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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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ドンファンをさがせ -Maestro del sexo legendario-・5

「それと、このジェノヴァにお越し頂きました件ですが…フラメンシア殿下」


わたくしフラメンシアの目をじっと見ておられるのは、痴女皇国二代目皇帝マリアヴェッラ・ボルジア陛下の実母にして、イタリア教和国総統のルクレツィア・ボルジア閣下。


その、癖のある金髪とノワゼット(ヘーゼルナッツ)色の瞳のうち、癖毛はベラ子陛下に受け継がれておりますが…。


ルクレツィア閣下、実のところは連邦せかいや痴女皇国世界の南北米大陸に赴かれる必要もあって、元々の比較的小柄な体格から相応に体型矯正を受けておられます。


ベラ子陛下よりは小柄ですが、この時代の痴女皇国世界の欧州女性と比べれば大きめなわしと比肩するくらい。


そして、れんぽう世界風の美女の身体にもなっておいでです。


すなわち、わしらが生きておった本来の時代からすると、華奢な部類にも見えなくもございません。


ただし、ちちは増量の方向であらせられます。


「フラメンシア殿下は大柄でいらっしゃるから…」


と、ルクレツィア閣下のおだてのセリフを遮るように、現れた人物が。


「オクタヴィア…あなたの言葉、果たしてフラメンシア殿下を褒めておるのやら…」


ええ、登場なさったのは、オクタヴィアーヌ・ディ・メディシス枢機卿。

https://novel18.syosetu.com/n0112gz/453/

https://novel18.syosetu.com/n0112gz/459/


この方については、大人が読める話の方でご自身が自己紹介をなさっておられましたが、とりあえず簡単にご紹介させて頂きましょう。


この方の本当の母親、カテリーナ・スフォルツアというイタリアの地方領主だった御仁です。


そして、まだ罰姦聖母教会どころか、痴女皇国が成立して間もない頃か、成立していない時期にバレンティーノ公爵チェーザレ・ボルジア様と領土を巡って戦争をやった結果として敗北を喫した上に、チェーザレ公に手籠めにされたカテリーナ夫人。


しかし、その後の痴女皇国の介入やら何やらあって、罰姦聖母教会初代教皇カエサル1世猊下の愛人となっていた際に生まれたのがオクタヴィア様。


ただ…その時のカテリーナ夫人、別の貴族との再婚話をミラノのイザベラ・デステ太公殿下が進めておられた関係で、生まれたオクタヴィア様の親権を巡って少しばかり揉めた結果、メディチ家のょぅι゛ょ。


いえ、養女となることで決着したそうです。


その後は罰姦聖母教会の幹部尼僧としての道を歩まれ、目下のところは息子ジョバンニ君を次期教皇とする願いは叶わなかったものの、ですね。


ええ、ちょっとここから先の話、助平話があまたなので端折らせて頂きたいのです。


ですが、オクタヴィア様とルクレツィア様のその後については、お話しすることが出来ます。


この後にわしがジェノヴァを離れる時点で、ルクレツィア様とオクタヴィア様には新たに痴女皇国本国からの辞令が発効されたのです。


その内容ですがね。


まず、アルテローゼ・元東欧行政局長に代わってルクレツィア様を新たな黄薔薇騎士団長と定めるとされた辞令が、1通。


そして、オクタヴィア様については、ルクレツィア様と交代でイタリア教和国総統の任に就くこと。


ジョバンニ君についても、黄薔薇騎士団イタリア分団…そして、痴女皇国イタリア支部の独自騎士団でもある国家騎兵騎士団(カラビニエリ)こと国家憲兵隊の名誉隊長とする内容の辞令、マダム室見理恵・女官長資格が直接にお持ちになったのです。


またえらく、突然の人事であるというのが正直なところ。


そしてイタリア支部を傘下に置く我が南欧行政局としても、わしらを飛び越えた人事という気がしなくもありませんでした。


しかし、諸事情でマダム室見に続いてジェノヴァを訪問されたベラ子陛下によれば、その。


「うちのかーさまに総統を継続してもろて、オクタヴィアちゃんを黄薔薇騎士団長に回そうかとも思うたのです。のですが…」


で、これこそがわしフラメンシアがジェノヴァを訪問した話でもあるのですが、イタリア支部では苗床を使わずに人口管理をする方向で行政構造を築きたいという話になっておるそうです。


理由は、魔毒汚染。


イタリアの場合、淫化帝国ほどには魔毒汚染を周囲へ撒き散らさないようにするための隔離措置が困難なのと、そもそもあの長靴に見える長細い半島の中央部が山で占められておって可耕地が少ない上に、南北で降水量や気候が全く違うこともあって、労働魔族を投入するにしても可能な限りその時期を遅らせて国土の基本開発と罰姦聖母教会の方針に沿った国民の教育を推進したいという話が出ておりました。


(ほんまはもっと色々な理由…特に精気授受や男女の仲についての革新的な改革が進んでるんですけどな、それをここで話すと大人の話題に言及もごもご)


(フラメンシアちゃんが言いにくそうにしてるのはようわかるのです…あと、今後のイタリア教和国、おそろしいことになるか、なってますからね…)


(まぁ、その辺はパリの作家陣に情報を送るか、イタリアの文筆家に恋愛小説として書いてもらうように図りますわ…なんせマルハレータ殿下が飛びつくような話、カルロくんとジョバンニくんそれぞれに持ち上がりましたからな…んふふふ)


(ま、とりあえずフラメンシアちゃんも有全珍(あるぜんちん)に向かってもらうことになると思います…交通手段の手配は国土局で行いますので、連絡を待ってください…)


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べらこ「なんでジェノヴァで起きたことを全部明かせないのかですけどね」


りええ「あのさぁ、未来のローマの光景、スクルドさん経由で見せてもらったけどね、それはもう絶句ものの出来事がね…うん、フラメンシアちゃんも口ごもるわって話ばっかりなのですよみなさん…」


べらこ「端的に象徴的な話をしましょう。まず、今後のイタリアで政治や宗教の頂点に立つ人は、一応は貴族王族同士の子じゃダメって話になります…」


ふらこ「そもそも今回の根比べで選出されたカルロくん自体が、建前ではパリの古事記の少年とルイーサ猊下との間のお子様ですわな、ほんまのことはともかく…」


べらこ「ベルサイユ宮殿の庭に呼ばれていた貧民少年っぽい男の子をですね、フランス聖女騎士団のオスカー団長がちょうどええわと連行した結果だそうです」


るいーさ「ものすっごく無理がある話ですけど、そういうことなんです…ちなみにカルロの名前をフランス語読みするとシャルルでして、更に言うとこのルイーサ・ボルジアはバスク系フランス人とスペイン系イタリア人の間の子供ですので、カルロも純粋なイタリア人かっちゅーと」


りええ「出自を辿れば混血に混血。しかもそのシャルルくんって、フランス人の男性とドイツ系オーストリア人の女性の間のお子さんよね、ベラちゃん…」


べらこ「パイセン、詮索は禁止なのです…」


ふらこ「あと、マルハレータ殿下だけでなくわしまでもが有全珍に行った際の話は、アルト閣下の枠で読めますので…とりあえず、未成年の方にはこの後、わしが有全珍から戻ってきた際のことをお話しすることになると予告いたしましょう…」


べらこ「天の声が歯痒いとか言ってますけど、本当に困った話なんですよ…今後のイタリアではですね、なぁんと、夫婦や恋人であっても、おうちの中で子作りや運動会ができなくなるような話、絶対に具体的に語れませんので…うううううう」

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