雪の中の大合戦
2010/03/09(火)
雪はそこまで好きじゃないヨッシーですよ。
普通に移動が不便になりますし。
さて、今日は不良達の抗争やらがあるってことなんですけどね。
とりあえず、どこでやるのかといったことも知らない状態です。
てことで、それから調べようとケイさんに連絡しました。
「まだ確定じゃないが・・・」
一応、警察の方では、ジョギングなんかでも利用してる、例の公園が怪しいと踏んでるようです。
ただ、もしホントにそうなら、みんな捕まるってことだし、何か考えないとです。
「あと、コンビニ強盗が逮捕されたんだ」
「そうなんですか?」
「それで、不良達と関係ないこともわかった。でも、今じゃそれも関係ないからな」
「そうですね・・・」
何だか納得できないですけど、今は不良達の抗争を止めることが最優先ですからね。
そんなことを考えつつ、電話を切ったら、セキさんが来てくれましたよ。
「何か、大変なことになってるね」
そんなことを言いつつ、セキさんは力になってくれるってことですからね。
あと、家には来ませんでしたが、一応、ワタル、ミホ、コムといった役者仲間も協力してくれるそうです。
てことで、昨夜、俺が考えた策を基に、色々とお願いしてみます。
「警察の撹乱と足止めを兼ねて、舞台練習・・・というより、舞台を野外でやってくれませんか?」
ケイさんの協力も必要なんですけど、何か騒ぎになってるって噂を流して、不良達とは別の場所に警察を誘導しようと思います。
「わかったよ」
てか、セキさんは即了解してくれました。
てことで、早速、準備に行ってくれましたよ。
そんで、その後すぐにまたケイさんに連絡して、誤情報を流してくれるよう、頼みました。
それから少しして、今度はエリさんとアッキーが来ましてね。
「どうするつもり?」
「ケイさんにも頼んでるけど、誤情報を流したりしてくれないかな?あとは情報収集もお願い」
情報戦ってことなら、2人は強いんで、そっち方面をお願いしました。
そんで、普通に雨が降ってるんですけど、ここからは家で待つだけでなく、自ら動きます。
というわけで、レミさんとこに行きました。
バネがここに募金をしてた理由を改めて聞くという目的ですけどね。
まあ、何か、心当たりを思い出してないかと期待して行ったんです。
でも、残念ながら情報はありませんでした。
そんなわけで、すぐに移動しようと思ったんですけどね。
「ヨッシー?」
学校が短縮だったのか、普通にいたルリが話しかけてきました。
「何?」
「私も協力したいんだけど・・・」
「レミさんが危険だって言ってるし、あまり関わるなよ」
そんなことを言ってみましたが、ルリは納得してない様子です。
てか、何をそんなに拘ってるんだかって思ったんです。
そんで、自然と理由を考えましてね。
「もしかして、何か知ってる?」
「え、いや・・・」
てか、何か知ってそうですね。
てことで、軽く考えました。
「後で友達が来るから、遊びに出かけろよ」
「え?」
「上手く出られるかは運次第だと思うけどね」
それだけ伝えて、その場を後にしましてね。
そんで、協力すると言ってもらったものの、何をしてもらうか決まってなかったスポドリとアップルの下へ行きました。
2人、ルリと知り合いなわけだし、上手いことルリを外に出せるかもですし。
とはいえ、実を言うと、レミさんがルリのことをマークしてたっぽいんで、難しいと思いますけど、上手く出られたら合流することにしました。
さて、ここまで俺1人って感じに動いてますが、ガミさんとミサは別行動なんです。
てことで、まずはミサですが、不良達が集まると思われる公園に行ってます(ぇ
てか、普通に危ないと止めたんですけど、身体能力の高さは俺以上だし、いざという時は逃げられるってことですからね。
とはいえ、心配なので、連絡します。
「そっちはどう?」
「まだ人は集まってないです」
公園は不良だけでなく、誰もいないそうです。
てか、雨天中止かもしれないです(それはないかと
とまあ、ミサはそんなことをしてまして、一方のガミさんはというと、警察署に行ってます(ぇ
なぜかというと、今まで、たくさんのフラグを回収したことにより、フラグ回収罪になったんで自首しに・・・(嘘つくな
実際は、みーちゃんとあーくんを連れて、バネが事故から2人を助けたって話をしに行ってます。
ついでに、ヒロも一緒ですよ。
まあ、バネは良い奴なんだってのを、みーちゃんやあーくんから伝えたら、警察にも届くかなと思いましてね。
それは無理でも、足止めは出来るはずです。
とはいえ、連絡がないんで、今のところ動きはなさそうです。
そんなわけで、色々な人に色々なお願いをしたんですけどね。
ここでミサから連絡を受けまして、俺は公園に行き、ミサと合流しました。
「大丈夫?」
「あ、さっき、あの人達が来まして・・・」
ミサが指差した方向には、いかにもって感じの不良達がいました。
「やっぱり、ここでやるみたいだね・・・」
その時、ふと周りに目をやりました。
「雪?」
「そうですね」
てか、3月に雪って、どういうことだよ?って思ったんですけどね。
雪はドンドンと降って、普通に積もってきました。
さらに、段々と人も集まってきましてね。
いよいよのようです。
そんなわけで、改めて色々な人に連絡しました。
まずはケイさんです。
「セキが近くの駅構内で舞台を始めて、そこに人が集まってる。警察の方も騒ぎが不良達の仕業と考えて、そっちに向かってる」
そんなわけで、セキさんの方に警察を誘導する作戦は成功のようです。
てか、エリさんの誤情報も上手く働いてるみたいですよ。
・・・まあ、駅構内でって部分にツッコミを入れたいとこですが、忙しいのでスルーします。
「あと、ガミさん達がさっき出て行った」
「あ、わかりました」
聞いたところ、ガミさん達は、かなり長時間、警察署にいたみたいですね。
まあ、説得は無理だったようですが、時間稼ぎは出来たことでしょう。
そんなわけで、電話を切りましてね。
少ししたら、ガミさん達が来ました。
「どうなってるのかな?」
「こうなってるよ」
まあ、ありえないほど、大勢の不良達が集まってきましてね。
この雪のおかげで、他に人がいないって状態なんで良いですが、誰かが見たら、即通報されそうな雰囲気ですよ。
それから少しして、アッキーとエリさんが来ました。
「情報操作が上手くいって、みんなセキのところに行ってるみたい。でも、多分、すぐこっちに来るでしょうね」
エリさんの話では、セキさんの件が誤情報とわかった時点で、すぐこっちに来るだろうと踏んでるみたいです。
てか、ここで上手いこと不良達を解散出来れば良いんですけど、それは難しそうです。
「あ・・・」
そこで、最初にミサが気付きましたよ。
「おまえら、何やってんだよ?」
そこには、普段と違い、オールバックにしたバネがいましたよ。
まあ、わかってると思いますが、言ってみますか。
「バネを止めに来たんだよ」
てか、昨日、言った通りのことを実行してるわけですね。
「もうすぐ、警察がここに来るから、みんなを解散させた方が良いよ」
とりあえず、そう言ってみたんです。
そしたら、バネはため息をつきましてね。
「これだけ集まったら、すぐ解散ってわけにはいかねえし、中には警察に抵抗しようとしてる奴もいるんだ。無理だよ」
「じゃあ、どうすんだよ?」
「俺が囮になる。警察は俺さえ捕まえれば、それで良いようだしな」
「何で、そうやって自分を犠牲にするんだよ?」
「・・・結局のところ、俺は1人だからだよ」
そこで、バネは悲しそうな表情を見せました。
「ヨッシーと違って、愛し合える人も、家族もいねえから・・・」
「でも・・・」
俺はバネに言葉をかけたかったんですけどね。
親友と言えるほど、仲が良いとはいえ、どんな言葉をかけるべきか、わからなかったんです。
てことで、黙ってたんですけど。
「バカじゃないの!?」
突然、そんな声が聞こえて、驚いたんですけどね。
そこにはルリがいました。
「いなくなって悲しむ人がいるってことに、何で気付かないの!?今は一緒にいられなくても、ずっと待ってるんだよ!?」
まあ、ルリの言葉の意味は軽くわからなかったんですけどね。
「てか・・・」
それより、ルリだけでなく、レミさんも含め、みんないることに驚きです。
スポドリとアップルも一緒にいますし。
「あ、ルリちゃんだけに行かせるのは危険だから、みんなで行くことにしたんだよ」
レミさんは謎なことを言ってるし・・・。
でも、バネが何か悩んでる様子だったんです。
「・・・出来ると思うか?」
そこで、バネは真剣な表情を見せましてね。
「俺、あいつらを説得してみる」
そう言ったんです・・・って、ルリ、普通にバネを説得出来ちゃってるし!?
まあ、ホントはバネだけ逃げてもらいたいとこですが、既に不良達からバネがいること、ばれてますからね。
そんなわけで、バネは不良達のとこへ行きました。
「これから、警察がここに来る。決着をつけるのは、また今度だ」
とりあえず、そんなことを言ったんですが、バネの予想通り、警察に抵抗しようなんて思ってる人もいるし、当然、反発する声が返ってきました。
そしたら、バネは大きく息を吸いましてね。
「納得した奴はすぐにここから移動しろ!文句のある奴は俺が相手してやる!」
そんな風に言いました。
「バネさん・・・?」
「手を貸したりすんじゃねえぞ。おまえらまで巻き添えになることはねえからな」
てか、これでバネを怖れて納得してくれればと思ったんです。
ただ、バネは今、腕を骨折してる状態ですしね。
普通にバネを相手にしようと、ゾロゾロ出てきました。
って、普通にやばいじゃん!と思いましてね。
俺はケイさんからもらった警棒をシャキーン!と伸ばしました。
「おまえら全員を相手にするのは無理でも、1番最初に近付いてきた奴の頭を割ることは出来るからな」
バネの前に立ち、そんなことを言ってみました。
「ヨッシー?」
てか、俺の行動にバネは驚いてましたよ。
まあ、俺自身も驚いたんですけどね。
「バネは自分のことよりも、おまえらのことを考えてんのに、何でわかってやんねえんだよ!?」
俺、また頭に血が昇ってたみたいです。
ただ、俺に近付けないと思ったのか、みんな止まってくれました。
てか、こうやって抑止力として、反発する者を止めるってのが、この警棒の正しい使い方かもです。
とまあ、相手が止まってくれてる状態ですからね。
「俺はリーダーに向いてねえし、俺に不満を持つのもしょうがねえと思ってる」
そこで、そんな風にバネは話し始めました。
「でも、そんな俺の下に、みんな集まってくれた。それが俺は嬉しくて・・・だから、おまえらが警察に捕まるようなことは避けたいんだ」
そんな話をしてたら、次第に不良達の表情が変わりましてね。
てか、バネは自分の思いを伝えることの出来る、立派なリーダーじゃん。
「君達、何をやってるんだ?」
とそこで、イヤミを先頭に警察が来ちゃいました。
てか、最悪のタイミングだし。
「俺達は何もしてねえよ」
まあ、バネがそんな風に言ったんですけど。
「何もなく、集まるなんて考えられないね。犯罪を未然に防ぐために、君達全員、来てもらうよ」
イヤミがそんなことを言い、俺はムカッときました。
当然、他の不良達も同様のようです。
てことで、今にも爆発しそうだったんですけど。
「雪合戦をやるために集まったんだよ!」
そんな声が聞こえ、全員がキョトンとしちゃいました。
まあ、言ったのは当然、ガミさんです。
でも、ここは乗りましょう。
「バネが人の役に立ちたいと言ったので、子供達との交流の場を作ったんです」
「今日は丁度雪も降ってますし、大勢で雪合戦をするんですよ。皆さんも参加しませんか?」
そしたら、ミサも話を合わせてくれましてね。
「ああ、そうだよ」
「雪合戦なんて久しぶりだから、楽しみだよな」
それだけでなく、バネに反発してたはずの不良達まで話を合わせてくれましたよ!
とまあ、軽く喜んでたんですけど。
「じゃあ、その警棒は何だね?」
・・・あ、忘れてた(ぉぃ
てことで、俺だけ捕まりそうなんですけど。
「俺が今、渡した」
ケイさんがそんな風に言いました。
「陣地や範囲を決めるために線を引く必要があるだろ。木の棒より、その方が線を引きやすいから貸したんだ」
てか、下手な言い訳です・・・。
そんなわけで、イヤミは納得してなかったんですけど。
「確かに、ケイさんが渡してるのを見ました」
1人、警察の方でそんなことを言った人がいたんです。
「私も見ました」
そしたら、みんな同じように話を合わせてくれましてね。
「何なんだよ!?」
まあ、当然ですけど、イヤミはメチャクチャ怒ってます。
「とにかく、みんな捕まえるよ!叩けばいくらでも埃が出るから・・・」
そこで、エリさんがカメラを向けたんで、イヤミは話を止めました。
「何を撮ってるんだ?」
「警察から不良と呼ばれている人達が、子供達と交流を図るなんて素敵でしょ?だから、ネット上に生中継で映像を送ってるのよ」
「え?」
「一緒に、警察・・・いえ、一部の警察官の横暴も公開出来るかしら?」
エリさんがそこまで言うと、イヤミは顔を真っ赤にしましてね。
「もう良い!みんな行くよ!」
「ダメだよ!ケイさん達も一緒に雪合戦するんだから!」
「ああ、せっかくだし、そうするか」
そんな空気になったら、イヤミは、ブツブツと文句を言いながら、1人で行っちゃいました。
てか、これで解決ってやつですよね!?
まあ、色々と助けてもらっちゃいましたけど・・・。
「ケイさん、ありがとうございました」
まず、警察の人が協力してくれたのは、ケイさんのおかげと思い、礼を言ったんです。
「いや、ガミさんの説得で、みんなバネ達を捕まえるべきじゃないと考えたんだよ」
「え?」
とのことですよ・・・って、ガミさん、すげ~!!
あと、エリさんにも礼を言いました。
「ネットで中継してるなんて、ハッタリだったのに、騙されてくれたわね」
そんなことも言ってましたけど・・・。
「それじゃ、これで素直にみんな解散して・・・」
そんなわけで、イヤミがまた来てもあれですし、早めに解散しようとしたんですけど。
「ダメだよ!雪合戦するんだから!」
・・・マジだったのかよ!?
その場限りで作った話だと思ってたよ!
そんなわけで、その後はみんなで雪合戦をした1日でした。
でも、メチャクチャ楽しかったんで、ヨシとしますよ。