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一息つけるかと思いきや...

母ドラゴンが赤ちゃんドラゴンと巣へ帰った後アリアは力が抜け、はーっと息が漏れた。

「やった!なんかまた来るとか言ってたけど、とりあえず赤ちゃんドラゴン返せたし良かった!」

アリアはレイナとゆっくり地上に降りた。


「やったね!大成功じゃない!」

降りてきたアリアにクリスがニコニコ笑って肩を軽く叩いた。

「クリスのおかげだよ!あの石はなんなの?母ドラゴンは私のおかげとか言ってたけど、何にもしてないしよく分からなかったよ?」

アリアはクリスに聞いたが、「まあいいじゃない!」とはぐらかされた。ちっとも良くない。


しばらくして、

「良くやってくれた!」

アリア達の後ろから声が聞こえてきた。

アイン殿下だった。神殿の魔法陣を使いこちらへきたようだった。

今更何をしに来たのかと、三人は顔をしかめてみていると、

「アリア!君は素晴らしい!それでこそ僕の婚約者にふさわしいよ。すまなかったね…また婚約をし直そう!」

などと言い、腕を広げて近寄ってきた。

アリアは心底嫌な顔をして、

「絶対に嫌です。」

とキッパリ拒絶。

アインは腕を広げたまま固まっていたが、

「アイン!!いい加減にしろ!!」

と大きな声が聞こえた。

アインがビクっとしてそちらをみたので、アリア達も声がした方を振り返った。

いつの間にかアリア達の周りには城の騎士団や残っていた神官達がいて、その中央には城の主であるエドワード陛下が立っていた。その隣には王妃のエレンもいる。

「ちっ…父上」

アインの声は震えていた。

エドワードは王妃であるエレンと共にアリアの方に向かって歩いてきた。

アリアは向かってくる2人を真っ直ぐに見つめて、

「ご無沙汰しております。陛下、王妃様。二度とこちらにくるつもりはありませんでしたが、ドラゴンの母にどうしても赤ちゃんドラゴンを返してあげたかったので、こちらに参りました。」

と丁寧なお辞儀をしながら二度とという言葉を強調し嫌みたっぷりで言った。

普通であれば不敬罪になるところだが、今回の騒動の引き金は間違いなく2人の子であるアイン殿下が引き起こした事である。


アリアがお辞儀を終え顔を上げると、陛下と王妃様が土下座をしていた。

それに倣うように周りの騎士団や神官も一緒になって土下座をしているものだから、

「え?」

アリアは虚をつかれた顔をしてしまった。

「父上!母上!なにをしているのですか!?上に立つ者が軽々しく頭を下げてはなりません!」

アインが声を上げて2人の近くまで走っていった。

すると陛下が凄い勢いで立ち上がり、アインの頭を鷲掴みにして地面に強く押し付け、再び土下座の体制へ。

アインは顔面が地面についているせいか何かをモゴモゴと言っているが聞こえなかった。

「これは一体、どういう…」

ことですか?と言い終わる前に、陛下達とアリア達の間にヒュウという風の音と共に魔獣の長である一角狼が降りてきた。


~国の破滅まで、あと4時間~

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