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人生終了ゲーム 〜リバースカード〜  作者: Teko
3章 人生終了ゲーム開幕
35/86

14 悪魔乱入

 

 んっんんっと咳き込む。


「話を戻すけど――」


「話って何だっけ?」


 思わずこける。あんたねぇと両手を腰に置き……。


「美夢があのままじゃ負けちゃうって話!奈々だって美夢には負けてほしくないでしょ?」


「……そりゃあ負けてほしくないけど……」


 さっきのエリスの話が引っかかるらしい。ちらっちらっとエリスを見る。

 それを見たほのかはポンと奈々の肩を叩き、真剣な眼差しで奈々を見つめた。


「悪魔が言ってたでしょ。あそこでゲームをしている4人は全く違う世界から来たって」


 奈々は悪魔のその言葉を思い出し、その眼差しに答えるように真剣な表情で頷いた。


「同情なんてしてる余裕なんてないって悪魔言ってたでしょ」


「そうそう。言ってた言ってた!キャッハハハハ」


 3人は目を丸くして驚いた。


「――なっ」


「――ええっ!」


「――きゃああ」


「なーんか面白い話してるねぇ。まぜてまぜて」


 子供みたいにせがんでくる。


「まぜてってあんた、ゲームマスターで……しょうが?」


 ゲームをしている4人の方へ指を指すと何故か悪魔の姿もある。

 さらに丸くして驚く。


「クククッ。あれも私、ここの私も私ですよぉ」

「どうゆうこと?」


「ええー!今言った通りですよぉー」


「……分身でもできるってことであってる?」


 ほのかは呆れた顔して言う。


「イエース。どっちも私だから進行上は問題ありません!」


 ビシッと敬礼。


「はぁ、面白い話なんて何もしてないよ」


 ため息をつく。


「まあ、あのままでは彼女は負けるでしょうねぇ。エリスちゃん賢いし、伊達に貴族様じゃないからある程度、修羅場も体験してるしね。ねぇ執事さん?」

「悪魔様の仰る通りです。お2人には申し訳ありませんがお嬢様は勝たれます」


 爺ははっきりと答えた。今までずっと見てきたからの自信なのだろう、目には疑いなどなかった。


「ど、どうしよう。美夢負けちゃうの?」


 やっと我に帰ってきた奈々。


「で、でも何で負けるってわかるの?まだわかんないでしょ」


「いや、悪魔の言う通り、このままだと厳しい」


 どんどん話が戻っていく。奈々がどうして厳しいのか追求してくる。


「今の美夢は負けた後のことばかり考えている様子だからだよ。その証拠に他のプレイヤーは攻めてる動きがあったけど、美夢にはない」


「確かに。仰る通りですね」


 ふむと爺が答える。


「お嬢様は1セット目をナンバーでポイントを勝ち取られました。東堂様もポイントにはなりませんでしたがオープンをなされ、果敢にも攻められました。倉田様もお嬢様のナンバーを見て、何かに気づかれたご様子……確かに佐藤様だけ遅れを取られているご様子」


 と冷静に分析された。

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