02 ルール説明その1
「リバースカード?裏のカード?」
「大雑把過ぎてわからないですね」
まあまあと諭されると……。
「では、ゲームの準備をさせていただきますねぇ」
パチンッ。私たちは椅子に座らされていた。
「――!」
ククッと悪魔は笑う。
「千夏さんは車椅子なのでそのままの移動でしたが
構いませんか?」
「えっ、ええ。どうもありがとう」
4人が四角のテーブルを囲んでいる状態。そして……上からは光が私たちを照らす。ここに来てやっとの光だ。
「では、これよりリバースカードのルールを説明致します。くれぐれもしっかり聞いて理解して下さいねぇ」
ちょっと含みのある言い方。そして楽しそう……この悪魔。
「まずは皆さん、目の前にあるこのゲームに必要な物の確認をお願いします」
テーブルの上には左側にカードの束と1枚のコインがある。カードを手に取り広げる。カードの束の中身は1から8のカードが1枚ずつ入っていた。
「このコインには1という数字、裏は無地ですわ」
あとは中央辺りにある2枚のリバースカード。
倉田さんは車椅子で足も動かないって言ってたから届かないんじゃないかな?東堂さんがリバースカードに手を伸ばし、剥がそうとしていた。
「ん?これ、剥がれないぞ」
「ああ、皆さんの目の前にあるリバースカードは触れなくてもゲーム上、問題ないのでお構いなく」
「そうか」
わかったと、どさっと椅子に座りなおす。
「確認終わりましたね?」
私たちは悪魔に頷く。確認した悪魔は語り始める。
「このゲームは皆さんの目の前にあるリバースカードの中身を当てていただくゲームです」
「この2枚……ですの?」
「イエース」
悪魔が仕切るゲームだからどんなに難しいのが出てくるか心配だったけど……これなら大丈夫かも。
「随分、簡単そうなゲームだね。あたしはてっきり、もう少し難しいゲームかと……」
「まあ、今回はたまたまですよ。これよりも簡単なゲームもありますし、難しいゲームもありますよ」
と悪魔は悠長に話すが、今の口ぶりから他にもゲームをやらせてたらしい。あの恐ろしい影像に映ってたの全部負けた人なのかな?……そう思うと寒気がした。
――よし!落ち着け。ルールをしっかり聞こう。そう自分に言い聞かせた。