王の帰還 -Reditus Regis-・10.3
で、罪人寮に続いて女官寮を拝見する、私ども。
昨今は聖母教会の展開も進み、初期教育はそっちでやっているという事例が増えておるという話を伺います。
では、女官寮はもぬけの殻なのか。
「そんなことはありません。見ての通りです」
と、今度は罪人寮の上にあった警務局同様、女官寮棟の21階にあります痴女皇国・厚労局の事務室で、我々に説明をなさるのは勅使河原絹枝・第二女官管理室長。
そのお方の席のぱそこんから見せて頂いたのは、女官寮への入寮状況なのです。
あらかた埋まっておるではないですか。
「女官寮室は目下、全体の四分の三が稼働するように設定していますね。で、この一ヶ月前の状況を見てみますと…例えば10階がどうなっているか、今の入居者と見比べてみてください」
と、2つの浮き画面を出して我々に見比べさせるのですが。
「名前が違いますね」
「いや待てエマネ,全部の部屋が一斉に入れ替わったわけでもないぞ…」
と、淫化帝国の挿入器具市で似たような事をしているのを知っているエマネとロッテが反応しています。
あそこは炸砕岩満・南神殿に存在する聖院学院・淫化神学部校の寮都市でもありますから。
わしに学園都市を仕切れとか言われておったのも、実はこの挿入器具市の立ち上げに関わっていた件もあるのですよ。
しかし、この女官寮は学生寮ではないのです。
何度も視察見学しましたので存じております。
そして、惜しむらくはリミニも、わしやエマネやロッテと同じで魔毒に関わる要素があるため、実際に客を取らせることは出来ないということなのです…。
それとですねぇ。
挿入器具と違って、痴女宮は職住すぐそばなのです。
この女官寮から東の隣が罪人寮・西の隣が本宮…つまり、あれをする部屋が並んだ階が上から下までずらりと並んだ、まさに聖院イッセンネンの歴史ある建物なのだそうでしてね。
--------痴女宮本宮・門前町要所略図-------
智秋記念牧場・一夢庵分院・痴女島北街港
↑
酷 聖炎島(離宮・後宮)
道 | 18
1 | w
号 | 聖 院 湖
線 | 36
↑ | w
↑ |
1番停泊場 2番停泊場 3番停泊場 4番停泊場
聖院湖開闢記念大堤(→の先に精油施設や聖院空港)→酷道2号線
聖 院 痴女宮 女官寮 罪人寮 工場○ 工場● 聖院空港
学 院 痴女宮 女官寮 罪人寮 工場○ 工場● 03
淋の森 参 道 運動場 運動場 工場○ 工場●
旅館街 参 道 倉庫街 倉庫街 倉庫街 倉庫街
旅館街 参 道 荷捌場 荷捌場 荷捌場 荷捌場 27
旅館街 参 道 聖院港 聖院港 聖院港 聖院港
門前町 参 道 (↑痴女宮向け一般船舶用)
市場街 聖院港(←痴女皇国関係艦専用)
市場街 聖院港(←痴女皇国関係艦専用)
倉庫街
聖院港(一般貨物・旅客用)
森←酷道1号線門前町方面他←←聖院開闢記念大堤ーーーーーー
森森森森森森森森森森森森森森|聖院開闢記念大堤ーーーーーー
森森森森森森森森↓連絡通路→|聖院学院本校寮 |痴女宮本宮
森森森森森森森森↓森森森森森|聖院学院本校校舎|痴女宮本宮
淋の森公園 大神宮|聖母教会|森 広 場
淋の森公園 広 場 |森森森森森森森森| 参 道
淋の森公園 広 場 ←←横 道→→
淋の森公園 広 場 |森森森森森森森森| 参 道
←港町 |森森森森森森森| 参 道
宿坊街北端 淋の森&ジュネス |森森森森森森森| 参 道
宿坊街 警備本部&淋の森店 |森森森森森森森| 参 道
宿坊街 | |森森森森森森森| 参 道
宿坊街 |売春宿 門 売春宿|森森森森森森森| 参 道
宿坊街 |売春宿 前 売春宿|森森森森森森森| 参 道
宿坊街 |売春宿 町 売春宿|森森森森森森森| 参 道
宿坊街 |売春宿 ↓ 売春宿|森森森森森森森| 参 道
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--------南米行政局淫化帝国直轄・挿入器具市要所略図-------
←炸砕岩満神殿(黄金広場から2km程度)
クンティスーユ地区|チンチャイスーユ地区
太陽乙女神官候補寮|太陽侍従居住区画
太陽乙女神官寮 ● 男子生徒寮
-●-東西大通り-○--東西大通り--●
コリャスーユ地区 ●アンティスーユ地区
月乙女神官寮 |俗人居住区画
乙女侍従女官寮 | 男子生徒寮
→クスコ空港
●=バス停 ◯行政神殿・黄金広場
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そして、この厚労局の事務所の中には、警務局と連動しているという罪人の就労管理を担当する矯正部と、通商局の職員も詰めている生産管理部の他、先ほどのテシガワラ様が仕切る第二女官管理室ですとか、あるいは各地の保養所を管理したり利用予約を受け付ける部署でもある厚生部がありますので、次々にその部署を見学していきます。
「人事部はどうかな…うちは入れるはずやし、アルトやダリアも人事会議で呼ばれたことがあるやろ」
そうです、痴女皇国全体の女官の出世や報償金の支給額を決める場所なので、この21階にはないのです。
そして、すぐ上の場所にあって、普段はあまり人がいないことを告げられます。
「まぁとにかく二代目様にも挨拶しとかなあかんし、上がるとするか…って?」
「おやおや聖母様、久々のお越しというのに水臭い話…」
ええとですね。
厚労局の制服であるという、青く短い腰巻きと上着を組み合わせた人物がそこに。
「あ、紹介しとくわ…聖院二代目金衣ベルナルディーゼ様や…今は痴女皇国の厚労局長として、女官管理に携わってもろてますって二代目様ちょっとちょっと、うち今視察中ですって!」
ええとですね、その二代目様のおててが、ジーナ様のまたぐらに伸びておるのです。
そして、何かを探るような手つきなのです。
ただ、ジーナ様含めて今、わしらのうち女官待遇者の全員はアレを仕舞っていて、見た目は全員女ですよ。
「残念ですわねぇ…まぁ、イリヤ殿や淫化の皆は見知った顔として、リュネの新しき王と王妃となる方々には少しお教えしておきましょう。たのちゃん、もしよろしければちょっとお越しを…」
え。
田野瀬様って、ルーン王城市に詰めておられたはずと思いかけて、分体派遣で愚痴られていたというのを思い出しましたよ。
で、田野瀬様が転送でお越しになったのですが、そこでこの二代目様と申される方の権力の程度の一端が理解できました。
痴女皇国では、こうして誰でも彼でも転送したりさせることはできません。
「マリアが気楽にやっとるけど、あれはあいつかエマ子に話通さんとでけんからな…または二代目様がそうやけど、金衣能力者で制限外されている人がやるかや…」
つまりは、皇族特権とでもいうべきもの。
ただ、ジーナ様が列車に無理やり飛ばされたように、本人の意志を無視してやられる場合もありますからね…。
で、この二代目様というお方。
この女官寮の22階に居室を与えられておられます。
そして、人事部やら会議室やらもこの22階にあるそうです。
ええ、わしら支部の者では普段、上がる場所ではありません。
そして、上がれません。
特に、屋上には。
で、その禁断というか秘密の理由もあるのですが、それは大人の方の話で語られておるそうですけどね…。
(偽女種は本来、痴女島にいてはならぬ存在なのです…わしも知っとるのです…)
(これこれイリヤ、あなたたちはジュネスを知っておるからよいのですが…ふほほほほほっ)
ま、人事部に話を戻しますと、ここの職務、実はこんぴゅーたとかえーあいとかいうものがまず、日々の精気授受成績…つまり、アレをしてどの程度精気を吸い取ったかや、勤怠や部下上司同僚の評判などなどを加味して出世や降格、そして給金の増額減額の対象となる女官を列表として弾き出してくるのを点検するのが主な仕事だそうです。
これ、淫化でも神官の評価をやってましたので、これ自体は理解の範囲内ですよ、淫化経験者は。
しかし、メリエンとアトハとリミニには、またしても絶句すべき内容でした。
特に、田野瀬様が言われたこの件ですよこの件。
「ええとですね、ルーン王城市でも支部考課の範囲でやってもらうことになりますけどね、恋愛結婚の傾向がある女官についてはその勤務シフトを優遇する指導が入ります。そして、アルトさんやダリアさんは特によくご存知だと思いますけど、淋番の警務騎士と警務罪人の仲の進み具合は監視対象ですからね…」




