ひろいもの
今回より、新章『救える命』が始まります。
ずっと前から今も残っている悲しい現実を描いた章で、重い話も出てきますが、その中で様々な事を考えて頂ければ幸いです。
2009/11/04(水)
ペットを飼ったことがないヨッシーですよ。
まあ、母親がアレルギー体質だったからなんですけどね。
とりあえず、明らかにハードスケジュールだったドット絵描きとBGM作りが終わり、のんびりとギターを弾いたり、音楽理論の勉強をしたり、平和な日常を送ってたわけですよ。
てか、マラソン大会まで1ヶ月を切ったしってことで、ジョギングもしましてね。
最近は涼しくなってきたんで、随分と走りやすくなりました。
てことで、軽く10キロほどを1時間で走ってきましたよ(無駄にやる気
そんで、帰った後はシャワーを浴びて、飛ばし飛ばしで、あまり読んでなかったドット絵の本をまた読み返してみたり。
いや~、ホント、平和だな~なんて感じてたんですよ。
はい、わかりやすいフラグはここまでにして、面倒ごとの話に移ります(ぇ
「ヨッシー!」
「ん?」
何か、焦った様子でガミさんが来たんで、開けたんですけどね。
「どうしたの?」
「助けてよ!」
「へ?」
まあ、意味がわかんなかったんですけどね。
ガミさんが何か持ってたんで、よく見てみると・・・。
「犬?」
ガミさん、普通に子犬を抱えてます。
うん、何かもうわかったよ。
「拾ったの?」
「うん、すぐそこに捨てられてて・・・」
冒頭で書いた通り、ペットなんて飼ったことないんで、詳しいことはわからないんですが、何だか衰弱してる雰囲気です。
「とりあえず、エサあげようか。てか、エサは何が良いのかな?」
まあ、無難に牛乳を温めて、あげれば良いかなとか考えてたんですけどね。
「うちはペット禁止だよ」
・・・へ?
声がした方を見ると、もはやレアキャラになってる、大家さんがいました(久しぶりだ~
てか、うちのアパートって、ペット禁止だったんですね。
「ペットじゃないです!」
と、ここでガミさんがバトルモードです(ぇ
「そこで弱っていた子犬を見つけたんです!それを助けるのはいけないことですか!?」
まあ、そんなことを言いましてね。
大家さんを納得させてましたよ(やっぱガミさんすげ~
てか、エサをあげないとです。
「ガミさん、牛乳ある?俺、切らしてるんだけど・・・」
「うん、あるよ!」
「じゃあ、軽く温めて・・・」
なんて、会話をしてたんですけどね。
「牛乳なんてあげちゃダメだよ!」
うちらの会話を聞いていた大家さんからストップが。
まあ、話を聞いたところ、犬に牛乳をあげるのは、あまり良くないそうです。
ネギとかを与えると良くないってのは、何となく知ってたんですけどね。
牛乳がダメってのは初耳だったり。
「これぐらいの犬のエサは・・・」
それから、大家さんが色々とアドバイスしてくれたんですよ。
でも、覚えられませんでした(ぉぃ
まあ、そんな何言ってるかわかんないよ~オーラが伝わったんでしょうね。
「少し、待ってなさい」
大家さんは家に戻り、数分後にまた来ました。
「これをあげなさい」
「あ、ありがとうございます」
「あげ方はわかる?」
「いや・・・」
「もう、しょうがないね」
そのまま、大家さんがテキパキと色々してくれまして、俺とガミさんは、ただ見てるだけって感じになっちゃいました。
でも、エサを与えられて、子犬は元気になりましてね。
「これで大丈夫だよ」
「あ、本当にありがとうございました」
「良かった~」
ガミさんは、とりあえず大喜びって感じです。
「犬、飼ってたんですか?」
まあ、大家さんの手際の良さに驚きつつ、思わずこんなことを聞いてみましてね。
「小さい頃にね・・・」
うん、何だか寂しげな感じの答え方でした。
これ以上は聞かない方が良さそうですね。
「今は飼ってないんですか!?」
うわ、ガミさんが明らかに地雷を踏みに行ってるし!
「うん、色々あってね・・・」
何だか、重い雰囲気なんですけど~。
「でも、子犬が元気になって良かったね」
とりあえず、話をはぐらかしておきますか(俺、グッジョブ
「ところで、これからどうするの?」
「え?」
「また、どこかへ捨てに行くなんてことはしないんでしょ?」
ああ、そういえば、ペット禁止でしたね。
「ガミさんは飼いたいとか思ってたりする?」
「それはあるけど・・・僕、飼えないんだよね」
「へ?」
どゆこと?って思ったんですけどね。
「アレルギーか何か?」
「うん」
「じゃあ、飼えないね」
「だから、ヨッシーが飼いなよ!」
「いや、ここはペット禁止だって、さっき言ってたし、俺は知識も何もないから無理だっての」
そんなわけで、世話出来ないなら、そもそも拾ってくるなよ!って雰囲気が出てたんですけどね。
「じゃあ、飼い主を探しなさい」
「え?」
「貼り紙をしたり、今はインターネットで呼びかけることも出来るんでしょ?」
大家さんから、そんな提案をされました。
「飼い主が見つかるまでは、あなたの家に置いておいて良いから」
「いや、俺、世話出来ないんですけど・・・」
「だったら、私が教えるから、わからないことがあったら、すぐに来なさい」
・・・あれ?
ちょっと待って下さいよ?
流れで、少しの間、犬を飼うことになってません?
まあ、そんなの面倒だよ!なんて思ったんですけどね。
ふと、子犬に目をやると、ウルウルとした瞳で、こちらを見てるじゃないですか。
・・・てことで、少しの間、犬を飼うことにした1日でした(心を動かされた瞬間
とはいえ、飼い主が見つかるまでってことだし、数日だけになりそうですけどね。