ガミさんの幸せ
半年が過ぎ、折り返しとなる今回の章は『秋なのに春の予感』です。
主要キャラを中心に恋愛をテーマにした章です。
また、あることをきっかけに、ヨッシーが持つ過去の悩みが明らかになる章でもあります。
そして、ヨッシーが向かえる『変化の時』にも注目して頂ければと思います。
2009/10/01(木)
自由に過ごすことが自分の幸せであるヨッシーですよ。
つまり、今は正に幸せってやつです!
まあ、実際、自由になってみたら、そこまで幸せを感じないんですけどね(ダメじゃん
さて、最近はミサと一緒にいることが多かったんで、ミサがいなくなって、軽く暇になりました。
といっても、ギターの練習をしたり、ジョギングしたりと、それなりにやることはあるんですけどね。
そんで夕方ぐらいに、たまにはガミさんに料理をご馳走するか~と思ったんですよ。
まあ、ガミさん宅に泊まってる間、ずっと夕飯をご馳走してもらった礼ってやつですね。
てことで、ガミさん宅のドアをノックしたところ・・・出てこない?
まあ、いないならしょうがないってことで、そのまま帰ろうかと思いつつ、試しにドアノブを捻ったところ・・・あ、普通に開いたし。
「ガミさん?」
中を覗きつつ、呼んでみましたが、出てきませんね・・・。
「あれ?ヨッシーどうしたの?」
そしたら、ガミさんが来ましたよ。
・・・外から(ぇ
って、鍵を開けっ放しで出かけるなよ!
「泥棒に入られても知らないよ?」
「そんなことより、聞いてよ!」
いや、鍵を閉めろって件をもっと言いたいんですけど・・・。
でも、ガミさんが無理やり話題を変えちゃったんで、諦めます。
「僕、幸せを見つけたんだよ!」
・・・ぇ?
「ヨッシーの言う通り、自分の幸せを探しに行ったんだよ!そして、ついに見つけたよ!」
いや、ついにって言いつつ、早過ぎるし!
数日しか経ってないじゃん!
まあ、周りだけじゃなくて、自分の幸せも考えな~といったことを、この前言いましたが、ガミさんは早速実戦して、何か見つけたようですね。
てか、何を見つけたか気になるので、聞いちゃいましょう。
「幸せって何?」
「それは・・・言いたくない!」
「は?」
「でも、ヨッシーのおかげで見つけられたから、ヨッシーにだけは言おうかな・・・」
「いや、別に言いたくないなら良いよ」
「ううん、言いたい!」
「どっちだよ!?」
てか、面倒な気配を感じるよ・・・。
てことで、退散したかったんですけどね。
ガミさんがどうしても言いたいということで、結局、聞くことにしました。
「僕の幸せは・・・あ、やっぱり、どうしようかな~」
「あのさ、帰っても良い?」
「ダメ!言うから待って!」
「だったら、早く言おうよ」
「でも~・・・」
そんな無駄なやり取りを数分ほど繰り返し、普通に帰っちゃおうかと思ったんですけどね。
「僕の幸せは・・・」
やっと、その先を言ってくれました。
「恋だよ!!」
・・・!?
「え?」
「だから、恋だよ!ヨッシーがミサに対して持ってる気持ちと一緒だよ!」
「いや、俺はミサに恋してるわけじゃないんだけど?」
「もう、いつになったら素直になるの?」
「いや、既になってるっての!」
そこで、嫌な想像をしちゃいましてね。
「まさか、ミサに変なこと言ってないよね?」
ミサのこと好きだよ~とか、想像だけで勝手なことを言ってたら、面倒なので聞いておきます。
「大丈夫、ヨッシーの気持ちは、ヨッシーが直接ミサに伝えるべきだって思ってるから!」
・・・色々と勘違いされたままですが、まあ良いですかね。
それより、ガミさんの話を聞かないと!
「誰か好きな人出来たの?」
「え、何でわかったの!?」
「いや、話の流れでわかるだろ!」
てか、話がなかなか進みませんね・・・。
てことで、こっちからドンドン質問しちゃいましょう。
「どこで会ったの?」
「僕、幸せを探そうと思って、デパートに行ったんだよ!」
いや、デパートって色々なものがあるけど、幸せは売ってないと思います・・・。
「そして、幸せを見つけたんだよ!」
「それはもうわかったから・・・」
質問の答えが微妙に返ってきてませんが、とりあえず、詳細を聞いちゃいましょうかね。
「どんな人?」
「キレイな人!」
大雑把過ぎる・・・。
そもそも、ガミさんのキレイの基準がわかんないし。
「何やってる人?店員?」
「店員だよ!」
お、デパートの店員ですか?
「外でアクセサリー売ってたよ!」
「それ、店員じゃないし!」
てか、駅前なんかでアクセサリーを売ってる人、時々見かけますが、その人のことを言ってるんでしょうね。
「話し掛けた?」
「そんなこと、出来ないよ!」
「いや、アクセサリー売ってるなら、普通に話し掛ければ良かったじゃん・・・」
てか、女っ気ないな~とか思ってたガミさんが、まさか恋に落ちるなんてビックリですね。
「そうだ、ヨッシー!」
「ん?」
うわ、嫌な予感がする・・・。
「明日、一緒に来てよ!」
はい、予想通りですね。
「何で!?」
「ヨッシーがいてくれれば、話し掛けられると思うから!」
いや、その発想、意味がわかりません・・・。
でも、少しだけ考えてみましてね。
ガミさんが、どんな人を好きになるのか、普通に興味あります。
そもそも、こんなことが起こってるのは、俺が言ったことがきっかけですし。
「わかった、明日付き合うよ」
「ありがとう!」
ガミさん、メチャクチャ喜んでるし・・・。
てことで、明日、ガミさんの好きな人を見に行くことにした1日でした。
まあ、明日も、その人がいる保障はないんですけどね・・・。