ですね。
手も震えてますし。
うん、ここは・・・
「ガミさんじゃないよ」
まあ、俺の言葉にガミさんは軽く固まりましてね。
それから笑いました。
「意味、わかるでしょ?」
「うん、そうだね」
そして、ガミさんは大きく深呼吸しましてね。
一応、緊張は解けたみたいです。
「そうだ、ヨッシー!祭りが始まったら、僕のオムそば飯、1番最初に食べてもらって良い?」
「え?」
「ヨッシーのおかげで、この味を見つけたから、1番最初はヨッシーに食べてもらいたいんだよ」
そういえば、この前、ガミさんは何か悟りを開いてましたね。
何があったのか、全くわからないですが、そういうことなら、もらいましょう。
てか、普通にお腹も空いてますしね。
そんなこんなで、祭りが始まる時間になりました。
思えば、祭りを開催する瞬間ってのは、それこそ初めて見ますよ。
何か、テンション上がってきたぜ~(オチツケ
まあ、ライブでも使うステージに、マツさんが立ちましてね。
「あの・・・今日はお集まり頂き、ありがとうございます」
また、頼りない感じの挨拶だったんで、大丈夫かなと思ったんですけど。
「今回、私が実行委員長を任されて、上手くいかないと思っていました」
マツさんは緊張しながらでも、気持ちを落ち着けながら、しっかりと話してます。
「でも、今はそんな風に思っていません。大切な仲間が周りにいるからです」
その時、マツさんがうちらの方を見ました。
「祭りはみんなで作り上げるものです。みんなで、楽しみましょう!」
そこで拍手が起こりましてね。
マツさんの挨拶、十分パーフェクトでしょ(また歌詞から・・・?
てことで、祭りが始まりました~。
「ヨッシー、食べて!」
あ、ガミさんのオムそば飯ですね~って早いよ!
軽く、フライング気味だったし!
でも、約束通り、もらいましょう。
てことで、一口食べてみましてね。
「美味しい!」
てか、軽く味を変えたんですかね?
この前、食べたのとは少し違いました。
そのまま二口目も食べましてね。
そして、気付きました。
「どう?」
「味が変わった気がするけど?」
てか、ガミさんが嬉しそうに笑いましてね。
「今までは、いつだって同じ味を目指してたのね」
確かに、ガミさんの料理はいつ食べても、同じ味だと思いました。
オムライスも、久しぶりに食べたけど、懐かしいって感覚が強かったですし。
「でも、それだと面白みもないし、飽きちゃうじゃん?だから、わざと味にムラをつけたんだよ」
「それで、一口目と二口目で味が違うってこと?」
てか、試しにそれから数口ほど食べましたが、確かに違います。
これなら、当然飽きることはないですし、しかも一口一口が美味しいんですよ。
「ガミさん、すごいね!」
「ヨッシーのおかげだよ!」
そんなこんなで客が集まってきましてね。
「ほら、みんなにも出さないと」
「あ、うん。ヨッシーはしばらく祭りを楽しんできてよ」
「ああ、了解」
ガミさんの言葉に甘え、すぐに行こうとしたんですけどね。
「ガミさん、頑張れよ」
それだけ言いました。
そしたら、ガミさんは笑顔でうなずきましてね。
てか、ヒロの話を思い出したら、頑張れって言いたくなったんですよ。
体調的な話で言えば、無理をしてる状態ですからね。
倒れたり、そういったことがないようにしてほしいです。
まあ、そんな心配もありつつ、そばにはヒロやガミさんの両親がいますからね。
ここは任せます。
てことで、うちらは軽く移動しましてね。
早速、作戦開始です。
「エン、いつ誘うのよ?」
「いや、マツさん、忙しそうですし・・・」
「別に実行委員は他にもいるんだし、そっちに任せれば良いでしょ」
なんて言ったんですが、マツさんはホントに忙しそうでしてね。
実行委員なんて、祭りが始まれば、何もすることないんじゃないかと思ったんですけど、そんなことはなくてですね。
道案内や、怪我人が出た時の対応、各出店の状況の確認など、やることが盛りだくさんのようです。
そこを無理して誘うのは、逆効果になりそうですからね。
「少し時間を置いてからにしようか」
「そうですね・・・」
てことで、後でまた集合することにしましてね。
ここは一旦、解散することにしました。
まあ、俺とミサを2人にしようと、周りが気を使ってくれたっぽいんですけど。
そんなわけで、ミサと2人になりました。
「どこに行きましょうかね?」
てか、ミサと祭りに来るのも初めてですからね。
せっかくですし、楽しみましょう。
「お腹は空いてない?」
まあ、ガミさんのオムそば飯は食べましたけど、途中からみんなで分けたりしたんで、軽く食べた程度です。
なので、お腹一杯って感じではなく、むしろまだ空いてます。
だから、何か食べようと思ったんです。
そしたら、ミサは何か希望があるみたいでしてね。
「じゃあ、綿菓子が食べたいです!」
「ああ、綿菓子・・・は主食を食べた後にしようよ」
「あ、そうですね。じゃあ、射的やってみたいです」
「・・・何か食べないの?」
あ、てか、これがミサとの普通の会話ですが何か?
おかげで、デートはいつも、色んな意味で楽しいですよ(アハハ・・・
というネガティブコメントはさておき、焼きとうもろこしや、たこ焼きといった定番メニューを買って食べましてね。
てか、ガミさんが出店を出してる中、別の出店の食べ物を買うのは、軽く罪悪感がありますが、気にしないでいきましょう。
そんで、ミサの希望通り綿菓子も買いましてね。
1つの綿菓子を2人で千切りながら食べて、軽く手をベトベトにしちゃったり。
水道はどこだ~?って探してたとこで、マツさんに会いましてね。
せっかくなので、水道がある場所を聞いちゃいました。
「あ、こっちですよ」
そしたら、案内までしてくれましてね。
ついでに、軽く話もしますか。
「忙しそうだね」
「はい、でも、やりがいがありますよ」
あれだけネガティブだったマツさんから、やりがいがあるなんて言葉が飛び出すとは思ってなかったんで、ちょっと嬉しいですね。
そんで、案内してもらった場所で、手を洗いましてね。
「遊んだりはしないの?」
「はい、そんな暇ないですし・・・」
まあ、ホント忙しそうだもんな~なんて思ったんですけどね。
「いや、せっかくだし遊んできなよ」
不意にそんな声が聞こえて、目をやるとムラさんがいました。
「他の実行委員には俺から言っておく。あまり長くはダメだけど、遊んできなって」
てか、ムラさん、あなたは何者ですか・・・?
普通に統率力、高すぎません?
まあ、こっちとしては助かりますし、詮索はやめますか。
「良いんですか?じゃあ、30分ほど、行ってきますね」
てことで、マツさん、暇が出来ましたね。
よし、全員集合です(ぇ
まあ、一斉メールを送りましてね。
あっという間に、みんな集まりました。
「少し時間が出来ましたので、一緒に何か遊びましょうか」
とりあえず、マツさんはそんなことを言ったんですけどね。
みんなで、エンの方に目をやりました。
「あ、僕・・・」
そこで、エンが2人で行こうと言ってくれるのを楽しみにしてたんですけどね。
「僕も、みんなで回るのが良いと思います」
・・・無理だったし。
まあ、みんなでため息をついたりなんかしちゃいましてね。
もう諦めてたんですけど。
「でも、今度・・・良かったら2人でどこか行きませんか?」
「・・・え!?」
てか、マツさんだけでなく、みんなビックリしちゃったし。
あ、あれですよね。
ホラー映画なんかで、何か出てくると見せ掛けて、実は何も出てこなくて、と思ったらやっぱり出てきて~って感じにビックリさせるのと同じ仕組みですよ(例え長いよ
そこで、エンは緊張を和らげようとしているのか、深呼吸をしましてね。
「僕、まだ好きという気持ちはわからないんですけど・・・マツさんと一緒にいたいと思ってます。なので、今度一緒にどこか行きましょう」
その言葉に、マツさんはやっと笑顔を見せましてね。
「エン君、ありがとう」
うん、今の段階では、こんなんで良いんじゃないですか。
十分パーフェクトでしょ(また?
てことで、今はみんなで遊ぶってことになりましてね。
だったら、せっかくだしとガミさんとヒロも呼びました。
まあ、出店の方、多少は落ち着いて、ガミさんの両親だけでも回せる感じだったからですけどね。
そんなわけで、みんなで何をしようかという話になり、丁度近くにあった射的をやることになりました。
まあ、ミサの希望を取り入れた感じです。
とはいえ、射的なんて今までやったことがないんで、出来る自信ないですけどね。
とりあえず、的が固定されてるか、中に重し入ってるよ~という疑惑を持ちつつ、やりましょう(純粋な気持ちを持って下さい
まあ、みんなで順番にやる感じだったんですけどね。
まず、的に当たらず、当たっても倒れないといった感じで、全然ダメです。
俺も手首のスナップを利かせて反動をつければ、威力が高まって取れるんじゃないかと思いましたが無理でした。
ただ、1人だけ違いましてね。
「取れました・・・」
なんとマツさん、射的が得意なのか、見事に的を倒しましてね。
キャラメルをゲットしました~って、それだけかよ!?
まあ、随分と高くついちゃいましたけど、苦労して取ったものですからね。
みんなで分けて食べましたよ。
そんなこんなで、時間は過ぎていきましてね。
俺は途中からガミさんの出店を手伝ってみたり・・・まあ、オムレツを作るだけでしたけど。
あとはミサやみんなと遊んだり、マツさんの手伝いなんかもしてみたり、メチャクチャ祭りを満喫しました。
そして、祭り1日目が終わりました。
何か、もう十分過ぎるほど祭りを楽しんだ気分です。
とはいえ、うちらは明日の方がメインなんですよね。
てことで、今夜はゆっくりと休むことにした1日でした。
てか、明日が終われば、俺はここを離れることになるんですね・・・。
そう考えると、やっぱり、ちょっと寂しいでけど、最後まで自分の出来ることをしましょう。