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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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王の帰還 -Reditus Regis-・6

「で、最終的にはルーン大陸でも独自通貨を流通させるところまで持って行って欲しいゆうのんが、痴女皇国財務局からの依頼でもあるわけですわ」


「むむむむむ」


ええと、ジーナ様がお越しなのに、助平展開になってはおらぬ貴賓車とか総督車とかいう箱から、イリヤ・ヤスニがお送りさせて頂いております。


で、ジーナ様は東方聖母教会聖母の立場に就任しておられます上に、痴女皇国の序列でも初代聖母かつ本国の内務局皇帝室長…つまりマリア様やベラ子陛下、更には初代様を含めた旧・聖院金衣の生活の管理監督役にあらせられるお方です。


しかし、この総督視察用とかいう豪勢な箱を今般のリュネ王アトハと王妃リミニの王城帰還への移動手段として提供する決定を最終的に下された立場でもあるのです。


つまり、今、リュネ王国は痴女皇国からすれば貴賓待遇の対象になっています。


(まぁ扱いで言えば淫化のアヤ・マンコ帝とかフランス王家の方々と同列やな。あとおかみ様とか比丘尼国のえらいさんら)


では、このイリヤはどうなるのか。


「で、ルーン大陸の内政についてやけど、リュネ族主導の直轄領と、西方族主導の西方領の二極運営を痴女皇国側、当初は提案してましたな」


「ただ、イリヤによれば、西方族は我らリュネに伍して国政を切り盛りできる人材がおらぬとも…」


「で、アトハが思いついたのがビクニ国とか申されるお国では、戦士の長を将として実際の政りごとをさせておる件に倣って、イリヤ姉様を将軍として西方に派遣することでございました」


(これは実は嘘…)


(でもないですよおばさま。そういう知恵を痴女皇国の誰かが父様に吹き込んだというだけで、父様の発案なのは間違いないでしょ…)


(そうそう。それにアトハも痴女皇国の支配に組み込まれる立場だしな。その際に必要な教育を施された過程で比丘尼国の存在や、バクフという戦士の政府を知ってもおかしくはあるまい)


で、これがわしの西威(せいい)大将軍とかいう位の授与の話に繋がっとるのですよ。


つまり、わしとヤスニ氏族…今はわしとリミニと、そしてリュネ王家の血筋にはなってますけどエマネの三人ですが、ヤスニ氏族がトクガワ家の立場となって西方の統治に当たるというのが、示された絵図なのです。


で、この位の授与式はルーン王城市に移築されたリュネ王城にアトハとリミニが戻った祝賀の記念式典の一環として行われる話になってもおります。


そして、アトハにしてみれば王としての最初の公式の行事になるのです。


(実はこの任命、内心ではアトハはあまり快く思ってません)


(おばさま…その理由を説明するのは)


(いや言わせんかいエマネ。そしてリミニも知っとるやろけどな、アトハがわしを見る目がちょっとな、ちょっとな)


ええとですね。


当時のヤスニ氏族の女児にはわしとメマーラ、それからリミニの三姉妹がおりました。


で、歴代の剣聖や王妃を多数輩出した我がヤスニ氏族の子として兵子学校に通わされてました。


そしてアトハはリュネ王家のお子…王子として、同じ教練を受けておったのです。


そして、魔毒抜きも教練の内容だったんですわ…。


つまり、アトハとわしやリミニはその時から肉体で会話してました。


特に、アトハはわしの尻と会話するのに積極的だったのです。


しかし、世間とは残酷なものというべきなのでしょうか。


アトハの精毒が大当りしたのは、ヤスニ氏族の次女メマーラだったのです。


で、わしは兵子学校在籍前から魔毒を扱える量が莫大なのに着目され、剣聖候補と見られとったのです。


そして先代剣聖がリュネ族特有の早育ち早死にの性質もあって引退を決めた際に、聖剣託宣の輪に入れられて見事指名を受けたことで、リュネ王家に入ることは掟で不可能となってしまったのです。


しかしっ。


まず、その時にメマーラが出産したのが他ならぬエマネ。


そして、リュネではなるべく、なるべく、なるべく男王が王位に就くのが望ましいという掟がございましてね。


そこで複数の妃を娶ったり、あるいは王からの褒美として王の精毒を頂戴する魔毒抜き名目で伽の相手をする制度にかこつけて、当時のわしの親は「ならリミニも王室に迎えれば」と、男児出産の期待をリミニに寄せるよう仕向けたのです。


ですが、リュネではそういう褒賞の伽…優秀な女戦士や、あるいは候補者へのご褒美として王の精毒を授与される催しの際、過去にいらんおねだりを王に仕掛けた女が起こした宮廷の内乱めいたものを警戒しておりました。


そこで、伽の際には見届け人が聞き耳を立てて国王乱心を防ぐことになってたんですけどね。


ええ、担当は剣聖であるわしとか、あるいは宮廷占術師のメリエン…実質的なリュネの宰相を輩出してきたプロフェ氏族の一門の娘が任じられることがほとんどでした…が見届け役に任じられることが多かったのです。


なんせ、わしは剣聖として毎日のように魔族防衛に出撃しておりました。


そして、現場でフユキと魔毒抜きをするだけでは足らぬ足らぬは精毒が足らぬこともままある状態。


そこで、王城に帰還した際には「どうせ魔毒抜きするんだから剣聖も王の居室で聞き耳役をやっとれ」という、歴代剣聖の伝統を受け継ぐ体裁で、アトハがアレしとる横の寝台でアレを致しておったりしたのです。


そればかりか、度々名前が出てくる暗君王子のタークマの実母にして、これまた奸婦の人となりが伝え継がれておるマーモル妃が西方混血者であったジャムジュナ妃に仕掛けた嫌がらせの再来防止もあって、剣聖従者である勇者を妃に差し出すこともあったのですっ。


つまり、フユキがリミニの魔毒抜きをやることもありました。


「これの詳細は大人版で、っちゅう奴やな…いや、一部はすでに話が出てるんやったか…」


「まぁまぁジーナ様、確かにアトハの本音はわしを妃に迎えたかったっちゅう一念っすわ」


ええ、痴女種女官の利点でもあり弊害でもある、相手のハラの中が読めてしまうアレです。


あれに慣れてもらう意味でも、アトハの本音をずばっと言ってやったのです。


しかし、わしがその将軍とやらになってしまっては、悪魔の谷市などに行きずっぱになってしまう。


つまり、アトハにしてみればこの不肖イリヤと疎遠になるから、できればルーン王城市に置いときたいのです。


できれば、単なる剣聖時代と同じで、王城住まいで。


で、剣聖はリュネ族守護の役職であるばかりでなく、実際に聖剣を駆使してリュネ…特に王城を守る立場でした。


ですから、王族に準拠した待遇として、王城内に居室が与えられておったのです。


「確かにまぁ…イリヤさんの身体はえろふと称するに値するけど、それで国政を曲げられてもなぁ」


と申されるジーナ様ですが。


ええそうです、この貴賓車の中、この手の「他には漏らせない件」に絡んだ話も含めて、今後のリュネの行く末に関する施策を詰める場と化しておるのです。


「で、うちから提案できるのはやな…まず、淫化帝国からエマネちゃんを呼び戻して西方監督にする。これは江戸幕府が徳川家の親戚に国内の要所の政治を任せていた件の類似やな」


「今なら抜けられなくもありませんけどねぇ…」


「それと、気になっとる点があるんやわ。まぁ、すでにエマネちゃんが王子となる子を王位代行時に三つ子で産んでるんやけど、この子らは聖剣占いでイマイチやゆう判定が出たんやったっけか」


「ええ。見事にペーネもポーリャもピックもダメって出ました」


「まぁ、その方がええかもわからん…それを認めると、クシーくんがリュネ王位の継承は自分には荷が重い言うて断っとる件を無視してゴリ押しすることになるやろしな」


そーなのですよ。


エマネは公式ではクシー王子の夫人になってます、結局。


しかし、当のクシーがですね、皆様で言うまざこん傾向が強くて、実母のジャムジュナ妃べったりなのです。


そればかりか、淫化のコイちゃん…コイリュル皇后とも仲良しなのです、下半身でも。


(逆にクシがアナワルキどころか、ジャムジュナ妃とも仲良しでしてねぇ)


つまりクシー本人は、このまま淫化帝国に残る気、満々。


淫化側も、クシーかエマネには太陽神インティの使いとして残って欲しいという要望を出してます。


「でな、やはりリュネ王家の後継者として聖剣が選ぶような王子をリミニさんに産んでもらうのが解決策の一環になるんちゃうかいなーとも思うわけよ。んで、エマネちゃんかイリヤさんがヤスニの家系の娘さんを出産するとなおベターになるんちゃうかなーとも思うわけでな。これは他ならぬ英国の王室で臣王子に先立たれた妃様が実質的に籍降下した際のゴタゴタで思い出したことやけどな…」


-----------------------------------------


いりや「今やったらフユキの子供なら産めると思いますが。実際にハルキ作っとるし」


えまね「剣聖になると子供ができにくくなるっちゅう一件ですね…」


じーな「で、エマネちゃんをヤスニ氏族に戻すか、さもなくば西方に行かせて西方のお子と政略結婚ということにする。んでクシー君をフリーにしてしまうのもテやなとは思うけどな」


いりや「なじぇにそのような回りくどいことを…ジーナ様にも英国病とかいうものが」


じーな「うちは変態という名の紳士淑女になったつもり、あらへんで…まぁそれはともかく、要は剣聖はやっぱリュネ王城の近所におって欲しいよなーというアトハさんの要望を叶えるにはやな、最低でもアリススプリングスに該当するあたりにリュネ族の重鎮がおって、西方に睨みを効かせるのが好ましいという政情を満たす必要があると思うねんな」


あとは「確かに…」


いりや「それとなアトハ。あんたの頭からすっぽーんと抜けとるやろけど、西方は西方で一枚岩ちゃうねんで。しかも例のだーくえるふ化の件があるさかい、必ず純血のリュネ族があっちに何名かおらんとあかんのやで。そればかりか思い鋼を扱って調理剣をこしらえたり、あるいは炎剣の整備でメリエンにも思い鋼を扱わす必要があるから、必ず調理剣の工房の近所にシュミデ氏族とプロフェ氏族がおる方がええんやで…そしてあの子らの監督も入ってくるし、何より魔王の近くにリュネ族のえらいの置いとく必要もあるやろがっ」


えまね「と、内心ではあまりアトハ父様と肉体で会話するのがイマイチめんどくさいと思ってるイリヤおばさまでした」


いりや「こらこらこらこらこらぁ」


じーな「で、ここでうちの隠し球的な提案をさせてもらおうと思うんやけどな(にやにや)」


いりや「ジーナ様の目が何やら怪しいです…」


えまね「おばさまの身体をじーっと見ておられます」


りみに「でもアトハ、これは聖母さまの考えで行くほうが諸々波風立たないと思いますよ…」


マリア「って訳で、おばはんが何を思いついたのか。待て次回」


じーな「ヒントは痴女種なら身体矯正が容易やというこっちゃな…(にやり)」

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