表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

368/385

ぢょおうさまとおよび -Adora me-・10

うん、焼く。


わしやったら、そんな変態を見たが最後、絶対に聖剣の最大火力で焼く。


灰も残さん。


かくのごとき変態めの痕跡、なんもかんも一切合切焼き尽くしたる。


これが、わたくしイリヤがその「変態下帯強盗事件」とやらの詳細をお聞きした結論です。


ええ、なんという恐ろしい犯罪なのでしょうか。


この趣味だけは、さすがに許したくはありません。


しかし…しかし、私のその決意には物言いがつきました。


ああ、なんてことなのでしょうか。


意外にも、こういう部類の変態は世の(ちまた)に潜んでいる。


そして、注目されるような事件を引き起こしたが最後、変態番付とやらに掲載されて人々の脳裏にその恐怖の生態を刻み込んでしまうものである。


ベラ子陛下からは、そうもお聞きしてしまうのです。


いえ、ジョスリーヌさんからも。


(マダム・イリヤ…痴女皇国では変態は宝なのですよね…あんな、あんな、あんな変態でもっ!)


ええ、あの鉄面皮とすら形容できる、およそ滅多なことでは動じない御仁でさえ、その変態と相対した際の恐怖が蘇ってしまうようなのです。


その表情こそ、そのような変態が女に与える嫌悪感と恐怖の程度を物語っておられるような狼狽(ろうばい)ぶりだったのです。


ただ、ベラ子陛下が申されたのですが、痴女種女官化された女であれば、その変態の変態性を満たす物件を提供するのはちょっとばかり困難…というか、意識的に変態に対して恵みを与える意志と行動が必須になるそうです。


(幸いなことに、痴女種化されるとその手の不潔要因にもなりかねない分泌物は減ります。特に、千人卒以上の完全対痴女種は…ただ、女性のフェロモンまでもを完全に遮断するのもよろしくないということで、女性特有の体臭はある程度出るのが基本(プレデフィニート)とされたのです…)


つまり、普通に女官として過ごしておる分には、女官用の下着が備える着用者浄化能力もあって、その手の変態が好む汚れた状況の物件を提供できないようなのです。


ただ、ですねぇ…エドに現れた変態については、その身体能力がなまじ高かったせいで、防衛や捕縛を担当する側にとっては正真正銘の悪夢だったようなのですよ…ええ。


(で、カトウ氏の魔人の力で強化された変態だろ…百人卒級の強力な懲罰偽女種が市中に散ったと思って欲しいんだ…鬼細胞で強化された、な…)


はぁ…。


で、女の下着、それも下半身に食い込んでおったものを剥ぎ取って臭いを嗅ぐだけではなく、味わうとか恐ろしいことを躊躇(ちゅうちょ)なく行う変態が、なぜ比丘尼国に出現したのかはともかく、その当時に撒き散らされた変態どものうち数名がその際に、町の娘を犯していたそうです。


で、その娘たちは後に嫁に行き子供を出産したのですが…。


ええ、お分かりでしょうか。


その中に、変態の子を産んだ者がいたのです。


(傷ものにされたのが知れれば、世間の恥とばかりに隠していたようでね…)


で、ここで比丘尼国特有の処女の価値についても教わることに。


これ、都市部と農村部ではまた違うそうなんですけどね。


とりあえず都市部では、婚姻の条件に「初物」というのが重視されるらしいのです。


では、一種の奴隷階級らしいエタヒニンの偽女種たちの相手とか、どうしてるのか。


(武士階級の婦人や子女は慈善のために賎民階級とされた偽女種との行為を推奨されているんだよ)


ふむふむ。


つまり、貧しき若者に気持ちのよい機会を恵む形となる上に、精気…更には苗床運用地域であれば、魔毒抜きのための精毒を頂戴できるわけですね。


(そして、エタヒニンは今や、単に特定の居住地に住むことを余儀なくされた賎民や不可触民階級ではなく、敢えて汚れ仕事を選んだ男子の職業階級となっているんだ…一旦、エタヒニンとなったら身分変更は基本的にはできないが、例えば農夫や町人が食い詰めたあげくにエタヒニンとなったりカワラモノ…河原で芸能を見せる住所不定の芸人階級を志すことは可能とされたんだ)


(老中殿、宣以(のぶため)…長谷川めの功績につきましても)


(そうですね、ムッシュ・オオオカ…ムッシュ・ヘイゾウ・ハセガワの提案で短期の労務研修を兼ねた労働場を設立したのと併せて、このエタヒニン制度の変更は実施されているんだよ。つまり、労働研修でも成果を上げられなかった者については強制または任意でエタヒニン身分への変更がなされる。そして賎民職でもあるから結婚は無理だろうが、その代わりに汚れ仕事に就業している利得として富裕女性からアレをする機会を頻繁に持ちかけられるって寸法さ。痴女皇国としても比丘尼国としても、若い男の精気を得られる利得は計り知れないからな)


つまりは、人も嫌がる汚れ仕事や劣悪な居住環境に甘んじる代わりに、相応の恵みや待遇を得ることになる模様。


これが(さげす)まれたり虐待されるばかりならば…いえ、不当な差別を受けていた時期もあったようです。


しかし、痴女皇国と比丘尼国が積極的に提携することとなった後に起きたとある事件を契機として、神獣や霊獣、あるいはウエノとかいう公園で飼われている他国の大型肉食獣向けの餌を調合都合する必要が生じたそうです。


つまり、獣の生肉や新鮮な内臓を餌として供給する必要が生まれたため、畜生を肉にする生業(なりわい)に従事しておる者も多数なエタヒニン階級、にわかに脚光を浴びる存在になったと。


すなわち、神聖な神獣や霊獣とされた獣たちの餌を都合するエタヒニン階級も、これまた一種の神聖職でもあるとみなされ、将軍だけではなくキョウトの皇帝の使者からも列聖の扱いを受けたというのが、ジョスリーヌさんからの説明です。


(で、さっきジョスリンが言ってた結婚の機会なのですけどね、穢多非人(えたひにん)階級の男性が聖列されたでしょう。で、逆に虎次郎くんたち…すなわち聖獣や神獣扱いされた貴重な獣たちの餌を扱う神聖職とみなされたために、特定の女性が独占することは良くないが、聖職者への奉仕は社会的にも大変な善行とされたんですよ。ま、庄司甚内(しょうじじんない)くん…甚右衛門(じんえもん)さんとか、あるいは風魔小太郎(ふうまこたろう)さんみたいな美形が多いので、歌舞伎役者さんとか俳優さんとしても引っ張りだこな人もまた多しってとこですね)


つまり、エタヒニンになってしまうと特定の女と所帯は持てないし子孫を残すのも制限されるけど、その代わりにアレをしてくれる女性が押しかけるわけですね。


(ちょっとややこしいことをしてるんですけど、省略して説明すると夜鷹(ばいしゅん)切手(きょかしょう)陰間(じょそうばいしゅん)切手(きょかしょう)を持った売春婦(よたか)あるいは売春夫(かげま)同士のお楽しみ行為として黙認処理されているんですよ。だから女性側は痴女種または巫女種女官になってる人限定なんですけどね…でないと、人気の歌舞伎役者さんのように、ただでも女性に困らない方々に女性が殺到しますので一種の配給システマ(せいど)を設けて不公平がないように穢多身分の男の子に対して女性をあてがっているんですよ)


(うむ。カワラモノ階級からは比丘尼国の皇帝が臨席して観劇する歌劇の演者も出ているんでね。まぁ、一般的な社会人としての能力に劣るんだけど特異な才能を研鑽した連中が才覚を発揮するのは、我が共和国でも芸術家に多かったんだよ…そうだな、あのバタイユやサドもその部類と言えるかも知れん…)


あー、リュネだとそういうの、よほどの才能がないと海岸村送りにされてましたね…。


で、女官階級以外では偽女種たちとアレができないのか。


厳密に言えばそんなこともないのですが、その場合の女性はヒトヅマ…つまり既婚者だという条件がつくそうです。


または、夜鷹切手あるいは芸妓舞妓切手といった、売春許可証を得た女性。


なるほど、それなら傷ものとかいうのを気にする必要もありませんね…。


(本当ならジンジャか慈母堂のあるオテラに駆け込めば膜を再生可能なんだが…その風聞すら嫌がったのがいたようでね…)


ああ、そうですね。


苗床でも可能ですよ、初物に戻すこと。


で、そうした処女の価値観もあって、変態との行為を隠し通した娘たちの中に、変態のイデンシを子供に伝えてしまった女がいたようなのです。


で、生まれた子供…後にネズミコゾウとか呼ばれるようになった変態盗賊と化す前には、建築職人をしていたそうです。


が、新築だけでなく既存の邸宅を補修する仕事の過程で思いついたのが、なんとそういう高位身分の者が住むお屋敷に押し入り女の下着を奪うだけなく、下着の持ち主の女を犯して金品を盗むことであったと。


(比丘尼国は痴女皇国と違って、一般女性に限りなく近い女性も数多い。そして問題なのが、身の回りの装飾品や衣類として高価な物品を所有していた女性もまた、そこそこ存在したんだよ…そう、そのネズミコゾウとかいう盗賊は、サムライや富裕な家を狙い、その家の家人の女を目標とすることで犯罪の発覚が遅れることを狙ったんだ…)


で、ジョスリーヌさんによれば。


(変態の上に懲罰偽女種と類似の姿に変化する能力を鬼細胞によって獲得していてね…押し入られた家の女たちも、偽女種がヨバイに来たと思って相手してた事例が多数だったんだよ…)


(確かに武家の奥たちには穢多非人たちを密かに相手せよというのるまを与えられておりますからなぁ…)


(んでさ、おまつさまもカンカンになって、ぜってー捕らえろって話になってさ、あの奥村(おくむら)徐福(すけえもん)殿の妹君の加奈様までもを金沢から呼び寄せようとしたんだよ…ほら、大岡も遠山も長谷川も言われたろ?町奉行でなんとか出来ないんならまりや様やべらこ様の国のさ、神功皇后みたいな女性(にょしょう)を片っ端から呼ぶぞとか言われてさ…)


(イエミ…トクダ殿、あれは比丘尼国のミコたちも嫌がったってウラバナシがあるから…ほら、変態大量発生事件の時にミコ連中も駆り出されて地獄を見てるんだよ…あの悪夢があったからこそ、今回のジロキチ事件の捜査をミコたちが嫌がったんだ…)


(じょすりぬ様…偽女種12号いや信綱がね、言ってたんですけどね…偽女種も狙ってたんですよ、その時の変態)


あがががががが。


さ、最悪や…。


しかし、その変態行為の内容はともかくですね。


変態そのものは、先程も申し上げました通りで、痴女皇国としては絶滅させるどころか、ある意味では保護すべき存在なのだそうです。


(イリヤさん…イリヤさんのあのゴールデンどすけべポリス衣装もそうじゃないですか…あの手の衣装をなんで採用するのかっていうと、単に男性をどすけべな気分にさせるためだけじゃないんですよ…そもそもクリスおじさまの好みがそういうものなのだからなんです…そしておじさまは不幸にも、下着女装という、女装の中でも内心の攻撃的な変態性が強化された禁断の道へと、実のお母様に引っ張り込まれた身の上なのです…つまり、聖父であるクリスおじさまが変態に分類されてしまっている人物であるばかりか、その精気流動量や質が一般性癖人よりも著しく勝っているという自己研究の成果、聖院時代から既に姉が採用しちゃったって実情実態があるんです…)


------------------------------------


くりす(←めっちゃ泣いてる)


べらこ(おじさま…あたしはおじさまの理解者です…そしてこの一件については、ある意味ではおじさまを甘やかした戦犯があたし以外にも最低3名…いえ、4名は絶対におるのですっ)


いりや(ええええええ…)


べらこ(まず1人めは、おじさまのそーゆー性癖を満たすための制服を製作採用するだけでなく、下着製造販売会社まで設立したマリアねーさん。そして自身のすけべ下着と同じ型や色のものをお揃いで買っていたジーナかーさまが戦犯の2人めです)


いりや(で、では他の戦犯とやらはどなたで…)


べらこ(そしてコスプレ衣装自作のみならず他人からもカスタムオーダーを受け付けていた雅美さんも、痴女皇国の女官制服だけでなく、おじさまが好むようなおぱんつの部類をマリアねーさんと2人…いえ、おじさまやかーさまの意見も取り入れながら合同で製作したばかりか、マリアンローズの派生ブランド…トランスローズで一般に売り出すことすら…)


マリア(痴女皇国の国是のみならず収益にも貢献する話だ。文句は言わせねぇぞ)


まさみ(イリヤさんも知ってるわよね、痴女皇国の女官は聖父であるクリスくんが要求すれば、お相手になることを拒めないっていう掟…)


いりや(ただ、聖父様はうちのフユキに遠慮してくださってましたけどね…)


べらこ(まぁ、おじさまは誰でも彼でも遠慮なくという部類ではありません。むしろ相手を選ぶ部類なのです…そしてその傾向に拍車を掛けたのが故人である実母のローズマリーさんと、他ならぬ義母のアグネスおばさまなのです…)


あぐねす(ベラちゃんの言い方に悪意を感じる気がするわ…)


べらこ(むしろ褒めとるのですっ。イケてない熟女だったローズマリーさんと、イケてる熟女なおばさまが並んでたら、世の多数の男性はおばさまのほーに行くと思うんですよ?)


まさみ(確かに、連邦世界の某国の億万長者で大統領になった富豪の二番めの奥様に匹敵しそうな美人なのよね…ミセス・アグネス…)


マリア(これはあたしも証言しておくぞ。アグネスおばさま、ジジイと知り合った当時のNBが準戦時体制でなかったらさ、ガチにモデル業界や映画系の芸能界に行ってたかも知れないんだよね…)


いりや(美しさは罪ゆうやつですか)


まさみ(イリヤさんの認識が何か違う気もするんだけど、アグネスさんはアグネスさんでクリスくんをおもっきし甘やかしたと言っても過言ではないのよね…)


あぐねす(ヘンリーの目を盗んでだからそんなに過激なことはできなかったのよ!)


じーな(でまぁ、爺さんが死亡という名の仮死状態封印された後は性癖大爆発っちゅうこっちゃ…で、一応のクリスの正妻の立場から降りてへんうちがなんで文句言わんのか。はいマリア)


マリア(かーさんは将官軍人、そして閣僚政治家でありながらばっきばきの水商売経験者だ。そして聖院担当佐官に任じられたのが運の尽きで自分も男役をやるハメになっている。しかも一応は当時でさえ、すでにSMプレイの経験者でもあるからな…)


じーな(つまり亭主の浮気に文句言える立場やない訳やったんや…)


マリア(そして浮気とかーさんは言ってるが、実のところは父さんの聖院世界での生存のために絶対に必要だからアルトやダリアに相手してもらってたんだぞ…)


あると(あと、じーなさまはあたくしやダリアとも。サリーがだれの子なのかはあたくしはいまさらもうしません)


だりあ(んで、うちの幹部修行を兼ねてクリスさんの体調調整役を申しつけられた訳ですわ)


べらこ(アルトさんやダリアさんはそういう、のっぴきならない事情でおじさまを相手する必要があったので戦犯とはみなしません。しかし、あたしの脳内ではアグネスおばさまはクロです。真っ黒です。ネロ(くろ)どころかネリッシモ(まっくろくろ)なのですっ)


あぐねす(ベラちゃん…あなたも自分の下着どころか、クリスくんに散々女装させた前科が…)


くりす(それはともかく、ネズミコゾウ・ジロキチの話じゃなかったの?…そのジロキチのような変態犯罪者が果たしてリュネ族や西方族に現れるのか…僕もベラちゃんやアグネス義母様と同じで、今は実体がない状態だからフレデリックとマリアンヌに話を聞いておいた方がいいと思うよ…ファインテックのラボラトリでも痴女皇国における変態の重要性の研究をしてたのは他ならぬ僕やマリアだったし…)


マリア(というわけで、犯罪的な変態の話は続くようなんだよね…)


他全員(この回でやめとこうよ、天の声…)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ