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お墓参り

2009/07/26(日)


そういえば、最近、左手の指先が固くなってきたヨッシーですよ。

ギターやってると自然とそうなるって聞いてたんですけど、自分もそうなるとは思わなかったですよ。


さて、今日はマサと一緒にユキという人のお墓参りに行くことになってます。

てか、ガミさんやミサも来ると思ってたんですが、今日は留守番してるとのことです。

そもそも、俺も、面識とかないわけだし、行っていいのかなって感じですけどね。


そんで、マサと合流した後、近くにある墓地へ行きました。

「付き合ってもらって悪いね」

「いや、別に。てか、何で俺を誘ったわけ?」

「ユキに紹介しようと思って」

「紹介?」


状況が飲み込めませんが、とりあえず、ついていきますかね。

マサは花と線香を買った後、奥へ進み、1つの墓石の前で足を止めました。

「ユキ、久しぶり」

マサはそう言うと、軽く頭を下げたんで、俺も合わせて頭を下げました。


マサは慣れたように花を交換した後、線香に火を点けました。

「俺、何すればいいかな?」

「じゃあ、一緒に線香あげてよ」

「了解」

マサから線香の束をもらい、俺もあげておきました。


「じゃあ、ユキに紹介させてもらうね」

マサはそこで、少しだけ間を空けました。

「ユキ、彼はヨッシーと言って・・・俺の親友だよ」

「え?」


親友という言葉に少しだけ驚いてしまいましたが、俺も同じ考えですからね。

「どうも、マサの親友のヨッシーです」

こんな感じに言うのは少し恥ずかしいんですけど。

でも、こんなことを言ってみるのも、悪くないな~って感じます。


その後、しばらくそこにいたんですが、そこで1組の男女がやってきました。

「あら、マサ君?」

「あ、お久しぶりです」

その様子から、何となくこの男女が誰かわかりました。


「ヨッシー、2人はユキの両親で・・・」

うん、予想どおりでしたね。

「彼は自分の親友です」

「初めまして」

親友と紹介されるの、軽く照れ臭いんですけど、礼儀正しい感じに挨拶しておきました。


「マサ君の元気な姿が見れて良かったわ」

「ありがとうございます」

「大変だと思うけど、頑張ってね」

そんなやり取りをした後、俺とマサはその場を後にしました。


「付き合ってくれて、ありがと」

「どういたしまして」

てか、大したことしてないですしね。

「そうだ、ヨッシー?」

「ん?」

「実は・・・」


マサは何だか言いにくそうな様子を見せました。

「どうしたの?」

「・・・明日から遊んだり出来なくなるかもしれないんだよ」

「・・・は!?」

マサの話を急展開させる能力も、なかなかのものですね(そういう問題じゃない


「何で!?」

「その・・・旅行に行くから」

「・・・は?」

いや、てか、それだったら、そんな深刻な感じに言うなよ!

しばらくってか、下手すると一生会えないような言い方だったやん!


「てか、旅行ってどれぐらいの期間、行くの?」

「1週間ぐらいかな・・・」

「すぐ帰ってくるじゃん」

てか、いくら親友だからって、その程度のことを深刻に話さないでくれよ。


「あ、だったら、ギター返そうか?」

「いや、大丈夫」

「でも、ギター、大事なんじゃないの?」

「というか・・・良かったら、ヨッシーにギターあげるよ」

「え!?」

「その、俺・・・新しいギター買う予定だし」

「ホント!?」


いや~、これは願ったりってやつですかね。

マサのギター、俺も気に入ってますからね。

こうまで言われたら、答えは1つです。


「・・・マサ、何かあった?」

「え?」

「ギターも、今は借りてるだけでいいよ」

てか、どう考えてもおかしいでしょ。

何か、他の理由があるとしか思えないです。


マサは少しだけ黙ってましてね。

それから、ため息をつきました。

「・・・ごめん」

「まあ、話したくないなら、とりあえず聞かないから」

「うん、ごめん」

「あと、明日は遊べないってこと?」

「うん、ごめん」

「謝ってばっかじゃん」

「・・・ごめん」


色々と納得いかないんですが、これ以上は詮索しないことにしました。

お互い、話したいことがあれば話すってスタンスですしね。

でも、親友と思ってくれてるなら、話してほしいな~とも思った1日でした。

まあ、俺もマサに話してないことあるんで、人のことは言えないんですけどね・・・。

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