何とかするしかない
2011/10/13(木)<2>
無理な気がするヨッシーですよ(オイマテ
いや、今まで色々と何とかしてきましたけど、それは周りに協力者がいてこそです。
今はそういう協力者が周りにいないわけで、メチャクチャ厳しいですよ。
ちなみに、ホノには内緒でケイさんに連絡しようとしたんです。
でも、どういうわけか繋がらなくてですね。
レミさんに聞いてみたところ、捜査に行ってしまっているとか。
そんで、バネについてはルリからどこにいるか聞いてみたんですよ。
でも、どこに行ったのかわからないとのことで、連絡出来ずって感じです。
何かアドバイス欲しいんですけどね。
・・・それでも、やらないといけないです。
とりあえず、仕事が終わったエンと合流しましてね。
今の状況を伝えました。
「そんなことになってるんですね・・・」
まあ、アツが不良達と会ってるのをエンは知ってたんで、すんなりと理解したみたいでしてね。
「僕に何が出来るかわからないですけど、頑張ります」
一緒に行ってくれることになりました。
とそこで、アッキーがマツさんと一緒に来ましてね。
「何か、大変なことになってない?」
「ごめん、準備手伝えないや」
「それは大丈夫です。みんな協力してくれるみたいですから」
マツさんは心配そうな表情になってましてね。
「エン君、気をつけてね」
「あ、はい」
そういえば、2人をくっ付けようとか思ってたのに、それどころじゃなくなっちゃいましたね。
全く、ガミさんの近くにいると、処理しきれないほどのトラブルが次々発生して困るんだぜ・・・。
「じゃあ、そろそろ行くわよ」
そこで、ホノがそんな風に言いましてね。
「ホノ、ホントに大丈夫なの?」
ホノがガンだということ、さっき知ったばっかで、それこそ流せる話じゃないんですけどね。
「それ、ガン差別だから」
「何でもかんでも差別だな・・・」
てか、不機嫌だからか、変な意見が飛んでくるし。
「じゃあ、僕達も行くよ」
「うん、よろしく」
ちなみに、一応、ガミさん達にも動くのを待ってもらってました。
コンビニの店長を説得するって行動によって、うちらが何か動いてると感づかれたくなかったからです。
てか、大雑把に作戦を説明します。
というより、大雑把な作戦しか立てられなかったんですけど(ぉぃ
まず、うちらが突然アツのとこへ行き、何とかしてアツを連れ出します。
それで少し相談なんかをした上で、アツから不良達にあることを言ってもらいます。
それは、他の不良達のイメージを良くするためにも自分は改心して頑張るから、みんなも改心しようぜ~的な話です。
その説得を何とか達成させたとこで、ガミさん達はコンビニの店長を説得し終え、アツはコンビニのバイトにも戻るし、うちらのとこにも戻ってくると。
・・・えっと、ガミさんが立てた穴だらけの策みたいになってますが、これでも今回は自分で考えたんですよ?
ホント、こんなのしか浮かばないなんて、相当やばい状況です。
てか、コンビニの店長を説得するの、今度で良い気がするし。
まあ、バネにもっと良い案を聞こうとしても、やっぱり連絡は繋がらないですしね。
あとはなるようになれですよ。
そんなわけで、出発します。
「あ、ヨッシーさん?」
そこで、ミサに呼び止められましてね。
「無事に戻ったら・・・」
「ここでの約束は死亡フラグになるから、やめろ!」
メチャクチャ典型的なフラグだし。
そんなこんなで、アッキーに言われた場所をうちらは目指しましてね。
とはいえ、俺はこの辺の地理に詳しくないんで、ホノとエンに任せますけど。
「上手くいきますかね?」
「臨機応変に何とかするしかないだろ」
てか、作戦通りってことはまずないんで、考えません(ぇ
「てか、いざって時はエンがホノのこと頼むな」
「それ、どういう意味よ?」
「やばかったら、ホノだけ逃げろってこと」
「それ、ホノ差別だから」
「ついに具体的になったな・・・」
てか、軽く苦手意識があったんですが、ホノとも話してみると楽しいですね。
ガミさんやミサほどではないけど、ホノも変わってますし。
まあ、俺も変わってると自覚してるし、変わった者同士、息も合うってやつですかね。
なんてことをこのタイミングで気付くのは、すごく死亡フラグですね・・・。
そして、アッキーの言われた場所に到着しましてね。
「アツ、どこにいるのよ?」
「わからないですね」
ここでアツを無理やり連れ出すってのは、まず難しいです。
「おまえら、何やってんだ?」
こうやって、発見されることもありますし。
・・・って、発見されてんじゃん!
てことで、あっという間に周りを囲まれましてね。
向こう、人数は10人ほどです。
自分、ケンカ弱いし、さすがにこれは厳し過ぎです。
「アツ!」
てか、普通にアツは一緒にいましてね。
「何しに来たんだよ?」
「アツ、こんな奴らの言うこと聞いて良いの?」
って、ホノは怖いもの知らずでそんなこと言ってるし!
「アツ、言ってたじゃない!犯罪を犯した・・・人を傷付けた自分でも、真っ当に生きられるって証明するんでしょ!?」
ちなみに、アツが犯してしまった罪について、軽く話を聞きました。
いわゆる傷害罪・・・人を傷付けてしまったというものです。
ただ、そのことをアツは後悔して、今は改心してるわけです。
「俺には、そんなことするの無理だったんだよ」
「無理じゃないわよ!」
「僕も、無理じゃないと思います!」
「俺はおまえらのそういう仲間ごっこが嫌いなんだよ。サッサとどっかに行けよ!」
てか、アツ自身も、うちらと距離を置こうとしてるし、ホント難しいですね・・・。
「だったら、何でヨーの誘いに乗って、バンドに入ったのよ?」
「え?」
「ヨー、言ってたでしょ?1人じゃ出来ないことをするために仲間になって欲しいって。みんなを感動させる演奏を一緒にしたいって。アツはそれを受けたじゃないの!」
ヨーがみんなを集めたって話は聞いてましたが、具体的にどういったことを言ったのかってのは、初めて聞きましたね。
「アツ、私達の仲間になりたかったんでしょ!?」
「僕はどこかみんなと距離を置いていましたけど・・・でも、アツ君のこと、仲間だと思ってますよ!」
てか、俺、どうしようか考えるのに必死で、何も言えないし。
この状況、やばいってレベルじゃないんですけど・・・。
「おまえら、うるせえんだよ!」
そこで、1人が前に出てきたんです。
まあ、うちらを殴ろうとしたんですよ。
でも、途中で動きを止めました。
それは、アツが止めたからです。
「俺の仲間に手を出すなよ」
そう言った、アツはメチャクチャかっこ良く見えましたよ・・・。
って、安心してる場合じゃないですね。
「俺達は仲間じゃねえって言うのか?」
「いや、おまえらも仲間だ」
「なのに、俺達にたてつくのかよ?」
「こいつらも俺の仲間だからな」
「こんなの仲間になったとこで、どうなるんだよ?俺達と一緒で楽しいだろ?ずっと俺達の仲間でいろよ」
そこで、ホノが前に出ちゃいましてね。
「あんた、アツの話聞きなさいよ」
「うるせえんだよ!」
不良の1人はそう言うと、ホノに平手打ちをしましてね。
「やめろ!」
アツがすぐに反撃しようとしたんですが、周りの人に抑えられ、身動きが取れなくなってしまいました。
てか、この辺から思考が止まってきましてね。
まず、女に手を上げたというのが許せなかったんですけど。
それ以前に色々とムカついてたんです。
この不良達、ホント子供じゃないですか。
自らの罪と向き合って、真剣に変わろうとするなんて、大変なことです。
でも、アツはそれを実践してたわけです。
なのに、こんな子供みたいな奴らに邪魔されるなんて・・・頭にきました。
「おまえら、全員覚悟しろよ・・・」
えっと、この辺、軽く記憶が飛んでまして、後でこんなことを言ってたらしいと、聞いて書いてます(ぇ
「俺がおまえらを許さねえから・・・」
そこで、不良達は慌ててアツを放し、それからしばらく固まっちゃったそうです。
俺も特に動かなかったんで、お互いに動きが止まりましてね。
「ヨッシー!」
その声で俺は我に返ったと言いますかね。
聞き覚えのある声が聞こえたんで、そっちに目をやったんです。
「悪い、みんなを集めるのに必死でメールに返信出来なかった。結局、集まったのもこれだけだよ」
そこには、数十人もの不良を後ろに従えたバネがいました。
てか、十分過ぎるほど多いし!
「何だよ、こいつら?」
「仲間だよ」
驚いた様子の不良達に、そんなことを言ってやりましてね。
「まさか、ここまで来てくれるとは思わなかったけど・・・」
でも、助かりましたよ。
ただ、そこで、この先どうしようかと考えましてね。
バネ達の方が人数も多いし、ケンカになれば勝てます。
でも、それで解決としてしまって良いのか・・・。
「俺達みんな真っ当に生きられるだろ!」
そこで、アツはそう叫びました。
「俺、コンビニでバイトして怒られることも多いけど・・・感謝されることもあるんだ。それがメチャクチャ嬉しくて、犯罪を犯した俺なんかでも人のために生きられるってわかったんだよ!」
アツの言葉、他の不良達は黙って聞いてました。
「俺、こいつらとバンド組んで、ライブで演奏して、人を感動させたいんだ。俺達、下手な演奏だけど、出来ると信じてるんだ!」
その言葉に、ホノやエンは嬉しそうに笑顔を見せました。
「だから、応援してほしい!それで、おまえらも俺に続けよ!人から感謝されたり、人を感動させるようになれよ!」
そこで、不良の1人がため息をつきましてね。
「俺達にそんなこと出来るわけねえだろ」
・・・結局、この不良達には伝わらないんですね。
と思ったんですけど。
「簡単に出来る。俺達全員、今は人から感謝されてる」
バネが笑顔でそんなことを言いました。
「そんなのあるわけ・・・」
「俺達、ボランティアもやってるしな」
「え?」
まあ、当然、こんなこと言われればキョトンとしますよね。
「でも、俺達は見ての通り不良だ」
何だか、ここまで来ると笑えてきました。
「行くぞ・・・」
とはいえ、不良達はそう言うと、行っちゃいましてね。
この調子だと、また、何かあるかもしれないです・・・。
「おい!」
でも、そこでアツが呼び止めましてね。
「16日の夜、ライブ見に来いよな!」
呼ぶのかよ!?と一瞬、思ったんですが、アツの頑張ってる姿を見せるの、良いかもしれないですね。
ただ、それにも何の返事もせず、不良達は行っちゃいました。
「バネ、ありがと」
「ヨッシー、切れると何するかわからねえからな。止められて良かったよ」
「・・・何か心配するとこ違くね?」
「とりあえず、俺達は帰る」
「帰るの?」
まあ、来たばっかなのに?と思ったんですけど。
「待って下さい」
アツが呼び止めました。
「あの、色々と話を聞きたいんです。もし泊まるとこがないなら、狭いですけど、うちに来てもらっても良いですし・・・」
アツの提案に、バネは考えてる様子でしてね。
「俺達、全員、入れねえだろ」
「あ、バネさん、俺達は帰りますから、バネさんだけ残れば良いじゃないですか」
そこで、バネはまた考えてるようでしてね。
「そうだな。あいつらがまた来る可能性もあるし、俺はここに残るか」
とのことです。
てか、メチャクチャ心強いし!
「ヨッシー!」
「あ、ガミさん!」
そこで、ガミさんとミサも合流です。
「何でバネがいるの?」
「俺達を助けに来てくれたんだよ。それで、そっちはどうだった?」
まあ、コンビニの店長、説得出来なかったんなら、また別のバイト先を見つければ良いと思ったんですけどね。
「上手くいったよ!アツ、またあのコンビニで働けるよ!」
って、上手くいってるし!
ガミさん、すげ~!
「一緒に説得してくれたから、すぐだったよ!」
「え?」
てか、ガミさんの話によると、一緒にムラさんが説得してくれたそうです。
ムラさんとコンビニの店長、仲が良いそうでしてね。
それで、すんなり受け入れてくれたとか。
てか、ムラさん、そんな良い人だったんですね。
「じゃあ、みんな集まったし・・・バンド練習するわよ」
「・・・今から!?」
「当たり前でしょ?まだ4人で合わせてないし・・・」
そこで、ホノは先に行こうとしたんですけどね。
何か、体がふらついたんです。
なので、アツが慌てて体を支えましてね。
少し遅れていたら、ホノはアスファルトの上に倒れるとこでした。
「病院に送ろう」
「大したことないわよ・・・」
「一緒にライブやるんだろ?今は無理しないで休めよ」
俺がそう言うと、ホノはうなずきましてね。
念のためってことで病院に連れていき、今夜はそのまま病院に泊めることになりました。
てか、ホノがガンだってこと、サラッと聞いてしまいましたが、このまま触れない感じでも良いんですかね?
そんな疑問を持った1日でした。