13. セドリック情報をイタダキマス!
誤字脱字、その他ご指摘
いつもありがとうございます。
気を付けますので、見捨てないで下さいませ。
少し短いですけど、投稿します。
女子についての情報を頂きましょう。
王立学院の、白のクラス。
私が通うことになっているこのクラスは、王族を始め上位貴族が集まっている。学院の冊子には1学年ごとに白、碧、緑、赤 黄の5色にクラス分けがされていると書かれています。
1クラスはそんなに大人数では無いでしょうけど、国中の主だった貴族の子女は自宅か寄宿舎のいずれかから通学しているらしいです。私は、当然グリーンフィールド公爵家の本邸から通います。せっかく自国の本邸に帰ってきたのですからね。
「クラスメートにはどんな方がいらっしゃるのですか?」
エーリック殿下に尋ねました。が、
「それは、僕が答えよう。クラスの掌握はすでに済んでいるからな!」
セドリック様は、本当に何を目指しているのかしら? アンタは秘密結社の一員か? それとも隣国から何か使命を帯びているのかしら?
隣に座っているエーリック殿下は、ニマニマした笑顔を向けてきます。ねっ? 相変わらずだろう? と、その表情は言っています。どちらかというと、エーリック殿下がセドリック様のお目付け役というか、お世話係のような役割に思えますわ。ご愁傷さまです。
ダメじゃん。セドリック様。でも、まあ今日の所はイイですけどね。
「そうですの? それではセドリック様、教えて下さいな?」
彼のティーカップにマリがお替りを注ぎます。マリ! さすがね? ベスポジよ。聞き漏らさないようにしましょうね。
「白のクラスには、コレール王国の第一王子のフェリックス殿下がいらっしゃる。君も会ったことはあるだろう?」
・・・・ありますとも。
「フェリックス殿下の他に、従兄弟のオーランド殿に側近のロイ殿がいらっしゃる。あと公爵家、侯爵家の子女はほとんど白にいるかな。他のクラスには伯爵家から名誉騎士家まで万遍なくいる」
ということは、上位貴族は白にいるということね。つまり、私の仕返しターゲット達は、ほぼ白のクラスにいるらしい。
「女生徒の皆様は、どんな方がいらっしゃいますか?仲良くできそうかしら・・・」
セドリック様は、ふんっ! と鼻を鳴らしました。何ですか?
「まったく! どこの国の女性も浮ついている者が多すぎる! 暇があればフェリックス殿下や、事もあろうにエーリック殿下にも寄ってくるのだ。テレジア学院では、エーリック殿下は至高の存在として認識されていたのに、この国の女、イヤっ失礼! この国の女性達はそこを判っていない! 浮ついた感じで近寄ってくるのだ!! 殿下が何もおっしゃらないのを良いことに!」
随分怒っている? らしいわね。確かに、テレジア学院では暗黙の了解で近寄れなかったけど。
「まあまあ、セドリック。私は気にしていないから、放っておけと言っているんだけどね。コレールの淑女達は積極的な方が多いね?」
エーリック殿下は、その物腰の柔らかさから勘違いを起こさせることがあったわ。この方は、意図的にその雰囲気を纏っているけど実際は違う。極まれに見せる鋭さや冷たさ、堅さは、やはり大国の王族の一人だと感じさせるもの。
「まあ、積極的な方が多いのですね? どうしましょう・・・私、そんな中でやっていけるかしら?」
プッとマリが顔を逸らしたのが見えました。お二人の後ろに控えているため、私には丸見えなのですけど? 堪えて頂戴よ!
「大丈夫だろう! 君は彼女らより、容姿も成績も断然優れているのだから臆することは無いぞ。それに稀にみる神経の図太さがあるし、僕が唯一ライバルと認めた女性だからな!」
これ、褒められていると思ってイイの? イイはずですよね? まったく、そんな気がしないのですけど?
「そうだね。セドリックの言う通りだよ。君が君らしくいれば問題無いでしょ?」
エーリック様は、女子の質の悪さやヤヤコシサをご存じありませんのね? 狭い世界でのマウンティングは結構熾烈なものなんですわよ。
「私と仲良くしてくれるご令嬢はいるかしら? 仲良しのお友達ができる前に国から出てしまったから、よく知りませんの」
これは本当。10歳以前は家族に連れられてお邪魔したお茶会とかで、お会いした程度のお付き合いしかしていないし、ましてその頃の私は、
『白パンダ』
状態ですから、どの位の方が覚えているかしらね。私が覚えていないだけで、向こうは覚えているものかしら? 判りませんけど。
セドリック様が、チーズタルトをマリに給仕されている。それ3個目じゃなくて?
「でも、まあ、君はイザベラ嬢とドロシア嬢、カテリーナ嬢とローナ嬢の4人には気を付けたらいい」
「4人?」
その4人って、もしかして、
「フェリックス王子の婚約者候補らしい」
はい。固有名詞出てきました。
待っていましたわ! そういう話を待っていたのです!
ブックマークもありがとうございます。
自分でもびっくりしています。
楽しんでいただけるように
精進致します。
楽しんでいただけたら
嬉しいです。