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卒業生にエール

2010/03/13(土)


そういえば、卒業式に悲しいとか思った記憶がないヨッシーですよ。

まあ、ホントに仲が良い人とは卒業してからも会えますしね。

と言いつつ、俺は元同級生とほとんど関わりないんですけど(ぉぃ


さて、今日は久しぶりにのんびり出来るかなと思いましてね。

ギターを練習したりしてたんですよ。

そしたら、ガミさんとミサが来ましてね。


「これから中学校に行こうよ」

「え、何で?」

「だって今日、卒業式じゃん」

・・・いや、知らないし!

知ってて当然って感じに言うなよ!


てか、この時点でわかりました。

「卒業生にエールを送ろうよ!」

笑顔でそう言うガミさん・・・って、完全に俺の予想通りです。

まあ、去年の4月、新入生にエールを送るってなことをした時から、心のどこかでこうなると思ってましたよ。


でも、ちょっと考えてみましてね。

今まで、ガミさんに巻き込まれる感じで色々なことをしてきました。

そうした巻き込まれの最初が、新入生にエールを送るってことだった気がします。

まあ、俺は新入生にエールを送った後、みーちゃんにも送ったのを最後に、2度とエールを送らないと誓いましたからね。


「俺は何も言わないよ?」

こっちから先手を打ってみました。

「今度は僕が言うから大丈夫だよ!」

そしたら、そういうことみたいなんで、今回は安心出来ますかね。

「てか、ガミさんが言うなら、俺いなくても良いんじゃね?」

「ヨッシーがいないと緊張しちゃうよ!」


・・・やっぱり、安心出来ないです。

とはいえ、今回はミサもいますしってか、断れなかったんで、行くことにしました。

てことで、去年の4月、新入生にエールを送ったのと同じ中学校に到着しましてね。

あの時と同じように、無駄にタイミングが良いと言いますか、卒業式が終わったのか、生徒達が出てきてます。


そこで、ガミさんは大きく深呼吸をしました。

「じゃあ、いくよ?」

別に宣言しなくて良いわ!と思いつつ、見守りますか。

まあ、前は緊張して、声が裏返ったりしてましたけどね。

あれから色々とあって、ガミさんも成長してます。


「そ、卒業生に・・・」

なんて期待をした俺がバカでした(ぇ

てか、あの時と同じように無駄に響く裏声で注目を集めちゃいましたよ。

とはいえ、さっきも言いましたが、今日はミサがいます。


「ミサ・・・」

って、ミサはガミさん以上に緊張してるみたいで、両手で顔を隠しちゃってるんですけど・・・(ぇ

てか、こんなに緊張するなら、少し離れるなり、むしろ来なきゃ良いのに・・・。

そもそも、舞台なんかで場慣れしてるヒロを何で連れてきてないんだよ?といったことを今更思いつつ、しょうがないですね。


「卒業生の皆さんに、エールを送ります!」


これが、俺の人生最後のエールですよ・・・ってか、出来れば1度もエールを送ることなく、一生を終えたかったです。

まあ、やるからにはってことで。

「この先、大変なことがたくさんあると思いますが、困った時は今の友達に相談して、乗り越えていって下さい!」

俺が学生時代にやってなくて、やった方が良かったと思ってることを言ってみました。


「最後に、卒業おめでとうございます!」

「おめでとうございます!」

まあ、最後にガミさんとミサも叫んでましたよ。

さてと、この前のバネの件なんかでマークされてるかもですし、通報される前に帰りますか(謎の警戒


と思ったんですけどね。

「兄貴!」

「あ・・・」

思えば、ここってスポドリとアップルがいるんでした。

てことで、うちらに気付いて、話しかけてきたんですよ。


「ありがとうございました」

「元気が出ました!」

てか、2人がこんな風に言ってくれると、救われますね。

まあ、2人がいることを忘れてたんで、軽く悪いなとも思いましたけど。


「そうだ、せっかくだから・・・」

そこで、アップルはスポドリに何か提案してましてね。

「そうだな・・・」

スポドリは納得した様子を見せると、ポケットからミサンガを出しました。

てか、クリスマスにガミさんがプレゼントして、スポドリはまだつけてなかったみたいです。


「実は夢が見つかって・・・聞いてもらっても良いですか?」

スポドリはそんなことを言いました。

てか、うちらの前で決意表明みたいなことをしたいみたいです。

「ああ、聞くよ」

まあ、スポドリが見つけた夢が何なのか気になるんで、聞くことにします。


「その・・・教師になろうと思うんです」

「・・・え?」

てか、普通に驚いたんですけど。

「兄貴が勉強を教えてくれて、自分もそんなことが出来るようになりたいと思ったんです。あと、兄貴が持ってた夢、俺が代わりに叶えようと思いまして・・・良いですかね?」

まあ、そんな風に確認されましてね。


「俺がどうこう言うことじゃないし、良いと思うよ」

そう答えました。

てか、俺は別に教師になれなかったってことを後悔したりはしてないんですけどね。

1度は持った夢を、他の誰かが代わりに叶えてくれるってのは普通に嬉しいです。

まあ、色々とあると思うし、スポドリがその夢を叶えられるかは、わかりませんけど。

そんなわけで、スポドリは教師になりたいという夢を込めてミサンガをつけてましたよ。


その後、スポドリ達と別れて、家に戻りましてね。

てか、暇なら・・・ってことで遊ばないかと誘ったんです。

「ごめん、この後はお菓子を作らないといけないから!」

てことで、ガミさんは無理みたいです。


「・・・てか、何でお菓子を作るの?」

まあ、どうでも良い理由かと思いますが、聞いてみました。

「だって、明日はホワイトデーじゃん!」

・・・忘れてたよ!

てか、俺、ミサからチョコをもらってるわけだから、返さないとだし!

むしろ、ミサがいる前でホワイトデーの話とかしないで欲しかったです・・・。


そんなわけで、今日は遊びに行かないことにしましてね。

今夜、クッキーでも作ろうかなと思った1日でした。

まあ、ミサのチョコに対抗して、メチャクチャ硬いクッキーでも作りましょうかね(マテ

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