ミサの誕生日
2009/09/27(日)
冷静に考えたら、誰かの誕生日を祝うって、あまりないヨッシーですよ。
大体、誕生日おめでと~って言って、ご飯を奢る程度で終わりにしちゃいますからね・・・。
さて、今日はミサと池袋へ遊びに行くことになってます。
とりあえず、結構早めな時間に起きましてね。
「ヨッシー、おはよう!」
ガミさん、相変わらずの早起きですね。
あ、てか・・・
「ガミさん、今日、ミサの誕生日だって知ってる?」
「え、何でヨッシー知ってるの!?あ、ミサのことなら、何でもわかるよね!」
うわ、典型的な誤解されてる!?
そもそも、俺がミサの誕生日を知ったのは、あんたのクイズゲームに出てきたからだっての!
まあ、そんなことを説明するのもバカらしいんで、言いませんでしたけどね。
それより、言わないといけないことがあるし。
「まだミサと仲直りしてないみたいだけど、どうすんの?」
「あ・・・うん」
「てか、誕生日なんだから、おめでとうとか言って、仲直りすれば?」
「いや、ダメだよ!」
う~ん、強情ですね。
「何で?」
「僕が出来なかったことを、ミサにはやってもらいたいんだもん!」
何か、ありがた迷惑なこと、言ってません?
とまあ、そんなわけで、今日も説得は諦めます。
てことで、俺はミサと一緒に池袋へ行ったんですけどね。
一応、映画を見に行ったり、買い物に行ったりって感じで、昔から池袋には時々行きます。
色々な線路が通ってる分、どこから目指しても、それなりの時間で着きますしね。
実家暮らしの時も、一人暮らしを始めた後も、その辺は変わらないです。
「とりあえず、買い物行く前に、どっか行こうか?
「はい、そうしましょう!」
「じゃあ、どこ行く?」
「私はどこでも良いです!」
・・・ノープランかよ!?
何ですかね?
ここは男性がエスコートしましょう的な流れですかね?
「・・・水族館とか、興味ある?」
「え?」
「いや、中学の時、デートで行ったことあるからさ」
「ヨッシーさんの思い出の場所ですね!」
「いや、そんな大げさなものじゃないんだけど・・・」
でも、ミサはノリノリな感じでしてね。
水族館へ行くことにしました。
まあ、俺はそこまで魚に詳しいわけじゃないんですけどね。
こういう場所で普段は見ない魚なんかを見るのは結構楽しかったりします。
「ヨッシーさん、あの魚キレイです!あ、大きい魚がいます!あっちには・・・」
何より、はしゃぎまくりの人が隣にいますしね。
そこまで騒がなくても・・・って感じもしますが、一緒にいると、こっちまで楽しくなってきます。
「てか、水族館ぐらい、来たことあるでしょ?」
「いえ、ないです」
「え?」
「だから、とても感動しています!」
・・・まあ、そういう人もいるかな?
そんなこんなで水族館に数時間ほどいましてね(結構長め
昼になったんで、何か食べましょう。
「何か、食べたいのある?」
「ヨッシーさんに任せます!」
てか、ミサの誕生日なんだから、少しはミサも決めようぜ!
さてと、どこにしようかな・・・。
「そういえば、近くに美味しいラーメン屋さんがあるよ」
「だったら、そこが良いです!」
えっと、自分で言っておいてなんですが、男女で行くものかな?
まあ、俺も久しぶりに食べたいしってことで、ラーメン屋に行きましたよ。
てか、ミサと一緒にラーメンを食べるのは2回目ですね。
ちなみに、ここのラーメンは先日食べたラーメンの比じゃない位、こってりとしてるんですよ。
普通に背脂とかが上に乗ってますしね。
こういうの、普通の女の子は避けるかな?って思ったんですけどね。
「美味しいです!」
ミサについては、そんなことないようです。
てか、味の好み、俺と似てますね。
さて、昼食を食べ終えたんで、ピアスを買いに行きましょう!
・・・あ、てか、ピアスがどこに売ってるかわかんないし(ぉぃ
「どうしようか?」
「どこか他に行きたい場所はないんですか?」
「ああ、楽器屋とか色々あるらしいから、そこに行きたいけど・・・」
「だったら、そこに行きましょう!」
いや、ピアスを買うって目的はどうした!?
まあ、考えてもしょうがないんで、近くのデパート内にある楽器屋へ行くことに。
で、エスカレーターで上がってったんですけどね。
「あ、あった!」
普通にアクセサリーショップを発見!
いや~、狙い通りですね(嘘つくなよ
てことで、ピアスを見ることにしました。
「何が良いかね?」
「ヨッシーさん、どれが良いと思いますか?」
え、ここでも俺に決めさせるの?
「俺は男だし、シンプルなので良いかなって思うんだけど、ミサはこういうイヤリングみたいのが良いんじゃない?」
「じゃあ、これにします!」
決めるの早いな~。
まあ、誕生日だしってことで、買ってあげましたよ。
てことで、買い物時間、3分ほどで終わりましたよ(ぉぃ
某ヒーローが地球にいられる間に終わった感じですね(その例え、わかりづらいよ
って、本来の目的、即行で終わっちゃったよ!
そんなわけで、そのまま上にある楽器屋へ行きましてね。
てか、近くにある楽器屋より、広くて色々あるんですけど!?
やべ、これはテンション上がるぜ!
といっても、ギターとか、まだ詳しくないんで、よくわかんないんですけど。
なのに、無意味にベースとかキーボードとか、関係ないのも見たりしましてね(ぇ
そんな中、あるものに目を奪われちゃいました。
それは、フィールドレコーダーなるものです!
まあ、簡単に言えば、コンパクトな録音機です。
マサからもらった録音機材は大きい感じで、微妙に使いづらいんですよね。
だから、手頃なやつが欲しいな~と思ってたんです。
とはいえ、種類が多くて、わけがわからないですね。
てことで、近くにあったパンフレットみたいのを見てっと・・・。
「これ、良くない?」
「はい?」
「なんか、マイクが4つ付いてて、360度の録音が出来るんだって」
ついでに、値段も2万程度で手頃な感じです。
「録音機ですか?」
「自分の演奏とか、録音して聞き直した方が上達早いって言うからさ」
う~ん、ここは買っちゃいましょうかね?
でも、最近はピアス(ミサの分も含めて2人分)とかも買っちゃったしな~。
いや、普通に親の仕送りで生活してるんですけど、1ヶ月間にここまでしか使わないってのを一応、決めてるんです。
これを買っちゃうと、確実に超えますからね。
てことで、今回は我慢します。
そんな感じで楽器屋を後にして、そのまま色々な店を見て回りました。
池袋は色々な店がありますからね。
それだけで大分時間を使っちゃいましたよ。
そんで、夕方になったんで、帰ることにしました。
「今日はありがとうございました」
「こんなんで良かったの?」
「はい、思い出に残る誕生日になりました!」
まあ、ミサがそう言うなら良いですかね?
・・・いや、あと1つだけ、やらないといけないことがありますね。
とりあえず、家の近くの駅まで、無事に着きましてね。
さてと、切り出しましょう。
「ミサ?」
「はい?」
「ガミさんと仲直りしようよ」
俺の言葉に、ミサは困った様子を見せましてね。
てか、後で今日のことを思い返した時、ガミさんとケンカしてたんだって思い出すことになります。
それって、結構嫌じゃないですか?
数日後とかに仲直りするとしても、ミサの性格的に、絶対後悔すると思うんです。
「でも・・・」
「とりあえず、ガミさんのとこに行くよ」
てことで、無理やりミサを連れて、ガミさん宅に突入しましてね。
俺だけでなく、ミサまで来たんで、ガミさんは軽く驚いてました。
まあ、俺から話しますか。
「ガミさん、朝、ミサにやってもらいたいことがあるって言ってたけど、ミサはミサでやりたいことがあるんだよ。それをわかってやる気はないの?」
とりあえず、こんな感じで進めてみます。
とはいえ・・・
「僕はミサの幸せを考えてるんだよ!」
ガミさんは、論争強いですからね。
正直なところ、勝てる気がしません。
でも、やるだけやってみますよ!
「てか、ミサの幸せ、ホントに考えてるの?」
「え?」
「ガミさんはただ、自分が出来なかったことをミサにやってもらいたいだけなんじゃないの?」
「それは・・・」
「そんなのエゴだよ!」
あ、少しだけ、ふざけてしまいました(伊達じゃない!
「そもそも、ガミさんが出来なかったことって何?」
てか、これがミサにやってもらいたいことなんですよね。
てことで、まずは何なのか聞くことにしました。
「それは・・・学校に行って、たくさん勉強することだよ」
・・・?
それ、ガミさんは出来なかったの?
「僕、ほとんど学校に行けなかったから・・・」
「え、どういうこと!?」
あまりにも意外なこと言われたし!
でも、冷静になって思い返してみましょう。
こっちに来てすぐ、新入生にエールを送ろうなんて言ったこと。
スポドリが学校へ行っていなかった時に話した、異様に楽しそうな学校生活の話。
全部、学校へ行けなかったからこその言葉ってことでしょうか?
ミサも、ガミさんのそんな気持ちを知ってるから、人一倍、学校での勉強を頑張って、そして、今は遊びたいって気持ちを言えないんでしょう。
とまあ、色々なことが一気にわかったんですけどね。
いつもなら、ここで俺は諦めるんですけどね。
今日はいつもと違うんです。
「じゃあ、ガミさんは今、不幸なの?」
「え?」
「学校にあまり行けなかったから、今、全く幸せじゃないんだ?」
「別に、僕のことは良いよ・・・」
「てか、親がやってる洋食屋を引き継ぐとかも、ホントは嫌なんだ?」
「そんなことないよ!」
ちなみにこれ、前も少しやりましたが、役者をやってるセキさんから得た技ですね。
1度、相手を怒らせてから、上手く引っくり返します。
「てか、大学でたくさん勉強して、良い会社に入ったら幸せになれるって、何でわかんの?」
「だって、そうすればお金もたくさん手に入って・・・」
「俺、一流企業に勤めて、お金を稼ぐことにしか興味ないって奴、知ってるけど、幸せには見えなかったよ」
その言葉に、ガミさんは何も返してきませんでした。
まあ、最後の言葉だけは、自分の本音ですしね・・・。
てか、少し考えてみましてね。
どこが根本的な問題なのか、気付きましたよ。
「てか、ガミさん、ミサは別に大丈夫だと思うよ?大学だって、もう単位を全部取ったらしいし、そこまで心配しなくて良いんじゃね?」
「でも、ミサの将来が心配で・・・」
「それより、ガミさん、自分のことをもっと考えなよ」
「え?」
「俺が思うに、周りばっか気にかけ過ぎだっての」
ガミさん、自分のことをそっちのけで、周りばっか心配してるじゃないですか?
それが、変な形で暴走してしまってるのが、根本的な原因だと思ったんですよ。
「ミサ、ガミさんが思ってるほど、弱くないと思うよ?まあ、色々と心配になる気持ちもわかるけど・・・」
少なくとも、1人にさせたら、いけないタイプだとは思います・・・。
まあ、でも、何とかやってくれるでしょう(適当
「だから、もっと自分の幸せを考えなよ」
「自分の幸せ・・・?」
「まあ、その先は自分で考えて」
そこで、ガミさんは色々と考えている様子でした。
そしたら、ミサが話し始めましてね。
「お兄ちゃん?」
「ん?」
「私・・・今、幸せだよ?」
「え?」
「ヨッシーさんや、お兄ちゃんと一緒に遊んだりして、本当に幸せだよ?」
ミサは真剣な表情でした。
「私、大学で勉強することも大切にするよ。でも、今、この瞬間も大切にしたいの。たくさん遊んで、たくさん思い出を作りたいの」
それはきっと、ミサが初めてガミさんに向けた、わがままだったのかもしれませんね。
「・・・ミサがそう言うなら、わかったよ」
まあ、ミサの気持ちが本気だってわかってるんでしょうね。
だから、ガミさんはあっさりと了解してくれました。
「てか、さっきから気になってたんだけど、良い匂いがするね」
奥に入ると、普通に豪華な料理がテーブルに並んでました。
うん、意地張ってたけど、ホントは祝う気満々じゃん。
そんなわけで、その後は仲直りした、ガミさんとミサと一緒に、誕生日パーティーでしたよ。
以上、仲の良い兄妹を仲直りさせた1日でした。
「あ、ミサ!?その耳に付けてるの、ピアス!?」
まあ、もう一波乱ありましたが、何とかしましたよ・・・。