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人生終了ゲーム 〜リバースカード〜  作者: Teko
3章 人生終了ゲーム開幕
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49 決着

 

 私たちはそんな話を続ける中、彼女が最後の1枚を手にした。


 私たちの目の前には4枚のリバースカードが並ぶ。


 遂に決着がつく。これが本当の最後だ。


「引き終えましたねぇ〜。これが本当に最後です。覚悟はよろしいですか?」


 やるだけやった悔いはない。けど負けたくはない。この人には最後の最後までお世話になったけど、きっと――。


「ああ、構わんぞ」


 彼女はそう答えると少し前のめりになる。


 ――この人を超えなければならない。だから勝つ!


「……うん!いいよ」


 私は力強く頷き答えた。


「ではいきますよ……」


 ドックンと心臓の鼓動がまた聞こえてくる。しかし、あの時とは違う。静かだ。


 ……ドックン。


 ……ドックン。


 ……ドックン。


 静かにしかし確か鼓動を感じる。恐怖は何故か湧かなかった。


 ……ドックン。


 ……ドックン。


 ……ドックン。


「ジャッジ!」


 リバースカードが全てオープンする。


 あの時とは違い、目はつぶらない。確かめるんだ!自分の未来を――。


 佐藤 美夢……6、8、3、2。


 東堂 雪綱……1、4、5、7。


 パッと見ではわからなかった。


 …………私の方が多い。数字が大きい!


「決着が着きましたねぇ。勝者!佐藤 美夢!!」


「……!!」


「ふう。負けたか」


 勝った……勝ったの……。


 気持ちが高ぶる。今までに感じたことのない高ぶりを……。


「ーーっ!やっったあぁーー!!」


 ガタンと椅子から立ち上がり、私は喜びを身体いっぱいに表現する。


「勝ったあぁーー!!」


「美夢が勝ったあぁーー!!」


「みぃーゆぅーー!!」


「きゃああ」


 いきなり後ろから抱きつかれる。奈々だ。えっいたの?


「ちょ、ちょっと待って――」


「良かった!よがっだよ美夢ぅーー!」


 奈々の顔は涙でボロボロだ。せっかくの可愛い顔が台無しだ。その後ろから……。


 どすどす。


「美夢ーー!!」


 ほのかも抱きつく体勢に入った。私は焦る。あの体型で奈々にも抱きつかれているのに突っ込まれたら……。


「ほのか!ほのかはホントに――」


 ドスーン!!


「きゃああ、あぶ……」

「ぐえ……」


 私と奈々は勢いよく突っ込んできたほのかに潰された。


 それを見た東堂さんは呆れるように首を横へ振り……。


「やれやれ、締まらんな」


 と楽しそうに笑った。


「これにて人生終了ゲーム……リバースカード終了です!」


 悪魔は高らかに宣言した。


 周りを見るといつのまにか負けた2人と爺の姿もある。


 ――こうして人生終了ゲーム……リバースカードは幕を閉じた。

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