表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
325/390

懐かしい友人

物語も終盤に差し掛かり、いよいよクライマックスとなります。

という訳で、今回より『優しい不良』が始まります。

俺ガミ史上最大(?)のトラブルに、ヨッシーやガミさんがどう立ち向かうか、楽しみながら読んで頂ければ幸いです。

2010/02/18(木)


基本的に同級生と関わりを持ってないヨッシーですよ。

と言いつつ、最近はアッキーやヒロと関わることが多いんですけど。


元々、この辺りに住んでたわけじゃなく、さらに連絡を取ったりもしてないですからね。

同級生と久しぶりに会って、今何してる~?って会話をすることもないです。

まあ、今何もしてない自分としては、そうした会話がない方がむしろ良いかもしれませんが。


さて、昨日、父さんと色々話したこともあり、今日から本格的に就職活動をしようかと思います。

まあ、ネットで探してみて、気になるとこがあったら、とりあえずピックアップするとこから始めますか。

そんで、機会があったら、説明会に行くなり、いっそ受けるなりしようかと思います。

てことで、早速探してみましょう!


・・・うん、気になるとこが1つもないんですけど(ぇ

てか、今って不景気だったりで就職するのが大変って状況ですからね。

選んだりしないで、とにかく受けてみるってスタンスで行くべきなのかもしれません。

ただ、俺の場合、現状はお金に困ってるわけじゃないんで、お金のためっていうありがちな理由を持てないです。

ケイさん達みたいに、やりがいを持って仕事をしたいんですよ。


なんて考えるのは、甘えですかね・・・。

死に物狂いで就職活動をしてる人もいるわけだし、そういう人に失礼な気もします。

そんな風に考えてたら、一気にやる気がなくなってきましたね(ぉぃ


そこで、ヒロから電話がありましてね。

確か、今日もガミさんとヒロはデートのはずです。

なので、どうしたのかな?と思いつつ、出ましてね。


「ヨッシー、今から来てくれないかな?」

てか、ガミさんだし。

どうやら、ヒロの携帯を借りてるようですね。

それより、用件がわからないんで、聞きますか。


「どうしたの?」

「ヒロが今度出る映画の台本をもらったみたいで・・・」

聞いたところ、まだ人を集めてるとこで、撮影の開始は結構先らしいんですけどね。

ヒロは気に入られたのか、前もって台本を渡されたそうです。

そんなわけで、俺に練習付き合ってって話みたいです。


「ガミさんが練習に付き合えば良いじゃん」

「僕には出来ないことだから無理だよ。これは、ヨッシーに出来ることなんだから!」

・・・そういえば、ヒロのため、ガミさんにしか出来ないことがあるわけだし、演技が出来なくても良いじゃん!的な話を前にしましたが、そのことから、こんな発想が生まれてるみたいです。

俺、やっかいなことをしちゃいましたね・・・。


まあ、しょうがないんで行くことにします。

ちなみに集合場所は、この前、舞台の練習をした、あの稽古場です。

何か、今は普通に空いてるしってことで、自由に使って良いそうですよ。

てか、セキさんが頼んでくれたみたいですが、普通にグッジョブですね!


そんなわけで、到着すると台本を渡されましてね。

「恋愛ものみたいなの」

軽く読んでみたんですが、ありがちな恋愛ものっぽいです。

ヒロは現実的な恋愛をしようと思ってるのに、ドラマのような恋愛をしてしまうOL役だそうです。

てか、普通にヒロ、主役な気がするし(すごいな~


「まあ、また台詞を読めば良いかな?」

「うん、お願い」

「てか、俺が読んでて、ヒロから台本見える?」

「あ、あたしは台詞覚えてるから、大丈夫だよ」


・・・いや、台本もらったばっかなんでしょ!?

台詞、覚えるの早過ぎだろ!


ちなみに、今回、ヒロが演じる役は感情の浮き沈みが激しい性格ということで、やっぱり普段のヒロとは違った感じです。

でも、またヒロは普通に成り切ってますよ。

てか、こんだけ短期間で役作りを出来るんだし、前もって台本をもらう必要はない気がします。


そんなわけで、しばらく練習した後、暗くなってきたんで、帰ることにしました。

その帰り道、ちょっとした面倒ごとがあったんですよ。

まあ、結構暗めというか、人通りの少ない道を行ってたんですけどね。


「はいはい、こんばんは」

何か、いかにも不良って感じの2人組に話しかけられたんです。

「あ、やっぱり彼女、可愛いね」

「どう?これから遊ばない?」

しかも、狙いはヒロっぽいです。


とはいえ、適当に逃げますか。

「彼女は僕の大事な人だから、指一本触れさせないよ!」

って、ガミさんが変なこと言ってるし!?

ついでに、その台詞、さっき台本の中に似たようなのがあったし!

早速活用しないでくれよ~!


とまあ、変な形で挑発しちゃったわけでしてね。

「あ?」

何か、不良2人がケンカ腰な雰囲気になってきましたよ。

てか、ガミさん、ヒロの前だからって良いとこ見せようと、はりきり過ぎですよ・・・。


「ガミさん、ヒロを連れて逃げちゃって」

まあ、ガミさんにだけ聞こえるよう、小声で言いましてね。

「え?」

「俺1人で、何とかするから。大丈夫、2人が行ったらすぐ逃げるよ」

一応、ハーフマラソンは完走したわけだし、いざって時、俺1人なら逃げられる気がするんです。

ただ、ガミさん達がいると、そうもいかないんで、先に行ってもらおうと思いましてね。


「必ず、助けに来るから!」

ガミさんはそう言うと、ヒロを連れて行きました。

「助けに来なくて良いっての」

むしろ、俺も逃げるつもりですしね。


「おまえ、何やってんだよ!?」

おっと、こっちは2人が怒っちゃって、いよいよ危ない感じですね。

てか、この調子だと逃げるのも厳しいかもです。

でも、いざって時は容赦なしでいきましょうってことで、靴紐を直す振りして、近くの石を拾っておきました(無駄に本気

とはいえ、俺、ケンカとかしないタイプなんで、困りましたね・・・。


「やめとけ。おまえら2人じゃ、そいつに敵わねえよ」

その時、後からそんな声がしたんです。

そんで、振り返ると、これまた不良っぽい人がいましてね。

さらにピンチに~!と思いつつ、ちょっと様子が違う気がします。


「わかりました・・・」

てことで、不良2人は、あっさりとどこかへ行っちゃいましてね。

どうやら、この人は助けてくれたみたいです。


「ありがとうございました」

とまあ、とりあえず礼を言ってみたんですよ。

「ヨッシー、久しぶりだからって、随分とよそよそしいな」

「え?」


・・・俺をヨッシーと呼んでる?

てことで、一瞬、ガミさんの知り合いかと思ったんですけどね。

そもそも、暗くて顔がよく見えなかったんですが、しっかり見てみると・・・。


「バネ!?」

「久しぶりだな」

てことで、普通に俺の知ってる人でしたよ!


まあ、中学時代、不良やってるやつと親友だったなんてことをサラッと書いたことがあるんですけど、覚えてますかね?

その不良やってるやつってのが、このバネなんですよ。

バネは不良やってる割には、普通に良いやつで、何か馬が合ったんですよね。

ちなみに、アッキーを俺に紹介して、くっ付けたのもバネですよ。


そんなわけで、懐かしいな~とテンションアップしてたんですけどね。

「ヨッシー!」

そこで、ガミさんがヒロと一緒にやってきました。

てか、木刀を持ってるし!?

そういえば、スポドリから修学旅行のお土産だかでもらってましたね・・・。


「あ、ガミさん、もう解決したから、大丈夫!」

とりあえず、そのままバネを殴っちゃう雰囲気だったんで、焦って止めましてね。

それより、ガミさんとバネは初対面なわけだし、軽く紹介しますか。

なんてことを考えてたんです。


「あれ、おまえ・・・?」

「あ、ご近所さん?」


・・・ん?

てか、一瞬、意味がわからなかったんですけどね。

そういえば、うちのアパートに、新たな住人が来たんでした。

俺は見たことないんですが、ガミさんの話では不良っぽいとのことで・・・。


「って、うちのアパートに引っ越して来たの、バネなのかよ!?」

挨拶へ行くまでもなく、普通に知り合いでした・・・。

そうとわかってたら、挨拶に行くのをやめたりしないで、むしろ遊びに行ってたのに・・・。

まあ、うちら全員、状況がよく理解出来ず、軽く整理しましてね。


「こんなことってあるんだな」

「俺も驚いたよ」

とりあえず、ありえない偶然に、お互い笑いました。

とはいえ、これもガミさんのフラグ回収の1つかもしれませんけど。


「その・・・よろしくお願いします」

ただ、ガミさんは、まだバネが怖いのか、オドオドしてる感じでした。

まあ、こればっかりはしょうがないですね。


てことで、うちのアパートに引っ越してきたのが、懐かしい友人だと知り、世の中って案外狭いんだな~と思った1日でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ