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夏実ちゃんとみさき

 滝のような脇汗のおかげで血行が良くなりつつある。

 

 血行がよくなりそれに便乗したオレの脳内は、勉強をはかどらせてくださった。

 

 まぁ、それもこれも夏実ちゃんのおかげなのだが。

 

 オレは夏実ちゃんのおかげでこんなにもやる気がわくのかとびっくりだ。

 

 夏実ちゃんは、オレの大事なビタミン剤なのだろうか?

 

 オレの幼馴染は、ビタミン剤。って…

 

 …

 

 なんか…やだ。

 

 でも、夏実ちゃんがいてくれるからこそオレは頑張ってこれたのは、間違いない。

 

 ところで夏実ちゃんは、オレをどう思っているのだろうか…?

 

 夏実ちゃんにとってオレは…どんなポジション?

 

 夏実ちゃんは、モテる。でも、彼氏がいない。

 

 それは何故か?

 

 オレは知っている。

 きっと運命の相手にまだ巡り会えていないからなんだと思う。

 

 あ、夏実ちゃんの好みのタイプ聞いてみたいかも。

 

「ねぇ、夏実ちゃん。」

「ん?なあに?」

「あのさ、夏実ちゃんの好きなタイプってどんな人」

 の質問に夏実ちゃんが固まった。

 

 え?

 オレなんかすごい魔法の言葉発した?

 夏実ちゃんを固まらせるすごい言葉を…?

 

「あれ、夏実ちゃん⁇」

 の問いかけに魔法が解けた夏実ちゃん。

 

「え、あー、す…好きなタイプか」

「うん。」

「えと、好きな人は…背がわたしより高くて運動も勉強もできて素敵な人だよ」

 と教えてくれた。

 

 …あれ?

 それって…

 

 タイプっていうか…いかにも今好きな人がいるみたいな言い方…だよね?

 

 夏実ちゃん…好きな人いたんっすかぁーーー⁉︎

 

 

 え?

 だれだよ…⁉︎

 オレの大事な夏実ちゃんの心に入り込んだやつ…‼︎

 

 まぁオレは今夏実ちゃんの部屋にいるし、なんならハグも二回してるからそいつよりも少しリードしてんだろう。

 

 ふふん、夏実ちゃんの心を奪おうなんてそんな簡単にさせやしないぜ。

 

 オレの方が一歩リードしてんぞ!とだれかわからないライバルに心の中で煽ってやったぜ。

 

 そんなやつから夏実ちゃんの心をオレは奪い返してみせる‼︎

 

 って強気なオレだったけど…

 

 夏実ちゃんの好きな人がまさか…あの人だったなんてそのときのオレはまだ知らなかった。

 

 そんなオレは、夏実ちゃんとのお勉強会で毎週楽しく過ごしていたのでありました。

 

 お互い塾のないときに仲良くお勉強したり、合唱コンクールの練習をしたりと充実しておりました。

 

 で、来週はみさきちゃんから恋のアドバイスをもっと詳しくうかがうために一緒に遊ぶ約束をしていた。

 

「直斗くん来週は、用事あるんだよね?」

「あー、うん。みさきちゃんとね。」

 あ、思わずみさきをいつものようにちゃん付けで言ってしまった。

 ま、いっか。

 と気にもしなかった。

 

 すると夏実ちゃんは、

「えっ…みさきさんとやっぱり…仲がいいんだね。」

 と少し元気がなくなり変な様子の夏実ちゃん。

 

「ん?どうしたの?」

「あ、ううん。そうか…みさきさんと…」

 とやたらみさきにこだわっているような夏実ちゃんだった。

 

「みさきがどうかした?」

「えっ、呼び捨て…」

「あぁ、いつもはみさきちゃんって呼んでるんだけどね。まぁ、前まで呼び捨てだったけど、オレにとっては神みたいな存在だからさ!」

「神か…すごい存在なんだね。」

「うん。尊敬してるし、頼りになるからさぁ。先生みたいでもあるよ。」

「あー…、だからか…」

「え?」

「あぁ、ううん。みさきさん素敵な人だもんね!わたしも憧れちゃうな」

 と苦笑いしましたよ?

 

 夏実ちゃん…なんかさっきから少し変なんだよなぁ。

 

「あ、それでねオレみさきと進学校一緒のところ希望してるんだ。受かればまた一緒だなってね。」

「えっ…そ、そうなんだ…そんなに仲良しなんだね…」

 と肩を落とす夏実ちゃん。

 

 え?

 みさきと、夏実ちゃんは…何かあるのだろうか…。

 

 続く。

 

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