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3.とりま帰ろう!



「どうした?」


こちらの顔を見ている…いや、少し上を見ている?


「なんでその髪型にしたのかなって、もしかして野球部だとか?」


視線の先はオレの頭だったか。


「あぁ、この頭のことかぁ…いんや、野球部はまったく関係ないな。まぁ、なんだ、やっぱ一番の理由は楽だからな」


サッパリしたばかりの頭をさする。


「そうなんだ…やっぱり違う?」


「あぁ、かなり楽だぜ?ま、タオルとかは引っ掛かるがな。タオルで頭叩いた瞬間に後ろ引っ張るとガックン来るぜ?」


「ははっ、何だよそれ」


「っとそういや痴漢免罪の件だがオレがいなくなった後どうなったんだ?」


「ああ、それはどうやらあの女性、前からああやって免罪を脅しにお金をせびる常習犯だったらしい」


「はぁ~、怖いねぇ~。じゃあオレもソラがいなけりゃお金むしり取られてたかもなのか。やっぱソラのおかげだな、サンキュ」


「別にいいって、こうやってお礼ももらってるわけだしね」


そう言って美味しそうにクッキーを食べている。


「一緒に助けてくれたお姉さんにもちゃんとお礼できてねぇからなぁ」


「あの人「当たり前のことしただけ」って言ってすぐいなくなってたから…」


「はえ~、かっけぇこと言う人だな。いやぁやっぱ二人には感謝感謝だな」


ふと思い出したがたしか主人公は『一日一善』ということをやっていたように思う。

それがヒロインとの出会いやトラブルを起こしていたんだが…さっきの免罪事件の時もその一環だったんだろう。

主人公の設定に救われるとはな。


その後は主にオレの下らない話を主人公が聞く形で時間が過ぎていった。


○○○○○○○○○○


「っと、そろそろ帰るか」


ふと外を見るとだいぶ暗くなってしまっている。


「そうだね」


レジのほうに向かい店長さんに支払いを済ませる際に、


「今度またいらっしゃる際はプレーンとレモン、見分けがつくようにしておきますね」


とジェントルスマイルで言っていた。

果たして客の会話を盗み聞きしているのはジェントルなのだろうか…?とも思ったが客はオレたちぐらいしかいなかったしオレは声がデカい方なので聞かれてたのも仕方が無いか…


そのまま店を出て改札前


「今日はありがと、楽しかったよ」


主人公がこちらを向いて笑いかける


「なぁに、それはコッチのセリフだよ。色々とあんがとな」


本当に感謝しかない。今日の免罪で危うくゲームスタートの瞬間にゲームオーバーだったかもしれないからな

まぁ、それでクズ判定をしないかは別の話だがな。


「…また、会えたらいいな」


ボソッと主人公が呟く。

多分無意識なのだろう、ほぼ聞き取れなかったが生憎オレは難聴系では無いし例えオレが難聴系主人公だとしても男に対して難聴を発動させるわけないがな。


「安心しな、またすぐ会うことになるさ。オレの感はよく当たるんだぜ」


まぁ感というか同じ学園に通うことになるんでほぼ確実に会うんですけどね


「き、聞こえてたのっ…。いや、はは、そっか、そうだといいな」


嬉しそうにはにかむ主人公。

まぁ普通に目が隠れているが思いのほかそれでも雰囲気でわかるもんだな。


…エロゲの絵よりかはそりゃわかるか。


「それじゃ、また今度」


笑って手を振る主人公。


オレは後ろを向き手を振る。

…ちょっとカッコつけてしまった…。


どうやら向かう方向が違うようなので家は結構離れてそうだな…とか考えながらオレも電車に乗る



○○○○○○○○○○


来るときとは違い人が少ない電車に揺られながら考える。


「いいヤツそうだったな」


話していた感じ、正直まったく嫌なヤツではなかった。

逆に話していて楽しいとすら思えた。


何より免罪の件で助けられてしまっている。

しかもお詫びのお茶ではコッチが地雷を踏みまくってコッチが悪いまでになってしまっている。


主人公がいいヤツという可能性が大きい。


主人公がいいヤツ=そのままヒロインを堕としまくる

つまりはオレはモブはモブのまま何もなくエンドになってしまう。


それじゃあバッドエンドも同然だ。

せっかくエロゲの世界だというのに!オレの”モブ無双”ができなくなってしまう!!!


ただ現段階ではまだわかないことの方が圧倒的に多い

何せ主人公がどのルートに行くかすらまだわかっていないのだから。


コスイは複数ヒロインであり、ハーレムルートも存在するエロゲだ。

そして各ルートごとにシナリオも結構変わってくる。

しかも無駄なネタエンドまで用意されてあり、普通にそれがそんなに面白くなく不評ときたもんだ。

まぁ悲しいことにあまり知名度も無いせいか「あってもなくてもどっちでもいい」といったものでしかないが。


「あぁ~、めんど」


他にも考えなきゃいけないことがある。


コスイにはちょっとしたファンタジー要素として”特殊能力”がある。

主人公はもちろん、攻略できるヒロインは全員”特殊能力”やそれに近しいモノを持っている。

もちろん敵のような存在もいるしそいつらも特殊能力を持っているわ普通に銃撃ってくるわしてくるのだ。


オレがモブ無双するということはストーリーに積極的に関わっていく必要がある。

しかし、だ。


モブであるオレには、”特殊能力”など、無いッ!!!!


ぶっちゃけコスイの内容的に生身の人間が乱入して生きれる可能性があるとは思えない。

モブ無双の定番としては原作知識を使用しての自身強化やチートアイテム入手とかで楽勝なんだろうがコスイにはモブが手に入れれそうなモノが無いのである。


一応、特殊能力を無理やり引き出すことができる装置や激つよ武器、強化アイテムなどもある。

が、もれなくモブが使用すると確実に死ぬモノばっかりである。


かなり絶望的である。



「やっぱ普通に生きるべきか…?」


コスイの世界に特殊能力や様々なファンタジー要素があるのは事実なのだがそれを扱える人物などはとても少ない。

何せ世界から特殊能力者を極秘裏に集めた学校がオレや主人公が入学する学校であり、その存在も限られた数しか知らない、完全に非日常の世界が存在しているのだ。


ぶっちゃけ世界が終わりそうな展開とかもあるが主人公たちがどうにかしてくれると考えるのならばメインキャラに関わらないでいればただの日常を過ごせるのだ。


「つまんねーか」


せっかく面白い世界に存在できてるからな

全力で楽しまなきゃ勿体ねぇ

…ハーレムも作りたいし…。


「とりあえずは明日だな」


やれることはやるつもりではいるが、自分でも自覚できるほどのバカが頑張ってもたかが知れているだろうな



「なるようになれだ」



○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○



チュンチュン



「やっべ」



いつの間にか朝になってた



















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