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ババ抜き。  作者: ニャン子
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初心者なので、閲覧は注意報出します!



『プロローグ』

まだ、俺が小学生の頃作文を書いた。

それは、俺の自慢の想像力を膨らませた力作だった。

先生には呆れられたけれど、自分では大満足で作文は宝箱に保管された。

友達や親に見せることもなく、見せたいとも思わなかった。

自己満足で終わる世界。こんなに素晴らしい作品を自分以外に見ては行けないという思いもあったし、他の誰がこの作品を評価する。それは当時の俺にとってはあってはならないことだったのだ。

消極的な子供だった。それは今も変わらない。

今、封印した俺の最高傑作だった作品を何年ぶりに手に取っただろうか。小学生の汚い文字で綴られた俺の作文は何ともくだらないものだった。

でもあの頃はこれが一番だったのだ。

俺は何度も何度もその文を読み返し、あの頃に戻りたいともう一度やり直したいと、心の底から思った。

歪んでいく視界が、濡れていく作文の紙が全てを暗転させる。

あぁ、俺って泣けたんだ。

もう一度だけ……

もう一度だけあの頃に戻れたら。

こんなことにはならなかった。

今、俺の目の前には13人の友達の死体が転がっている。

全ては台本道理。

##

夢を見た。

不思議な夢。

周りは真っ暗だ。何も見えない。

匂いもない、五感はあるが今必要とするのはただ一つ聴覚のみだ。

どこからか音が、いや声か?

誰かの話し声が聞こえてくるのだ。

西か東か、いや全体から。まるで両耳の真横で囁かれているかのようだ。

気持ちが悪い。

聞き取れない。

一体なんだと言うのだ?俺が何かしらしでかして監獄にでもぶち込まれたか…

分からない。記憶が無い。

少し、怖い。

耳元で囁かれている声はどんどん声量が増してゆく。声、というか雑音。

「う、わ……」

これは、キツイ

ザぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、ザ、ザザザぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、ザ、ザザザザっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぷっ。

……

ふむ

「切れたな。」

それはまるで糸が途切れてような、電話を切られた時にも似ていたかもしれない。

何かを 切られた 感覚。

と、その時さっきまで闇に包まれていた周囲がパッ!と明るくなった。

あまりの明るさに目が痛くなり前がよく見えなかった。

(!?)

ただ、目の前にはさっきのように何も無い。という訳ではなく誰か いた。

そこにいたのは子供だった。

まだ物心つく前くらいの小さな子供。

短髪で座った俺と背丈は同じくらい。

子供は無邪気に笑いながら俺に手を伸ばした。

その手には何が握られていたのだ。

そうだ、確か俺はそれを貰ったんじゃなかったっけ?

そういえばあの子供の顔は?俺あの子とどんな会話したっけ?

ていうか、そうか。これ夢だったっけ。

俺の記憶はこの辺から曖昧で、それからこの夢のことをを思い出すことは無かった。

##

「あ、死んだ。」

目の前のにはYOU LOSTという文字が浮かんでいる。

俺は脱力してその場で体を横にした。

視界にうつるのは薄暗い部屋。パソコン画面の光だけがこの部屋で存在を主張している。

薄暗さと最新のパソコン意外を除けばごく普通の男子高校生の部屋だ。

俺はもう何日か風呂に入ってない頭をボリボリと掻きながら少し最近悩んでいうことを小さく言葉にした。

「学校かぁ〜」

そろそろ行かないと登校拒否圏入るかな…

俺は上体を起こし、PCをシャットダウンした後、布団にもぐった。

そして、3分もたたぬうちに俺の意識は暗転した。


ゲームとは幸せな世界だとは思わないか?

例えば、赤い帽子を被ったただの工事のオッサンが一国の姫を助けることが出来るんだぜ?でも姫は何故そのオッサンを怖らがないのか。何故オッサンはそんなに最強なのか。常にトラブルがあり楽しそうな世界だとは思わないか?

なぁ、そう思うだろう?

それに比べて現実は、ろくなことがない。

起きるのがたった三か十分遅かっただけで遅刻いうレッテルが貼られるのだ。


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