俺とルリ、ガンバ!
2009/11/28(土)
今まで敵対していた人と協力するなんて、マンガによくある名シーンを再現しちゃってるヨッシーですよ。
てことで、今日は俺がケイさん、ルリがレミさんを説得して、2人が何とか離れないように頑張ってみます。
まあ、せめて、お互いに自分の思いを伝えてほしいな~といったとこですかね。
そんなわけで、俺は早速ケイさんのとこへ行こうとしたんですけど。
「ヨッシー!」
ガミさんが現れた!(RPG風
てか、ホントいらん時に出現しますね。
また、ルービックキューブがどうとか、そういう話ですかね?
「僕も協力するよ!」
「・・・は?」
「ヨッシー、何か大変なことをしようとしてるんでしょ?昨日、ヨッシーの様子を見て、わかったよ!」
いや、俺に対する謎の理解力いらないっての。
「別に今日は協力者もいるし・・・」
「1人よりも2人、2人よりも3人の力だよ!」
しょうがない、一緒に行きますか・・・(諦めます
とはいえ、止めておきますけど。
「俺、ケイさんに自分の考えとか伝えてないから、どうしても伝えたいんだよ。だから、今日は俺に任せてくれないかな?」
「わかった、僕はヨッシーが困った時に力を貸すよ!」
うん、軽く邪魔をしてきそうなフラグを感じますが、この際、しょうがないです。
てことで、ケイさんのとこへ行きましてね。
「ケイさん、話があります」
もう散々話してきたんで、前置きなしでいきます。
「ケイさんって、レミさんのこと、好きなんですか?」
「は?」
うん、これはさすがに怒られそうですね・・・。
でも、やってみますよ。
「その・・・自分はよくわかんないんです。人を好きになるとか、ずっと一緒にいたいって気持ちを持っていないですし」
アッキーとの付き合いは友人の紹介って感じから始まって、結局は恋人らしくない、親友に近い関係になっちゃいました。
その後の恋愛は自分に気持ちがないものばかりで、さらに恋愛と呼べるものではなかったですし。
とまあ、そんなことも話しましてね。
「だから、ケイさんの気持ちを大切にしてほしいんです。たとえ、夢を追うんだとしても、レミさんに対する思いを伝えてほしいんです」
こういう話をする時は顔を下目に向けるのがポイントですよ(セキさんから学びました
てか、俺がずっと伝えたかったことは、これです。
てことで、とりあえずスッキリしたんですけどね。
ルリもレミさんに話をしてるだろうし、何とか行ってもらいたいところです。
「俺の気持ちを伝えたら、レミは困るだろうし・・・」
ただ、ケイさんは伝える気がないようです。
まあ、残念ですが・・・
「ヨッシーの言う通りだと思います!」
ガミさんがログインしました。
うん、ガミさんには珍しく、ナイスタイミングですね。
「ケイさん、好きという気持ちを伝えて、困る人はいませんよ!」
いや、そうとも限らないと思うんだけど・・・。
全然タイプじゃない人から告白されたら、気まずかったりするし。
とまあ、そんな否定的な考えを持ってたんですけど。
「確かにそうだな!」
・・・うん、久しぶりに言います。
ケイさん、ノリノリやん!
てか、こういう時、ガミさんがいると助かりますね。
「それに、他にも伝えたいことがあるしな」
というわけで、ケイさんはレミさんのとこへ行くことになりました。
いや~、ここで上手くいかなかったら、ルリに何言われるか、わかったもんじゃないですからね。
とりあえず、良かったです。
で、レミさんとこに到着しました。
「ケイ君、どうしたの?」
「話があるんだ」
おお、何かドラマでよくあるシーンみたいになってる~。
とまあ、そんな感想はおきつつ、ルリに状況を聞きます。
「そっちは上手くいった?」
「ごめん、まだ話してない」
「は?」
「だって、どう言えば良いのか、わかんないし・・・」
いや、俺頑張ったのに・・・と思いつつ、ここはケイさんに任せますか。
ケイさんは少しだけ、言葉に詰まってたんですけどね。
「その・・・レミにとって、俺は何なのか、知りたいんだ」
うん、微妙にケイさん、緊張してるというか、弱気です。
まあ、しょうがないのかもしれませんが、普段は強気なイメージなんで、ちょっと意外ですね。
そんで、レミさんは少しだけ考えた後、答えてくれました。
「大切な友達だよ。だから、また夢を叶えることが出来て、すごく嬉しいよ」
・・・微妙な答えですね。
まあ、ケイさんも少しだけ考えちゃってます。
「そうか、わかった」
って、ケイさん帰ろうとしてるし!?
これは止めないと!って思ったんですけどね。
レミさん、すごい悲しそうな表情ですし。
でも、俺から言っても、どうかなと思いましてね。
ルリの肩を叩きました。
「何か言うことはないの?」
「え、でも・・・」
「ここで何も言わないなんて、ヘタレじゃない?」
まあ、そんな風に挑発すると、やっぱりルリは怒り出しましてね。
「じゃあ、言うよ・・・」
軽く、ヤケになってるようにも見えますが、ルリがやる気を見せてくれました。
「レミさんの嘘つき!」
てか、今まで見せたことがないほど、熱い感じで叫びましたね。
「毎晩、泣いてることや、頑張って元気な振りしてることとか、みんな気付いてて、レミさんのこと心配してます!」
ルリは、ずっと言いたいことを言わないできてたんだと思います。
そうして、胸に溜まった、たくさんのことが一気に溢れてるのか、早口になってました。
「今、ケイさんに伝えないといけない言葉があるはずです!」
そこまで、言い切りましてね。
「そうだよ!」
「レミさん、頑張って下さい!」
他の子も応援してくれました。
その様子に、ケイさんも足を止めてくれました。
そして、レミさんは大きく深呼吸してから、言ってくれました。
「私、ケイ君と、ずっと一緒にいたい!」
それは、きっと、みんなが言ってほしかった言葉です。
そして、多分、ケイさんが1番聞きたかった言葉じゃないかと思います。
「ケイさん、返事して下さい!」
「いや、そこはゆっくり待とうよ・・・」
ガミさん、やっぱりKYです。
でも、あとはケイさんの答えを待つだけですね。
「俺も、ずっとレミと一緒にいたいと思ってる。俺は・・・」
ケイさんは、そこで勇気を振り絞るように、少しだけ目を閉じて、それからまた、レミさんを真っ直ぐな目で見ました。
「俺はレミのことが好きだ!」
ケイさんも、やっとこの言葉を言ってくれました!
「嬉しい・・・ありがとう」
まあ、ここで喜んじゃったんですけどね。
まだ早かったです。
「でも、ケイ君は刑事さんになって。ずっと夢だったんだから」
「ああ、そのつもりだ」
・・・まあ、結局はそうなるんですね。
せっかく、お互いの気持ちがわかったのに、残念です。
「ただ、しばらくは、この町にいられそうだ」
・・・はい?
「配属先をこの町にしてもらえたんだ。今日、その知らせが来た」
・・・はい!?
「今日は、それも伝えたくて・・・」
「どういうことですか!?」
てか、それだったら、思いを伝えるとか、必要なかったじゃん!
「この町に残れるよう、上にお願いしてみたんだ」
「そうなんですか?」
それならそうと言ってほしかったんですけどね。
それで、配属がホントに変わる保障はなかったし、変わらなければ夢を追うために、この町を離れる気だったようで、言えなかったそうです。
「本当は、こんなお願いをするつもりもなかったんだ。でも、ガミさんから、この町を離れてほしくないと言われたからな。ダメ元でお願いしたんだ」
・・・まさかのガミさん!?
てか、そう考えると、最初にガミさんが話をしただけで、万事解決だったわけですね・・・。
「俺とか、みんなが色々やったの、無意味でしたね・・・」
「そんなことない。おまえ達のおかげで、お互いの気持ちがわかった。それに、ずっと伝えたかったことを伝えられた・・・ありがとう」
そんな風に、ケイさんから礼を言われたのが、救いですかね。
「ケイさんが町を離れないで良かった~」
ガミさん、泣いてるし・・・(相変わらず、涙もろい人だ
まあ、みんな喜んじゃって、ワイワイやってたんですけど。
やっぱり、ルリは1人だけ離れてます。
てことで、声をかけに行きましてね。
「何で、こんな時まで1人なんだよ?」
「別に私の勝手でしょ」
うん、ホント素直じゃないですね。
「まあ、おまえも頑張ったじゃん」
「だから、おまえって呼ばないでよ」
「だったら、何て呼べば良いんだよ?」
まあ、ルリは軽く考えましてね。
「ルリ様」
「却下」
「何でよ?」
「それは俺の台詞だよ。何で年下を『様』付けすんだよ?」
とまあ、いつも通り、口ゲンカになったんですけど。
「じゃあ・・・ルリで良いよ」
ルリは照れくさそうな様子で、そう言いました。
「それなら了解」
てか、最初から、そうしてくれよって思ったんですけど、言わないでおきますか。
ついでに、俺をヨッシーと呼んでることを変えさせようかと思いましたが、面倒なので、やめます。
そんなわけで、ケイさんのことで無駄に頑張りましてね。
ケイさんとレミさん、お互いの思いを伝えることが出来て、俺はルリと共通点を見つけたりと意外に上手くやっていけそうだったり。
そんな、無駄じゃないものを得られたな~と感じた1日でした。
今回で『ヒーローの悩み』は終わりです。
ケイさんと、その同級生を中心にしつつ、ヨッシーとルリの関係についても描いてみました。
この作品全体としても描いていますが、時には素直に思いを伝える必要があるということを、何となくでも感じて頂けたら、幸いです。