第1話 勇者召喚と絶望
初めて書く小説です。
不慣れですが頑張るのでよろしくお願いします。
第1話 勇者召喚と絶望
それは、授業が終わり帰る準備をしていた時唐突に起こった。いつも授業を受けている教室の床が突然魔法陣のようなものが浮かび上がり光出したのだ。クラスメイト全員がこの異常事態にパニックになった。悲鳴を上げる人逃げようとする人もいた。
「おい!何だよこれ!」
「扉も窓も開かないよ!」
「やだやだ!誰か助けて!」
その光はどんどん強くなり教室を覆った。
「おぉ成功だ」
「神は我らを見捨ててはいなかった」
咄嗟に目を瞑っていた俺は、周囲のざわざわと騒ぐ声が聞こえて、ゆっくりと目を開いた。そして、その光景に驚愕した。
さっきまで教室にいたはずが石造りの床や壁、所々に薄暗い光を放つ蝋燭一体どうなっているんだ...
周りには俺と同じように状況が掴めていないクラスメイト。そして、鎧姿に武器を持った騎士のような人やドレス、タキシードを着た貴族のような人が俺たちを囲んでいた。
「初めまして勇者様方。私ドラグニカ帝国女王エリザベート・ドラグニカと申します!」
状況が全く掴めていない中、声が聞こえた方を見てみると長い金色の髪に海のような透き通った青色の瞳をしたとても美しい女性が居た。
「え?」
突然の状況でクラスメイト全員が困惑していた。
だが、そんな事も気にせず女王を名乗る女性は話を続ける
「勇者様方は、突然のことでとても混乱していると思いますが、一から説明致しますので、まず私の話を聞いて下さい。」
そう言うと、女王は今に状況を説明し始めた。
まず、この世界は、俺たちが居た世界とは全く違う剣と魔法の世界でウィンブルグと呼ばれているらしい。そして、ウィンブルグには、人間族、獣人族、亜人族、魔族の4種族が存在しており。
その中で、魔族は領土拡大の為、他の3種族の領土を侵略し始めたそうだ。
魔族自体の数は少ないが、凶悪な魔獣や魔物を従える力を持っており、その力は他の3種族と拮抗する程で、数百年その状態のままだった。しかし、魔族の中で強力な力を持つ“魔王”が誕生した。魔王の誕生により今まで拮抗していた4種族のパワーバランスが崩れ、魔族がすごいスピードで領土を侵略した。
その危機を打破する為ドラグニカ帝国が行なったのが、今回俺たちが巻き込まれた勇者召喚。
勇者召喚で召喚されたものは、強力なスキルを授かり、そのスキルで魔族と戦って欲しい。という内容だった。
自分の今の状況やこれからのことを考えていると
「ごちゃごちゃうっせーんだよ!俺はテメーらの事なんてどーでも良い!」
クラスメイトの一人西園寺悠人が不満を爆発させた。
「そうだよ!」
「元の場所に早く戻してよ」
「私たちを巻き込まないで」
西園寺に続くように他の生徒たちも声を上げる始めた
「勝手に勇者様方をこちらの世界に連れて来たのは本当に申し訳ないと思っております。しかし、私達にはもう勇者召喚以外助かる道はなかったのです。そして、勇者召喚は勇者様方を召喚するだけで、帰還させる方法はわからないのです。本当に申し訳ありません。」
そのように告げると女王は深々と頭を下げた。
「女王様!?貴方様がその様なことを!」
周りにいた騎士や貴族達が女王が頭を下げる姿を見て、ざわめき出した。
「民のために頭すら下げられず何が王だ!私にはこの国そしてこの国の民を守る義務があるのだ!」
女王のこの言葉でざわめいていた騎士や貴族達は静かになった。
しかし、帰ることができないと知った俺たちは絶望する人や泣き出す人がいた...
これから色々な作品を書いていきたいと思っています。
皆様の意見がたくさん欲しいので、もし良かったらレビューをよろしくお願いします。