優秀な元・女学生の悩み 才と色は兼備されない?
「確かに、これはアレーゼさんより更に難物かも知れぬ…」
「むむむ…確かに、兄も言うておりましたが、世の中には色気を好まず生きる御仁もいる、と」
「母様方。確かに無理強いはよくありませぬ。ここはひとつ、このマリアヴェッラの修練の場でもあると思うてお任せ頂けませんでしょうか」
「いや…ベラ子に何か手があるなら任せようとは思うけど…」
「ジーナ様。マリアヴェッラの申し出、本人の修行ともなりましょう。ですが手に負えぬ場合は早めに申し出るのですよ」
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皆様こんにちは。二代目痴女皇国皇帝兼聖母のマリアヴェッラ・ボルジアでございます。
さて冒頭の悩みとは。
悩む本人からお聞きしてみましょう。
「いや、私もそういうの嫌いじゃないんですよ。それに学生時代には普通に成功してたんです、痴女化」ですよねぇ。かつての同級生であり仲良しの理恵さんにお聞きしても、二人して何じゃこれっと驚かれていたと。記憶もそれを裏付ける内容でしたし。
(以前と今回で痴女化情報に隔たりがあれば原因はそれなんだけどなぁ)
(ヴラド公の時と似た事例かも知れませんよ。痴女化を拒絶する事例として一番の好例ですから)
(エマ子は対処法、何か浮かぶかよ)
(これねぇ、拒絶反応が出る理由の一つに、本人が心の底で今回は痴女になるのが嫌だと思った、これが重要ではないかとあたしは考えます)
(うぬぬ…)
はい、皆様が悩む理由。
田野瀬さんに「痴女種のしるし」が生えないのです。それだけならまだしも、ご本人の職務に必要な精気吸引・貯留容量が増えないのです。
そう、男性の男性たるや男性なものが存在するだけでなく、痴女化で期待できる体力や知能が増加しないという事もあって、私も含めて皆さん頭を抱えているのですよ…。
「ベラ子。あたしの思いつきやけどな。まず、田野瀬さんは日本国の最高学府を出てはるが、実はこの痴女宮にその大学の先輩がおる。田中雅美さん、地下の広報統括部長や。一度先輩に話を聞いてもらってもええんちゃうやろか。田野瀬さん、あなたも雅美さんやったら割とよう知ったはると思うし話もしやすいやろ。どや」
「なるほど。何やら件の大学、独特な学風もあるとか。更に、あの雅美さんですしね。…はい。事情は伝わっている。家族会でも問題視されているので一度ご本人を診察したいとの意向も…わかりました。ご都合がよろしければご本人をお連れして伺いますわ…雅美さんから了承が出ました」
「陛下の方は大丈夫なのですか?わたしは業務研修を抜ける事さえ了承頂ければ大丈夫ですが」
「わたくしは問題ありませんわ。本件解決は急務ですし…あと田野瀬さん、喉が渇いたりお腹は空きませんか?」
「ん…今は大丈夫ですね。空腹や渇きを覚えたら申告させて頂きます」
「地下の管制室には罪人技士の方が利用される飲料設備などがありますからご安心を。では参りましょう」秘書課を出ると地下へのエレベータへ。
あたしの聖環をかざして操作可能にします。
「あら、随分変わったんですね。前はもっと…いかにも呪われそうな感じだったのですが」
「あー…増改築の際に新しくされたのですよ…ただ、それを担当したあたしの娘が色々失敗しましてね…今は解決しておりますからご安心ください」
そして地下墓所すぐ上の階に。
以前は禍々しい場所だったそうですが、見違えるように明るい雰囲気です。肌色基調の壁や白い天井に、壁よりやや濃い色の床。
そんな廊下を進み「広報部」と書かれた発光案内板が壁から出ているところの扉に聖環をかざします。
ですが、すぐには入りません。
ここに詰めている博子さんの特性は聞かされていますから。
少しだけ扉を開けて「マリアヴェッラです。雅美さんいらっしゃいますか」と呼びかけて待ちます。
やがて扉が開き、やや髪の毛が乱れた雅美さんが…あの…服の色…。
「あっちゃあああああ赤色のままだわっ!…あらたのちゃんおひさー。ほほほほほ、陛下の御前で恥ずかしい所を…いやーはっはっはっ、ま、とりあえずお入りくださいませ」
「雅美さん、相変わらずですねぇ」
「だってさー、すぐ陛下来るって思わなかったんだもん…」田野瀬さんと雅美さんは本当にお互いをよく知る仲のようで、気さくに挨拶をされているのを知り安心します。
そう言えばシャワーを使う音もしていますね。地下は通常の女官室のような水設備が設けづらい事もあり、近代的な設備を導入したとは聞いております。…この改装費用も痴女皇国の国費から拠出してるんですよねぇ…。
で、広報部内の応接セットに案内されたわたくしたちにコーヒーが出されます。…コーヒー豆栽培農場…稼働してましたっけ?
「あっはっはっはっはっ…マリア上皇陛下時代のプロジェクトの関係で連邦世界の日本の私の後輩…田野瀬さんとは別口なんですが、何人かと交流がありまして…」あ、えすぷれっそましん、みっけ。イタリアでも見かけたのですが、今度わたくしの部屋にも…。
(経理役がいますからこそーっと。今度バリスタマシンワンセットと、1ヶ月分のカートリッジ買ってきます!最悪、例のアルバイトのお金がありますから支払いは何とかしますよ…)ええ。雅美さんが裏金を作る手段をいくつかお持ちなのはマリア姉から聞いていますから。
(うすいほんとやらだのおふぱこうらびでおだのの話は後でさせていただくとしまして、とりあえずは田野瀬さんの件を)
(了解でございます。陛下のお取り寄せ分は部屋を出られる際にお渡し致します)…人には詮索されたくない娯楽もあるのです。あるのですよ!
「あ、陛下。雅美さんに現状をお話ししても」
「どうぞどうぞ、そのためにお連れしたのですから。もし私がいない方がよろしければ席を外しますよ」
「…陛下にもお聞き頂く方がよろしいですよね。わたし自身は痴女化にためらいはなかったんですよ。正直なんでかなーと…」
「陛下の御前で失礼いたします。たのっち、要は…生えてこなかったのよね。相手は誰?」
「まずジーナさん。で、ルクレツィアさんに陛下にアルトさんに、呼ばれてダリアさん」
「ええ…その面子でダメってなんなの一体ってところだけどさ、似た事があったの聞いてるかな。ちょっと本人呼ぶわ。乳上?今空いてる?ちょっと広報オフィス来てくんない?時間取らせないから。聖環で転送アプレット起動して、田中雅美名で場所指定してみて。東欧支部長権限なら来れるはずよ」
で、アルテローゼさん登場。
「おやフロイライン・タノセー…たのちゃん元気だった?なにか痴女化でつまずいたと聞いたけど。陛下、やはりあの朴念仁が痴女化を拒んだ件と類似でしょうか…」
「アルテローゼさん、あの方、お食事どうされておられます?」
「…あ…毎食摂取しておるようですね。全ての食事で私が同席はしておりませんが、普通に飲食しています。あと、ワインで酔います」
「つまり、普通の人間同様と…」
「ただ陛下。完全に伽がないと苦しいようです。聖環装備を嫌がっていますのでステータス確認は出来ないのですが、恐らく完全に痴女化していないのではなく、ある段階以上…女性特徴が出るのを拒否している可能性がありますね」
「ふむふむ。そのお話を聞けただけでもお呼び立てした甲斐がありました。ご足労相済みません」
「いえいえ。たのちゃんとは以前の学生活動で来られた時以来ですし」どうやら、くだんの部活とやらの時にかなりの方々と交流を持っていたようです。つまり、我が国の痴女との人間関係が嫌で痴女化を拒否している訳でもなさそうですね。
「陛下。一度田野瀬さんのステータスを確認させて頂けませんでしょうか。現時点で痴女化が進行しているかを確かめられるかと」
「はいはい、ちょっとお待ちを…はい、どうぞ…あ、ここ見て頂けます? 昨日に比べて精気吸引量のところに何か変わった表示、出てますね」
Mariko Tanose. 田野瀬麻里子 Thousand Suction(Limited Hundred thousand)千人卒(限定十万卒) Pure female Visual(Male Functional restriction). 女性外観(痴女機能制限者) Rosy knights. 桃薔薇騎士団 Finance Bureau office, Limited duties. 両替処財務限定職従事者
「ですね…雅美さん、アルテローゼさん、念のために貴女方のも見せて頂けますか?」で、見せ合い。
Masami Tanaka. 田中雅美 Million Suction(Limited Ten million)百万卒(限定一千万卒) Slut Visual.痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Public relations department Director, Holy temple & Imperial of Temptress. 聖院・痴女皇国統括広報部長
Hiroko Yamauchi 山内博子 Million Suction 百万卒 Slut Visual.痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Public relations department Sub director, Holy temple & Imperial of Temptress. 聖院・痴女皇国統括広報副部長
Alterose (Alterose Istvan) アルテローゼ Million Suction(Limited Ten million)百万卒(限定一千万卒) Slut Visual 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 East Euro Branch Manager. 東欧支部長
Mariabella Borgia マリアヴェッラ ボルジア Billion Suction 十億卒 Slut Visual 痴女外観 Empress, Imperial of Temptress. 痴女皇国皇帝 Our Marie 2nd. 聖母
「ありゃ。アルテローゼってイシュトバーン姓だったの…」
「雅美の知ってる歴史と違う可能性があるけど、父は大規模な百姓一揆を鎮圧した事あったって言ってたわね…」
「博子さんや雅美さんや私と違って、姓がカッコは何が理由なんでしょう」
「単純な姓名記載の場合、連邦やNBからの移住プログラム適用者を示すのよ。あたくしは本当ならマリアヴェッラだけが表示されるけど、イタリア名誉国民として国籍を頂いているから移住プログラム同等者扱いなのね…それより精気量を増やされたのは良いのか悪いのか」
「あたしの時の感触で言うと、疲れが更になくなるんですよ。連続でひたすら腰振ってられるみたいな」
「ぬうっ、さすがるっきー降臨まですけべい選手権痴女宮ナンバーワンの地位を乳上と争っていた先輩らしい発言!」
「確かに痴女宮に来た頃はバリバリやり合ってたわよねぇ…で、マリーが巻き込まれるのが日常光景。あ、陛下。マリーがあたくし達とそれとなく確執があるのって、この当時のあれこれが理由なんですよねぇ。重ねて申し上げますが、マリーも大概な事やってましたからね!」
「言っちゃなんだけどマリー、あたしが来てかなり助かってるのよ…ほら、あたしと貴女が張り合ってたからまだ直撃弾が来なくなったでしょ」
「あと陛下。ルクレツィア様は真剣にちょうど良いタイミングでここに来られたと断言しておきます。もし陛下がイタリアに手出しするタイミングが早かったら、確実にあたくし達とバチバチやり合ってましたから」
改めて思いますけど、本当に鼻っ柱の強そうな方を揃えてたのねぇ…マリア姉の趣味っすよね。趣味。
「ですよ。マリアちゃん、気の強い女の子を泣かすのがあたしの生き甲斐とか公言してましたから。だから、たのや博子さんには優しいんですよ。庇護欲が出ますから」
「そうそう。マリア様に気に入られるの、ある意味では簡単だったんです。本人が気にしてる場所や人物を代わりに犯すか殴りに行けば良いのですから。…ただ、殴りに行ける力が必要なんですよねぇ」
なるほど。マリア姉の好みは強い女と…ええ断言します。ぜーってージーナ母様の血が強いと思いますよ。クリス様ならダリアのデートの時の格好見てたら全く逆方向…でもないか。
「クリス君もこじらせてる部類だから、あんまり参考にはなりませんよ。ただ、陛下にしてもマリアちゃんにしても、絶対ジーナちゃんの影響出てますよ、性癖」はっはっはっ。
「まぁ、マリア様は確実にジーナ様の血は引いてますね。乳上、疲れたからおっぱい揉ませろとか言っていきなりむにゅっと」
「マリアちゃん、母親似で割とセクハラ得意だから…そーいや、あたしも倉庫業務で可愛い子にはこっそり触らせたりしてたなー…」ぬふぅ。さすが我が国が密かに誇るエロ牝軍団。
(陛下陛下。そう言う話はあたしも嫌いじゃないんですよ。むしろ聞いててわーすげーって思います。それに、この人達の雑談の中にあたしの痴女化を妨げてる何かを外せるヒントがあるかも知れませんから、続けて貰いましょうよ)
(りょうかーい)たのちゃん心話は使いこなせてると。
(はっはっはっ、以前の痴女化の際にそれなりに色々覚えたり出来る機会がありましたし。新型聖環の使い方についても、マニュアル参照の余裕さえあればまぁ、困りませんでした。むしろあたしたちの時の奴より更に色々入ってるじゃないですか。ステータス確認機能とかありましたっけ)
(ああ、うちの娘とかマリア姉がちょこちょこいじってるから…あと、修学宮の開発部門で出来た試作あぷれっととか配って来ますね)
(…陛下陛下、今してる打ち合わせと関係ないんですけど、後日で構いませんので修学宮の視察もさせて頂けません?個人的にあそこで教えてる内容に興味あるのと…ええ。恐らく学校の運営予算とか、研究費の類に監査入れる必要、絶対にありますよ…。あそこの担当、誰になるんでしたっけ)
(ちょっと待ってね。マリア姉ー。田野瀬さんから質問ー。修学宮の担当幹部って誰なのかー)
(…たの、ちょいお待ち。極力まりり状態で話するようにするから…。おっけー。えっとねー。あたし)
(え)
(ほらほら修学宮って、ぶっちゃけ諸国で募集した有志研究者…と言うかこの時代だから賢者の類ね。そーゆーのを呼んである意味好き勝手やって貰ってる部分もあるのよ。で…聖院時代のデータだけど、大体そーねー。聖院総予算の3割はあそこで使ってるねー。一応青天井で研究されたら困るから、マイレーネさんがいる時はマイレーネさんに見張って貰ってた。今は学長を兼ねる騎士がいるのと、イケメン教皇に頭下げてお願いして頼み込んでレオナルドおぢさんを名誉学長として貸してもらってるわよ)
(…えーっと、まりり。その学長兼務騎士とは)
(そこにおるぞ)
(はーい学長ですがー)
(ねぇまりり。教えてるのは学業だけよね。だけよね。本人かつ先輩を目の前にして言うのも何だけど。うん。学業以外は教えてないよね)
(ううっ後輩の視線が痛いっ)
(まー、雅美さんは名目的にやって貰ってるだけなのよ。一応痴女皇国の施設だから。ちなみに聖院側はマリア直轄。マイレーネさんが在院時には監督役をして貰ってるけど)
(で、組織的にはどうなってんのよあそこ。あるとは聞いてるけど、最初に来た時も見学コースに入ってなかったし。それなりに敷地面積食ってんのは罪人刑務所の工場プラス運動場と同じくらいでかいの、ダムの上から見たからわかるんだけど)
(…正直、治外法権に近い。特任対象で寿命延長されてるのが教務陣に何人かいる。それが教務会…たのに分かりやすく説明すると教授会に該当する集まりがあって、教務会長が実質的に学長と言っていい。んで、教務会と並列地位になる学院総務部や人事・経理部は聖院や痴女皇国と独立してる。ただ、内容監査が入ってるし、あまりにもおかしいとちょっと待てやする権力は有してるから)
(ねー、まりり…絶対にメス入れたほーがいーよ…そこ。学費を独自徴収してて独立採算制敷いてるんならいいんだけどさ、歴史事象差研究とか委託してる研究項目があるとは聞いた。そして今、聖環のアプレットとかアプリ開発の仕事もあるとか聞いた。つまり、痴女皇国の国費から研究開発費と言うか学宮運営費補助、絶対に出てるよね。これマジに監査入れさせて欲しいぞ)
(ぬふう、たのがマルサの顔になっている!)
(…あたしの監督責任は追求されるのかしら…たのちゃん!あたしで良ければ抱いて!)
(雅美さん、今あたし…あれ生えてま…待てよ? もしこれで雅美さんをやりたいと思って見ればちでんでぽなアレが生えるようなご都合主義的展開は…うがー!駄目でしたぁ…)
(前向きな姿勢と業務に熱心なのは評価できますわね)
(あ、雅美さん、回避方法はありますよ。仮に…財務部(仮)が出来たとして、あたしが財務部長とかの偉いさんになったとしますよね)
(ふむふむ)
(で、皇帝陛下と財務部長の連名で、学長並びに名誉学長と教務会長に宛てて、修学宮全体を対象に研究費や給与などの業務費使途状況の監査するよって通告書を出すんですよ。その監査の前に書面で使途明細を提出した協力的な研究室や事務室の実態監査は免除するとかやって、自発的に浄化させる手もあるんじゃないですかね。要はザルみたいに使ってる奴は今のうちに自首しろ。脱税者と同じで、こっちが摘発する前に自発的に納めたら延滞金免除とかやるのと同じ理屈ですよ。で、学長や名誉学長をないがしろにして勝手にお金使ってんなら、雅美さんが学長だったら「おめーらが悪い」ってやれるじゃないですか)
(なななななななるほど!さすが文2系経済学部行き!…あたし文3で歴女コースやったからなー…)
(ぬ。そーいえば、雅美さん、うちの叔父の大ファンでしたよね。確か例の連合公国行政府への定期体調調整メンバーにも入っているとか)
(そーですよーふっふっふっ)
(むぅ、不正のおかん)
(いえっ違うのよたのちゃん!これは趣味じゃないのよ職務なのよ!イタリア連合公国からの収入も発生している行為なのよ!)
(あー、あたくしが説明しましょう。現時点でイタリア連合公国の国母様と、聖母教会の教皇様はちょっとくらい長生きして頂かないと困る立場でして。で、主にうちの母親が呼ばれるんですけど、今は月1回くらいかな、向こうに出向いて一晩喧嘩してくるんです。ほら、田野瀬さんならルクレツィア母様の事、割とよくご存知でしょ? あれと喧嘩仲間の義理の姉がイタリア国母のイザベラ・デステです。で、十人卒程度ですが、軽く痴女化して毒殺や暗殺への耐性を持って頂いています。そして、同じ措置を言わずと知れた性豪な教皇様にも施しているのですが、精気供給や体調管理…ジーナ母様がアルトさんにやって頂いていた事と同じ事をされる必要があるんですよ。ただ、痴女皇国への買春名目なんですけど。ほほほ)
(あ、つまりイタリア連合公国や教皇庁からの収入が発生するんですよね。経費…移動費は転送で、被服は痴女服ですか?経費支出がないか、常識の範囲内なら不問っす)
(なななななな何という税務署思考…)
(ちなみにそのお呼ばれメンバーにわたくしも入ってます。というか欧州出身組って絶対に10回はあそこに呼ばれてますから。でないと足らないんです。教皇様が部下を呼んできたり、国母様が旦那様を連れて来たり、ルクレツィア様が事実上家庭内離婚状態の旦那を連行して来たりしてサバト状態になりますので、性技に長けた雅美さんとか、スタミナの塊みたいな猪公女は適任なのです。更にマリーも嫌がってますけど人手が足らない場合わたくしが連行します。…うちの内縁のあれも、あの時は普通に普通の女なら相手しやがるんですよねぇ…殴ってますけど)
(え。女って…しかも、乳上の内縁の旦那さんってあの、串刺しおじさんですよね?)
(あれ、貴女がたが言う「むっつり助平」加えて貴族だから、ああいう平民がやらないような行為には割と抵抗がないのよ…しかもボルジアのあれと微妙に張り合っててねぇ…性豪合戦を)
(あ、たのちゃん。女の召使いさんとか侍従の方とかね、あの辺の偉い人の部下は男性ばかりじゃないからね…?)
(なるほど、絵図を想像したくない気もあり見たい気もありますが納得しました。しかし、それ、うちから行かせてる人数によりますけど、費用的に大丈夫なんでしょうね?…性風俗産業としての人件費ベースで考えたらかなりの高価格出張になりますよ?)
(毎回2人から3人。基本担当はるっきー。不在時はベラ子陛下。あと手空きで最低一万卒以上。理恵ちゃんやダリアちゃんも行ってる部類。ジーナちゃんも2回は最低行ってるはず。つまり、状況によってはベッド上での外交事案になるし、あまりこちらがボり過ぎるのも何だから、ダビンチおぢさんや元・無職のおじさんの修学宮講師費用とか諸々でなるべく相殺するようにしてるのよ)
(ああなるほど、外交上のお付き合いの部分があるんですね。ならばあまり目くじら立てない方がいいか)
(うう、痛いほどわかる官僚的思考…)
(そりゃそうですよ。上司は元より政治家が絡む事案は上に報告してからですけど、基本は避けて通る。あと国際問題になりそうな事件も上司報告の上で、深入りするかしないか決めて以下略が出世の秘訣ですよ!まぁ、税務畑で行くならどっかででかいヤマ上げて出世ポイント稼ぐ必要があるんですけどね)
「しかし、そうなると…ますますもって、田野瀬さんの痴女化を進行させなくてはなりませんね。わたくしたちはもちろん、特にアルトさんが死ぬほど嫌っている例の「ろりや」。あの鬼畜男、性癖はともかく、スタミナの塊で二晩くらいの徹夜を平気でこなし公務を捌いて髭おじさんに気に入られたからこそ、犠牲者多数な変態性癖を隠し通され庇ってもらえたそうです」
と、ここで言葉を区切ってから。
「ですが、我々痴女種からすると、ろりや程度の働きは十人卒以上の痴女なら当たり前のようにこなせるのです。我々が北方帝国すら実権支配した暁には、あんなろりやのような変態に頼らずとも、しべりあ超特急な国家経営が現実となりましょうに。何より、我がジーナ母様が蛇蝎のごとく忌み嫌う身体の祖国の羞恥醜態を払拭して喜んで頂くためにも、あたくしの代であのくそ寒い国は嫌なんですが殴るつもりでおります」
「陛下がやる気を出しておられる…」
(たのちゃん。ベラ子陛下はね、お母様…ジーナちゃんべったりなの聞いてるよね?)
(はっ存じております先輩。つーか、あたしの目の前で合身戦隊。ただ個人的な意見を申し上げますと、そもそもあの淫乱どビッチなお方に行かずにジーナさんに行くのは仕方ないと思います。それにるっきーはるっきーで、ジーナさんに割とべったりなの知ってますから)
(あのタイプには好かれるんよねぇ、彼女…)
(あたくしはどちらかと言うと雅美やマリーですね。猪公女は微妙ですけど)
「田野瀬さん。あたくしはどっちかというとジーナ母様の横で猫のように過ごしていたいのです。わたくしの数少ない楽しみのためにも是非ご協力をお願いしたいのです!」ぬぬぬ、確かに…いわゆる性的な依存関係だけじゃないのは、陛下がこうなった経緯の記憶とか色々見せてもらいましたから理解はしています。
何というかその…体格がジーナさんそのものじゃなければ、本当に二人で過ごしてる時って、猫みたいなんですよねぇ、普段の陛下と違って。
しかし、体は言うことを聞いてくれない。
ではどないしましょうか。
(陛下。地下の悦吏子どす。初代様が田野瀬さんにお話があると。今までのやりとりやご本人様が近くにいらっしゃるということで、大体の原因が掴めたそうですわ)
ななななんですと。
(承知しました。今すぐ田野瀬さんをお連れします。雅美さん、アルテローゼさん、もしよろしければ同行願えませんでしょうか? 田野瀬さんもよろしいですね?)
(ほいもちろん。私がお役に立てる改良ならば受けますよん)
(悦吏子です。了解しました。墓所にお越し下さい…ただ…少々厄介ですよと。即治療は可能ですが、本人のためにはならないから、別の事を提案したいと申しておられます)