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私の気持ち

「よしこれで最後だな」

「あーもう、せっかくの服がべとべとじゃ」

「すいませんまた私見ているだけで」

「いや大丈夫だよ、でもまた服の選択頼むよ

そん時は俺も手伝うからさ」

「はい!」


冒険者になってから1か月が経過していた

最初のころはまともな収益がなく

飯が食えないこともあったが

今は服も買える余裕があるし飯も3食食えるし宿も3部屋取れる

衣食住に余裕がでてきた

さらに冒険者の方も最近ではEからDランクに上がった


「そういえば今日でしたね」

「あーそういやそうだったな」


ステータス更新のことだ

冒険者は毎月ステータスの更新をしなければならない

ぶっちゃけしなくてもいいが

しておいたほうがいいだろう


「なら今日はここまでにしとくか」

「はい」


移動はラッピーが乗せてくれるし

戦闘は多少のけがはあるが命に危険はない

生活は安定している

最高だな...




・・・・・・・・・・


「こちらが更新後のステータスになります」


かえってすぐにステータスの更新にいった


「結局俺だけかわらないまんまか...」

「童は早駆けってスキルを覚えたぞ」

「私は治癒スキルを覚えました」


スキルを覚える度に更新してもいいらしいが

そんなんしていると血がなくなる


そう思っていると


「ロイドさんでしたっけ」


受付の人が話してきた


「こんにちは受付のアーリといいます」

「受付のアーリさん、どうしました?」

「受付はつけなくていいですよ」


そういうと彼女は笑いながら話をつづけた


「ロイドさんってけが治るの早いんですか?」

「そうですねいつも帰ってくるまでには

全部治ってますね」


そういうと目を大きくして話をつづけた


「へー、珍しいですねさっきも更新手続きで

血を出したのにすぐに治ってましたもんね」

「どうなんでしょう、やっぱりこの能力が関係あるんですかね」


俺は自分のステータスが書かれた紙を見た

"ステータスアッパー"

最初はわからなかったが

だんだんとわかってきた


「多少は関係あると思います、私も初めて見るので

今度調べたいと思っているのですが」

「僕を使ってですか?」

「本を使いますぅ!」


オーバーリアクション気味でいったつもりが

少し怒らせてしまった

でもこんな冗談を言える余裕が俺にはある


「また今度でいいのでその件について話を聞かせてもらってもいいですか」

「はい、なんなら今からでも」

「いえ、私は手続きで忙しいので...」

「わかりました、それならまた今度」


そういってギルドを出た


「さっきの女の人と仲いいんですか?」

「いや初めてだけどどうしたの」

「なんだか楽しそうに話していたので...」


そう言うと少し落ち込んでいるような気がした

最近は余裕はできたがまともに休暇をとってないな

これじゃ、ただの安定したブラック企業だ


「ちなみに今からみんな予定とか入ってるか?」

「童はいつも入ってないが」

「私も特に行きたいところはないです」

「ならみなさん今から温泉に行きたいと思います」


そういうとみんな嬉しそうにした


そうして俺はギルドから歩いて3分ぐらいにある

国が経営している温泉にきた


「フェルースト温泉...」

「お、ついに文字が読めるようになったのか」

「はい、まだ読むのは遅いですが

ロイド兄さんに教えてもらってからだんだん覚えてきました。」


帰って時間があれば文字を教えてやった

俺はこの世界の文字を覚えるのに

そう時間はかからなかった


そうして温泉の中に入った


「すいませーん子供二人大人一人お願いします」

「80銅貨になります」


若い男性の人にお金をあげて

タオルを受け取った


「意外と冒険者が多いんですね」

「なんせ冒険者のために作られたらしいからな

温泉は国が経営してギルドが協賛しているそのため

Cランクからは安くなるしAランクにもなると無料だってよ」


結局ギルドも国が経営しているが

そこは三権分立みたいに分かれているのかな...


「いやー主殿は気が利きますな」

「温泉で酒は飲むなよ」

「わかってますわ」


飲む気だなこれ

ま、いいか今日はゆっくりしよう


「混浴...」


サラがおどおどしているのが目に入った

やっぱり、人見知りだから少し怖いのかな


「サラ、大丈夫か」

「い、いや大丈夫だけど...」


目をそらしながら言ってきた


「私裸見られるの恥ずかしい」


一瞬下の方が熱くなったが気のせいだろう


「大丈夫だ、安心しろ、サラに手を出してくるやつは俺がやっつけてやる」

「そん時は童も手伝いますぞ」

「安心してくださいまし」


すると後ろから声が聞こえてきた


「どうもこんにちは、Aランク冒険者のカタリナと申します」


振り返るとバスタオルで大事なところを

隠している美人がそこにいた


「...あ、こんにちは僕の名前は」

「ロイドさんですよね噂は聞いてます」


噂ってこの”ステータスアッパー”のことか


「一度お会いしてみたかったんです聞いた話によると

ちっちゃくて9歳ぐらいってきいていましたが

実際に会ってみると思ってたよりも小さくて

かわいらしいですね、よかったです。」


そう早口で話す彼女だが


!!!

なにがよかったんだ?


「あ、すいません驚かすつもりはなかったのですが...」

「いえいえ、こちらこそカタリナさんの姿に見とれてしまいました」

「うふん...」

「ロイド兄さん」


するとサラが腕を引っ張って先導してくれた


「すいませんそれではまたの機会で」

「はいこちらこそ」


ずっと見ていたいぐらい美人だった

ぶっちゃけ混浴ってそこまで興奮しないと思ってたが

これは帰ったら世話をしてやらないとな


「ロイド兄さん最近少し目が緩んでますよ」

「すまん」


さっきの雰囲気がなくなってはずがしがってなさそうだ

サラに先導されるまま温泉に入った


「主殿もいっぱいどうじゃ?」

「やめろ、俺は子供だぞ

そもそも大人が子供に酒を進めるな」

「そうですよ、ラッピーさんも少しは気を使ってください」


サラに注意されてか少し落ち込んでいる様子だ


「それにしてもいい湯ですね」

「この湯には魔術がかけられているらしいからな

どんな魔術かはわからないけどね」

「ロイド兄さんってどこで温泉の情報聞いてきたんですか?」

「いやそこの看板に書いてあるじゃん」


そういって看板を指さした


「おんせん...まじゅつ...こうのう...」


すると急に顔を赤くした

口を湯につけてぷくぷくしている


「サラこの湯は少しでも口に含むと危ない」


俺はすぐにサラを引き上げたがすでに遅かった

この温泉の効能にベッドに入るとすぐに

寝れるような効果があるみたい

けど飲むとそれが直で働いてすぐに寝てしまう


「んー...」


息はあるし体は問題なさそうだな

タオルがはだけてしまっている

さっきからエロいシーンが多すぎんだよ...


「ラッピーすまん休憩室で面倒見てやってくれ

多分10分ぐらいで起きると思うけど」

「わかったわ」

「俺は少し得を積んでくる」


何言ってるかわかんない様子だったが

すぐにわかったかのか尻尾を振った

仕方ないだろ俺だって男の子なんだよ




俺が戻ってくる頃にはサラは目を覚ましていた

そしてその隣にはバスタオル姿ではないカタリナさんがいた


「あのーすいません、白い髪した人みなかったですか?」

大神(おおかみ)さんなら、私と交代して

湯につかっておられると思いますわ」

「ロイド兄さん、あのごめんなさい」


んーなんだか元気になってほしくて温泉きたのに...

どうしよっかな


「あなたはもっと彼に甘えてもいいのですよ」

「えっと、どういうことですか」

「その前に名前をお聞きしても」

「サラっていいます」

「カタリナですわ」


なんかこの人思っているより律儀な人だな...

やっぱりどこかの貴族なんだろうか


「サラちゃん女の子は男の人に甘えないと生きていけない

か弱い生き物なの」


Aランクの人が自分のことをか弱いって言ってるよ

僕怖いよこの人が


「だからくっつきたいときにくっついて

喋りたいときに一緒に喋ればいいのよ」


確かにサラは自分から話しかけてくることはあまりなかったな

サラからすればもっと話しかけてほしかったのかもしれない


「そうしないと男の人がいずれ離れていくわ」


そうカタリナが言ったとたん

サラが急に泣きながら話した


「だから...お兄ちゃんは先にいってしまったのかな...

私のせいで...お兄ちゃんが...」


俺はとっさに頭を撫でた

撫でるより守るように撫でた


「俺はお兄ちゃんじゃないしお兄ちゃんになるつもりはない

けど、俺はサラをおいて先に行ったりしない」

「本当?ずっと...一緒にいてくれる?」

「of course 当たり前だろ」


彼女はそのまま俺にくっついた


「とりあえず戻るか」

「はい」


一緒に戻ろうとしたとき

カタリナさんに小声で言ってきた


「少しいいかしら」

「サラ先にラッピーのところに戻ってて」

「あ、うん」


何かに気づいてくれたらしく

先に行ってもらった


「さっきはごめんなさいね、その

彼女のことを思ってやれないくて」

「いやカタリナさんが誤る必要はないですよ

それにカタリナさんのやさしさは十分わかりましたし

サラにも伝わったと思います」

「うふふ、そう言ってくれると助かるわ」


それにしてもこの人ほんと律儀だな

感謝もできて謝罪もできる

まじでどっかのお嬢様かよ


「それにさっきのあなたかっこよかったわ

正直あんなことされたら私でも惚れちゃうわよ」


いたした後にかっこいいといわれましてもねぇ

「惚れちゃう」って、10分前の俺を見たら

この場から逃げるだろうなぁ


「けど、最後に私を無視して

行ったのは少し悲しかったけどね

まぁ、それもそれでいいけど...///」


気のせいかな視線の色が変わった気がする


「すいません、僕も気配りができなかったですね」

「私も今から仲間の人たちと用事があるから

今は無理だけど、今度手伝えることがあったら

声をかけてくれると嬉しいわ」


どうやら恩返し的ななにかをしてくれるらしい


「わかりました、なら今度僕たちと一緒に

クエストでもしましょう」

「わかりましたわ」

「そういやサラの面倒見てくれたお礼言ってなかったですね

ありがとうございます」

「そんな、あなたは子供なんだからお礼だなんて

うふふ、それもいいかも」


これ以上は危ないような気がする

今すぐこの場を離れないと


「それではまた」

「それではごきげんよう」



・・・・・・・・・


俺が戻るとそこに人が倒れていた

倒れている人を見ると声が聞こえた


「これが大神(おおかみ)の力じゃ!」


ごくごくごくごくごくごくごく


「ぶはー!、もっともってこんかい」


どうなってんだよこれ...


「お、主殿こいつら酒に弱いわいヒクッ」

「おいラッピー説明してくれ」

「あ、兄さん」


兄さん?!

まええか


急な不意打ちみたいな感じで言われてしまって

顔が崩れてしまった

サラは俺の顔をみて表情を変えて言った


「全員一応治癒スキルをかけて大丈夫だと思うんですが...」

「ですが?」

「酒の金が...」


俺の体から熱が逃げた

いや血の気が引いた










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