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嵐が去って

2010/03/10(水)


嵐の前でなく、嵐の後の静けさを感じてるヨッシーですよ。

てか、昨日はホント、色々とありましたからね。

でも、みんなが協力してくれたおかげで、何とか解決出来たんで、良かったですよ。


そういえば、バネは昨日のうちに病院へ戻ってます。

まあ、入院中に抜け出したわけだし、みんなから戻るよう言ったからですけどね。

とりあえず、お見舞いに行こうってことで、ミサと2人で行ってみました。

ちなみに、ガミさんは今日もヒロと会うらしく、後で来るとのことです。


そんなわけで、病院に到着しましてね。

「みんな、バネさんの意見に賛成みたいです。ただ、具体的な方法がわからないようで・・・」

そしたら、丁度、舎弟っぽい人が、そんなことを言ってました。

「何の話?」

まあ、会話に参加させてもらいますよ。


「みんなでボランティア活動をしようといった話があるらしい」

「すごいじゃん!バネの頼みを聞いてくれたってことでしょ?」

「まあ、みんな単純だしな」

てか、バネの話だと、昨日、子供達と遊んだのが、みんな楽しかったらしく、ついでにやりがいのようなものも感じたそうです。

それで、自然とこういったことをやっていこうといった雰囲気になってるようですよ。


まあ、バネの言ってた通りみたいですね。

みんな、自分に出来ることなんかが見つけられず、それで荒れてるようでした。

でも、昨日の1件で、そうした出来ることってのが見つかったんでしょう。

「てか、みんなバネと一緒なんだね」

「え?」

ガミさんの言葉を借りれば、みんな、優しい不良ってことでしょう。

まあ、口には出しませんでしたけどね。


「とりあえず、具体的なやり方がわかんないなら、レミさんやケイさんに聞いてみなよ。俺から聞いたって構わないし」

そんなことを言ったら、バネ達は喜んでました。

まあ、俺も具体的なことは全然知らないし、ここは知ってる人に聞くべきだと思いますしね。


そんなこんなで、舎弟っぽい人がどこかへ行きましてね。

ここらで、ちょっと気になったことを聞いてみます。

「バネ、ルリが説得したら、すんなり聞いたね」

「え?」

「それに、レミさんとこに募金してるの、バネでしょ?」


思えば、あしながおじさんの正体を確認してなかったですからね。

「話したくないなら聞かないけど、どういう理由があんの?」

そんな感じに聞くだけ聞いてみました。

そしたら、バネは軽く考えてるようでしてね。


「・・・向こうは多分、知らねえことなんだけど」

少しした後、そんな感じに話してくれました。

「俺、あいつと兄妹なんだよ」


・・・え!?

「そうなの!?」

「まあ、異父兄妹になるけどな」

てか、思い返せば、ルリの母親は頻繁に恋人を変えてるとか、そんな話だった気がします。

まあ、1度だけ会ったことがありますが、正直、印象は良くないです。

「まあ、ひどい母親なんだけどな・・・」

そんなわけで、バネも母親には、良い印象を持ってないようです。


「俺、自分の父親と一緒に暮らしてたし、あいつもそうだったから、お互いに兄妹として会ったことはねえんだ」

バネは哀しげな雰囲気でしたが、話を続けてくれました。

「ただ、あいつの父親が事故にあって・・・結局助からなかったけど、入院してた時、お見舞いに行ったんだ」

何だかんだで、バネはルリのことを心配して、頻繁にルリの父親から話を聞いてたようです。


「そこで、1度だけ会ったんだ。そうは言っても、向こうは俺が兄だなんて気付いてねえし、そもそも兄がいることすら知らねえと思うけどな」

でも、その後、ルリの父親が亡くなり、ルリがレミさんとこに引き取られてからも、バネはずっと気にしてたみたいです。

てか、正体を隠して、募金までしてたぐらいですしね。


・・・と、ここまで話を聞いて、思ったことがあります。

「ルリ、バネが兄だって気付いてるよ」

「え?」

まあ、俺の話に、バネは驚いてるようでしたけど。


以前、俺はルリにお兄ちゃんみたいだなんて言われました。

その時は意味がわからなかったというか、こんな兄がいたら・・・なんて考えてるんだろうと解釈しました。

でも、今考えてみると、兄と似てるって意味だったのかなと。

何より、今回の件でルリは人一倍、関わろうとしてきたし、バネを説得したのも、結局はルリですからね。

とはいえ、2人がこの先、どうするかってのは、2人で決めるべきだと思いますし、これ以上は言いませんよ。


その後、少ししたらガミさんが来ましてね。

まあ、自然と昨日の話になったんです。

「ヨッシー、不良達を相手にすごかったよ・・・」

「いや、あれは単に勢いというか・・・」

今、同じことをやれと言われても出来ないですし、こんな風に言われても困るんですけど。


「そういえば、ヨッシーと会った時のことを思い出したよ」

その中で、バネはそんなことを言ったんです。

てことで、軽く思い返してみました。

「・・・俺とバネって、単純に席が近いとか、そんな理由で知り合ったんじゃないっけ?」

てか、俺はバネと会った時のこと、思い出せませんでした(ぉぃ


「ホント、覚えてねえんだな」

「何があったの?」

「まあ、お互いに良い思い出じゃねえし、気にすんなよ」

「気にするっての」

まあ、結局、バネは話してくれなかったんですけどね。


その後、面会時間も終わりになっちゃったんで、帰ることにしました。

その帰り道のことです。

「バネさんとルリちゃん、兄妹として一緒にいるべきだと思います」

ミサがそんなことを言ったんです。


まあ、ミサは兄であるガミさんと仲が良いし、兄妹の絆みたいなものを人一倍感じてるんでしょう。

てか、俺もミサの意見に賛成ですからね。

てことで、バネとルリを一緒にする方法を、ちょっと考えてみた1日でした。

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