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届かない思い

2009/08/23(日)


誰かに勇気を与えるって、とても大変なことだと思うヨッシーですよ。


昨日書いたとおり、今日は、みんなであーくんの病室へ行きました。

てか、あーくん、俺の見てる限りでは、リハビリをほとんどしていない気配です。

「あーくん、この前はごめんね」

とりあえず、会ってすぐにみーちゃんは謝りました。

でも、あーくんはどこか無反応というか、不機嫌な様子でしてね。


「あーくん、右腕、すぐに治るし、野球だって出来るようになるよ!」

「いや、展開早いよ!」

ガミさん、その話題は、もうちょっと話を煮詰めてからにして下さい。

とまあ、ツッコミを入れても遅いですね。


「うるさいな!」

あーくん、普通に怒ってます。

とりあえず、ガミさんとミサはオロオロした様子ですね。

しかし、ガミさんは黙ってませんよ!

「あーくん、コーラ好き?」

・・・!?

出た!ガミさんが絶対的な信頼を寄せるコーラです!!


「いらないよ!」

うん、何の効果もなかったですね(予想通り

てか、ガミさんがコーラを勧めた時、上手くいった例を見たことがないです。

そんな中、みーちゃんが何かを決心するように軽く深呼吸をしました。


「あーくん、リハビリしよ!」

「え?」

「私、あーくんが野球やってるとこ、見たいもん!」

みーちゃんが、こんな風に言うの、初めて見ましたね。

何か、上手く言えないんですけど、みーちゃん、ホントにあーくんのことが好きなんだろうなって思います。

好きな人が落ち込んでいる様子を見たくないとか、好きなことをしてる姿を見たいとか、そんな思いがあるんでしょうね。

・・・まあ、自分は、そんな風に思える人いないし、想像することしか出来ませんけどね。


「うるさいな・・・」

でも、あーくんは、みーちゃんの話を聞こうとしません。

「あーくん、頑張ってよ」

「・・・じゃあ、みーちゃんは頑張ってるの?」

その言葉で、みーちゃんの表情が一気に変わりました。


てか、俺、あーくんのことばっか気にしてて、気付かなかったです。

みーちゃんも、全然リハビリをしている様子がないんです。

今も普通に車椅子に頼ってるし、俺と競争するって話も、全くしてきません。

「えっと・・・」

結局、みーちゃんが何も言えないまま、今日は帰ることにしました。


「みーちゃん・・・」

「ガミさん、今は何も言わないでおこうよ」

よし、今回はガミさんを止めたぞ~!(謎の達成感

てか、ここで色々と言うのは逆効果ですよね。

でも・・・


「ミサ、俺とガミさんは先に帰るから」

「あ、はい」

ミサなら、大丈夫な気がしたんです。

まあ、ミサもKYなとこありますけど、みーちゃんとは話が合うみたいですしね。

てことで、ミサとみーちゃんを2人きりにして、俺とガミさんは先に帰りました。


そして、少しした後、ミサが帰って来ましてね。

ちゃんと、みーちゃんから、話を聞いてきたそうです。

ミサの聞いたところによると、みーちゃんは初め、リハビリも真剣にやってたそうです。

ただ、そのリハビリの時、勢い良く転んでしまったというか、倒れてしまったことがあり、あごを強打して怪我をしたそうです。

それから、恐怖を持ってしまったらしく、ほとんどリハビリが出来ていないと。


「でも、あーくんが頑張れるなら、自分も頑張れると、みーちゃんは思ったそうです」

「それで、勇気を与えるとか、そんなことを考えたんだね」

みーちゃんなりに、色々と悩んでたんですね。

でも、それなら・・・


「みーちゃんに僕らが勇気を与えよう!」

うん、ガミさん、当たらずも遠からずですかね。

まずは、みーちゃんの悩みを何とか解決したいと、俺も思ったんです。

でも、どうするか・・・?


とまあ、色々と考えようとしたんですけど、ガミさんはエールを送れば、それで解決!といった雰囲気でしてね。

ろくに話し合いも出来ず、解散になっちゃいましたよ。

・・・てか、ホントに大丈夫なの?

てことで、明日に不安を持ってしまった1日でした。

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