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ガミさんと競争

2009/04/29(水)


無事、足が治ったヨッシーですよ。

あ、別にお祝いなんていらないですよ?

ブログへのコメントとか、そんなの全然いらないです。

コメントがなくても寂しいなんて思わないですし。

ええ、全く思いませんよ。

だって・・・あ、本題入りますね(ごめん、やりすぎた


今日も外で遊ぼうということで、みーちゃんを外に連れ出したんですが、そこで、みーちゃんから謎の提案が・・・。

「ガミさんとヨッシー、競争してみせてよ」

「・・・ぇ?」

てか、普通にやったら、俺勝つじゃんと思い、そもそも走るのが面倒なんで、色々と抵抗したところ・・・

「じゃあ、ヨッシーはハンデで、ガミさんより長い距離走ってよ」

・・・悪化したよ!?


というわけで、病院内にある中庭みたいな所をガミさんが1周、俺が3周走ることに。

つまり、俺は通常の3倍走れってわけです。

「じゃあ、私が合図するからね!」

てか、ガミさんの体力がないとはいえ、3倍走れってのはさすがにきついです。

でも、俺、やる時はやる男なんです。


てことで、ヨッシー、いきまーす!

「ヨーイ・・・ドン!」

みーちゃんの掛け声とともに、爆走開始。

何せ、こっちは3周ですからね。

1周、100~200メートルってとこだし、相当飛ばさないと無理です。

てことで、俺は全力疾走ですよ。


とりあえず、1周・・・ガミさん、超遅いじゃん!

これはいけるかも!


2周・・・ガミさんは半分を超えた辺り。

あとは追いついて抜くだけ・・・でも、疲れてきた。


しかし、俺は諦めない。

そう、この戦いに勝てば、俺は赤い彗星って呼ばれるんだ!(いや、ないです


そして・・・ゴール!


僅差でしたが・・・俺が勝ちました!

やった、これで俺も赤い彗星!(だから、ないです


「ヨッシー、おめでとう!」

みーちゃんは笑顔で祝福してくれました。

てか、そもそも、みーちゃんは何で、こんなことをうちらにさせたんだろう?と思ったわけで、普通に聞くことに。

「何で、走らせたわけ?」

「だって、ヨッシーとガミさんは・・・」

みーちゃんは少しだけ悲しそうな表情で続けました。

「走れるじゃん」


その言葉に、俺は何も返せませんでした。

ガミさんも・・・あ、こっちは息が上がって、話せないだけみたいです(ぇ

「私は手術しても、また走ったり出来るかわからないし・・・だから、2人が走ってるとこ見たいなって思って・・・」


みーちゃんが、そんな風に弱気なことを言うのは初めてでした。

思えば、手術は明後日だし、不安な気持ちが一気に大きくなったんでしょうか?

てか、詳しい話は聞いてないけど、みーちゃんの手術、もしかしたら、難しいのかも・・・。


考えてみれば、歩いたり、走ったり、そういったことを当たり前のようにしてるけど、みーちゃんのように、そうは出来ない人もいるんですよね。

みーちゃんは、俺とガミさんが走る姿をどんな気持ちで見ていたんでしょうか?

そんなことを考えたら、やっぱり、みーちゃんには何も言えませんでした。


帰り道、俺とガミさんは少しの間、お互いに黙ってました。

でも、今日だけは俺とガミさん、同じ考えを持っていたみたいです。

「ヨッシー?」

「みーちゃんに、勇気を与えようか?」

ガミさんが言ってるのとは、結構意味が違うんだけどね。

ただ、目指してるものは同じだと思ったんです。

ガミさんも笑顔で、

「うん、勇気を与えよう!」

って、言いました。


先日、見事に失敗した、勇気を与える作戦。

今度は俺も見守るだけでなく、ちゃんと参加しますよ。

てか、ここまで来たら、変な意地みたいなものも出てきましたしね。

ほら、よく言うじゃないですか?

乗りかけた船は沈めろみたいな(違うと思います

というわけで、何だかやる気が出てきた1日でした。

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