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恋の力?

2009/08/28(金)


好きな人のために頑張れる人に、憧れてるヨッシーですよ。

まあ、自分がそういう風に出来ないからですけどね。


さて、今日は、あーくんが退院する日です。

とはいえ、自分が出来ることは全てやりましたからね。

これ以上、特にすることは・・・

「ヨッシー!」


・・・ガミさん、来ちゃったよ。

とりあえず、出ましてね。

そこにはミサもいました。

「どうしたの?」

「昨日、ミサと相談したんだけど、今日、みーちゃんと、あーくんを会わせるよ!」

「は?」

「ヨッシーさん、協力して下さい!」

何か、ガミさんもミサも無駄に意気込んでるんですけど・・・。


「いや、もう2人の問題だと思うし・・・」

「素直になれない2人の背中を押すのは、僕らの役目だよ!」

・・・いや、また素直になれないって言葉で解決しようとしてるし。

あと、何故にそんな使命感を持ってるのかも、わかんないし。


「いや、無理に何かしようとしても、裏目になることあるし・・・」

「じゃあ、ミサは、みーちゃんをお願い」

「わかった!」

うわ、スルーされてる!?

「ヨッシーさん、お兄ちゃんと一緒に、あーくんをお願いします」


てことで、まだ何かしないといけないみたいですね。

とりあえず、ガミさんと病院へ行ったら、あーくんはまだ普通にいましてね。

どうやら、今日の夕方ぐらいに病院を後にするようです。

さてと、何を言うか・・・ってか、あーくんのとこに来る目的、特になかったんじゃね?


「あーくんのために僕がエールを・・・」

「結局それかよ!?」

あ、てか、みーちゃんの方、関係なしに、解決策あるじゃん。

「あーくんって家、どこなの?」

「え?」

「いや、うちら暇人だから、やることないし、時々、遊びに行かせてよ」

遊びに行くほど、仲良くない気もしますけどね。

家さえわかれば、今日中に何も出来なくても、先延ばしに出来ますし、ナイスアイデアだと思いませんか?


「僕の家は・・・」

「あーくん!」

振り返ると、ミサとみーちゃんがいました。

てか、微妙にタイミング悪いよ!

家、聞けなかったし!

とはいえ、ミサ、みーちゃんを連れてこれたんですね。

なかなかグッジョブです!


「今日、退院なんだよね?」

みーちゃんは気を使うような話し方です。

「うん、そうだよ」

みーちゃんは、そこで深呼吸をしましてね。

「私、あーくんにリハビリ頑張ってほしい!私も頑張るから!」

てか、何があったのか、みーちゃん、イケイケですね~。

さあ、どうでしょ~?(ミスター風に


「リハビリしたって、治らないかもしれないじゃん」

うん、やっぱり、そうなりますか。

難しいですね・・・。

「治るよ」

「そんなのわからないじゃん」

「私にはわかるもん!」


そこで、みーちゃんは車椅子を固定すると、何だか険しい表情になりました。

そして・・・ゆっくりと立ち上がりました。

「みーちゃん!?」

「大丈夫だから!」

体を支えようとしたガミさんを止め、みーちゃんはそのまま、ゆっくりと前に進み始めました。


ふらついてるし、正直、見てて危なっかしい感じだったんですけどね。

あまりにも真剣な様子だったんで、俺はただ見守ることにしました。

みーちゃんは両手でバランスを取りながら、少しずつ、あーくんに近づいて行きました。

病室の入り口から、せいぜい数メートルもない感じでしたけどね。

みーちゃんは、あーくんのすぐそばまで行ったところで、ベッドに捕まりました。


「ほら、私、歩けたよ。だから、あーくんも、きっとまた野球出来るようになるよ!」

みーちゃんは嬉しそうな笑顔でした。

「・・・私には、わかるから」

そして、少しした後、あーくんも笑いました。

「ありがとう。僕も頑張ってみる」


よし、軽く展開が早い気もしますが、これで解決ですね!(ワーイ

その後、あーくんが、みーちゃんの家なんかを聞いてまして、今度、遊びに行くとのことでした。

そんなこんなで、病院を後にしましてね。


「ミサ姉ちゃん、私、頑張ったよ!」

「うん、みーちゃん、えらかったよ!」

「今度は、ミサ姉ちゃんが頑張ってね!」

「うん、私も頑張る!」

てか、ミサとみーちゃん、ホントに姉妹みたいですね。


そして、みーちゃんと別れましてね。

俺は気になったことを聞くことにしました。

「ミサ、みーちゃんに何を言ったの?みーちゃん、急にやる気になってたし」

「・・・私も頑張るから、お互いに頑張ろうと言いました」

・・・それだけ?

随分と、あっさりしてますね。


「でも、あーくん、最後は素直な感じだったね。みーちゃんを見て、リハビリすれば何とかなるって思ったのかな?」

「ヨッシー、違うよ!」

ガミさんは自信に溢れた様子です。

こういう時、大抵は謎発言が飛び出すんですよね~。


「恋の力だよ!」

「は?」

「みーちゃんの思いが、あーくんに伝わったんだよ!」


・・・やっぱり、謎発言だよ!?

てか、ホントにそういうのってあるんですかね?

好きな人に思いが伝わって、その人が頑張るみたいな。

あと、好きな人のために頑張るとか。

俺は冷めた感じですし、そういったこと、全くないんですよね・・・。


まあ、機会があったら、そんな経験もしてみたいと思った1日でした。

って、相手がいませんけどね!(ぉぃ

第2部、最初の章『小さな恋』は、ここで一応の完結となります。

久しぶりの登場になる、みーちゃんですが、今後は度々登場する予定です。

また、今回はマサの言葉から変わろうとし始めたヨッシーについても描いています。

今回の事を中途半端な解決と考えているヨッシーが、今後、どう変わっていくかといった点に注目頂ければと思います。

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