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コロッケパンをどうぞ

2010/03/02(火)


そういえば、ガミさん、コロッケパンなんて作れるのかなと思ったヨッシーですよ。


まあ、コロッケは作れると思うんです。

問題はパンを焼けるかってとこかなと。

なんて心配をしてたんですけどね。


「ヨッシー!」

何か、昼過ぎぐらいに、テンション高めで来ましてね。

「コロッケパン作ったんだけど、見てくれないかな?」

とのことです。

そんなわけで、早速行ってみたんですけどね。


とりあえず、パンもコロッケも多めに作ったらしく、たくさん並んでました。

「これなんだけど・・・」

その中で、いくつか完成品って感じにコロッケパンがありましてね。

「実は僕も作ったことがなくて・・・だから、感想もらえないかな?」

どうやらガミさんも、これで良いのか自信がないようです。


とはいえ、俺、あまりコロッケパンは食べたことないんで、良いのかなと思ったり(ぇ

てか、サンドイッチみたいな、パンと何かが一緒になってるのは、あまり好きじゃないんですよ。

菓子パンとかなら食べられるんですけど、それ単体でおかずになるものとパンが一緒のはダメなんです。

てことで、コロッケパンも、コロッケとパン、別々に食べようよって思うんですけどね。


ここは食べるしかないよな~ってことで、まずは一口。

・・・って、普通に美味い!

てか、前に寿司を作ってもらった時もそうだけど、ガミさんが作ったものなら、嫌いなものでも美味しく食べられますね。


「これならバネも喜ぶよ」

まあ、他のコロッケパンとの比較は当然出来ませんが、多分、大丈夫でしょう。

てことで、早速バネに食べてもらおうと、家に行きました。


でも、いませんでした(ぇ

てか、ガミさんと一緒だと、バネに会えないフラグってのが、復活してる?

そんなわけで、ガミさんはメチャクチャ落ち込んでたんですよ。

・・・うん、ガミさんが作ったコロッケパン、バネに食べさせたいですね。


「俺が電話してみるよ」

そんなわけで、バネに電話しました。

「もしもし?」

「ああ、悪い、今立て込んでるんだ」

てか、すぐに出てくれたんですけど、何だか忙しそうです。

でも、無理やり伝えますよ。


「バネ、今日は家に戻らない?」

「ああ、ちょっと厳しいかもな」

「ごめん、どうしても渡したいものがあるから、少しだけでも寄ってくれないかな?」

「どうしたんだ?」

「とにかく、頼んだよ」


それだけ伝えて、こっちから電話を切りました(ぇ

いや、こういった方が気になって、来てくれるかなと思いましてね。

「まあ、きっと来てくれるよ」

「でも、忙しい中来てもらって、美味しくないって言われたら、どうしよう?」

「あ・・・」


てか、普通にそれを想定してなかったし(ぉぃ

さっき、電話した感じから、バネはメチャクチャ忙しそうでした。

そんな中来てもらって、渡したいものというのが、コロッケパンって時点で、もう何かあれなんですけどね。

さらに、あまり美味しくないなんてことになったら、バネ、リアルにキレるかもですよ。


というわけで、バネ、忙し過ぎて来ないと良いな~って思ったんですけどね。

「渡したいものって何だよ?」

普通に来ちゃったよ!

まあ、とりあえずはコロッケパンを渡すしかないかなと思ったんですよ。


「えっと・・・」

ただ、ガミさんが不安げな様子でしてね。

ここは、適当に別の言い訳なんかを考えた方が良いかもしれないです。

てことで、頭を働かせてたんですけどね。


「バネさんに、食べてもらいたいものがあるんです!」

ガミさんは、大きな声でそう言いました。

「食べてもらいたいもの?」

「待ってて下さい!」

そう言うと、ガミさんはコロッケパンを持ってきましてね。


「これなんですけど・・・食べて下さい!」

まあ、バネは意味がわからない様子だったんですけど。

「ああ、わかった」

そう言うと、ガミさんからコロッケパンを受け取り、一口だけ食べました。


そこで、バネは止まっちゃいましてね。

・・・って、美味しくないってこと?

なんて心配になっちゃいまして。


「ガミさん、バネと仲良くなりたいって言って、バネがコロッケパン好きって言ってたから、頑張って作ったんだよ。味の好みって色々あるし、バネには合わないかもしれないけど・・・」

とまあ、フォローをしてたんですけどね。

「いや、不味いわけじゃねえよ」

そこで、バネは笑いました。


「懐かしい味がしたから驚いたんだ」

「え?」

「昔・・・大事な家族と一緒に食べたんだ。その時の味に似てる」

・・・てか、ガミさんすげ~!

初めて作ったってことなのに、バネの思い出の味を再現しちゃってるわけですよ!


「ガミさん、ありがとな」

とそこで、ガミさんは深呼吸をしましてね。

「バネさん、僕と友達になって下さい!」

そんなことを言いました。


・・・うん、こんな風に面と向かって言われても、反応に困ると思うんですけど?

ただ、バネはまた笑いましてね。

「友達ってのは、そうやって頼んでなるもんじゃねえだろ?」

「え?」

「自然と何かのきっかけで仲良くなって、それで友達になるもんだ」


何か、仲間についても似たようなこと言ってましたね。

でも、バネの言う通りな気がします。

「俺はもう友達のつもりだ。だから、そんな風に言う必要ねえよ」

「え?」

そこで、ガミさんは嬉しそうに笑顔を見せましてね。


「じゃあ、バネって呼んでも良いかな?」

「勝手にしろ」

「僕のこともガミって呼んで良いよ!」

・・・いや、俺はさん付けにしてんだけど!?

まあ、さんを取っちゃうと、連呼した時にミサンガにならないから、俺はさん付けにしますけど(謎の理由


「じゃあ、俺は用事があるから戻る。これは行きながら食べるよ」

そう言うと、バネはガミさんのコロッケパンを食べながら、行きましてね。

とそこで、すぐに立ち止まりました。

「ありがとな」

「え?」

「いや、懐かしい味を食べたら、自分のするべきことを再認識出来た」


そんなことを言ってたのが、気になったんですけどね。

聞く暇もなく、バネは行っちゃいました。

「ガミさん、良かったね」

「うん!」

てか、ガミさん、ホント嬉しそうですね。


「バネって、優しいんだね」

「え?」

「不良って怖いものだと思ってたんだけど、バネは優しい不良だよ!」

優しい不良って、何か矛盾してる気もしますけどね。

俺も同感です。


そんなわけで、ガミさんとバネが一応仲良くなりましてね。

てか、俺の友達同士が友達になるっての、案外悪くないな~と思った1日でした。

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