Fコード そして別れ
2009/08/15(土)
今日は大切な話をしようと思うヨッシーですよ。
とりあえず、今日は特に何の予定もない状態でした。
最近はマサの見舞いに行ったり、ギターの練習をしたり、それなりに忙しい日々を送ってましたからね。
久しぶりにのんびり出来るなんて思ってたんですよ。
ただ、そのままでいるのも何かな~と思いましてね。
昼過ぎぐらいに、ギターを持って、公園へ行くことにしました。
マサからもらった、せっかくのギターですからね。
たくさん弾いてあげないとって思ったんです。
ついでに、何となく外で弾きたいと思いましたしね。
そんで、丁度外に出たら、ガミさんとミサがいましてね。
てか、相変わらず遭遇率の高い兄妹です。
俺が公園へ行くと話すと、案の定、ついてきました。
そういえば、2人とも、昨日はずっと泣いてたんですけど、落ち着いたみたいでして、今日はいつも通りでした。
というわけで、外でギターを弾いてたんです。
まあ、日差しが強かったんで、日陰を探して、そこで弾いてたんですけどね。
この前とかは、とにかく『道』という歌を披露したいって気持ちが強かったんで、付け焼刃な形で弾き語りの練習をしてましたが、今日は基本から改めて練習することにしました。
てことで、コードを順番に押さえては弾いてたんですよ。
そこで、ふと、Fコードの存在を思い出したんです。
1番最初、ギターを始めた時に教えてもらって、未だに1度も弾けていないFコードです。
とりあえず、押さえてみましてね。
・・・てか、思ったより、すんなりと押さえられた気がします。
そういえば、左手の指先、随分と固くなったんですよね。
そんなわけで、Fコードを押さえた状態で、弦を弾いてみました。
ジャラ~ン♪
・・・!?
キレイな音が鳴った!?
その後も、何回か弾いてみましてね。
試しに1度、手を離してから、改めて押さえるってなこともやりまして、それでもまた鳴りました。
「ヨッシー、Fコード出来てるんじゃないの!?」
「何か出来た!」
「ヨッシーさん、おめでとうございます!」
そんな感じに、3人で喜んじゃいましてね。
てか、マサがいたら、どんなもんだ~!って聞かせるんですけどね~。
・・・きっかけは、そんな考えだったと思います。
それから、そうやって聞かせることは出来ないって気付いて。
それは、何故かって考えて。
マサがいないからだって、答えが出て。
「ヨッシー?」
「ん?」
何か、ガミさんとミサが心配そうな表情で見てきたんですよ。
俺はどうしたのかな?って思ったんですけどね。
てか、ホント、気付かなかったんですよ。
俺・・・泣いてました。
涙がボロボロ溢れてきて、それが頬を伝って、そのままギターに落ちて・・・。
楽器は湿気に弱いから、すぐ拭かないとなんて、バカな考えも持ちつつ、でも、涙は止まらなくて・・・。
てか、油断したら声まで上げそうになってしまって、とっさに口を手で押さえて・・・。
マサが死んだってこと。
もういないんだってこと。
俺は理解出来てなかったんだと思います。
それが、急に理解出来てしまって、とにかく悲しくて・・・。
思えば、マサに話したいこと、たくさんありました。
マサの話も、もっと聞きたかったです。
ギターだって、もっともっと教えてほしかったです。
あんな下手くそな演奏じゃなくて、それこそプロ級なぐらい上手くなって、マサを驚かせるような演奏を聞かせたかったです。
マサはギターをもう弾かないって言ってたけど、上達したら一緒に何か弾きたいと思ってました。
これから、曲だって作ってみたいと思ってるし、それをマサに弾いてもらったりしたかったです。
俺が作詞して、マサに曲を作ってもらうなんて、コラボみたいなこともやりたかったです。
反対に俺が曲を作って、マサが詞を作るって形でも、良かったです。
てか、こんなにマサとしたいこと、たくさんあるのに、何でマサいないわけ?
「ヨッシー?」
「ヨッシーさん?」
ガミさんとミサが、心配そうな感じで話しかけてきましてね。
俺は無理して笑って、大丈夫だって言おうとしたんですよ。
てか、人前で泣くなんて、ありえないですし。
だから、涙を拭いて。
無理やり、涙を止めて。
笑顔を作ってみて。
うん、大丈夫。
そして、顔を上げて・・・。
そしたら、2人とも、メチャクチャ号泣してるんですよ。
てか、何でおまえらが泣くんだよ!?
昨日、散々泣いてたじゃん!
そもそも、ここ公園で、周りに人いるんだし、そんなに号泣してたら、不審に思われるよ!
そんなツッコミを心の中で入れて・・・。
同時に、こんなメチャクチャな2人と一緒にいながら、我慢してる自分がバカらしくなって・・・。
せっかく止められたのに、また涙が溢れてきて・・・。
何か、色々とどうでも良くなって・・・。
俺、声を上げて、大泣きしてしまいました。
人前でこんなに泣いたの、初めてかもしれません。
てか、大人3人が大泣きしてるという異様な光景が広がってたわけで、周りの人がチラチラと見てきたんですけどね。
そんなのも気になりませんでした。
でも、そんな感じに大泣きして、スッキリしましたよ。
てか、いくら経っても泣き止まないガミさんとミサを宥めるのに苦労して、自然と気持ちを切り替えられたってのも、あるんですけどね・・・。
だけど、冒頭で話した通り、大切な話ということで。
俺、4月にガミさんと出会ってから、今日までブログを毎日書いてきました。
こんな風に言うと、あれですが、この前書いた通り、自分がこうしてブログを書いていたのは、マサのことを1人でも多くの人に伝えるためだったんじゃないかと、何となく、そう思ってます。
なので、マサがいなくなってしまった今、ブログを書く理由がなくなったと思ってるんです。
だから、今日でブログを書くこと、やめようと思ってます。
まあ、気持ち的に落ち込んでるという理由もあるんですけどね。
どれぐらいの人が読んでくれてたのか、わかりませんが、とりあえず、ありがとうございました。
拙い文章なので、自分の伝えたいことが、どれだけ伝わってるかは、わかりませんが、ほんの少しだけでも、伝わってくれたらなと思います。
では、繰り返しになりますが、本当にありがとうございました。
そんな、別れの挨拶をしてみた1日でした。
俺ガミの中では異質な章とも言える『夏の雪』は、今回で終わりです。
命という重いテーマを扱った話でしたが、自分の伝えたかった事が、ほんの少しだけでも伝わってくれれば、幸いです。
また、ここまでが第一部『非凡の始まり』という事で、ガミさんが隣に引っ越して来た事で始まった、非凡な毎日を描いた話となっています。
まだ、物語は続きますが、ここで1つの区切りとさせて頂きます。