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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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鬼さんパリへ行く -Le diable va à Paris- ・1

ぶつぶつぶつぶつぶつ、とぼやく声が伝わって参ります。


(なんでわしが紅毛人の都にぃいいいいいいいいいいい)


(知りませんよ姉さん…とりあえず、慰労旅行なんでしょ?だったら普通に来てくれりゃいいんですよ…)


ええとですね。


まず、私がこの会話と申しますか念話を交わしております場所、八百(はっぴゃく)比丘尼(びくに)国欧州使節館兼・パリ公使館と名付けられた建物です。


そして、私ですが…茨木童子というより、聖院や痴女皇国での出家名であるプラウファーネと名乗らせて頂いた方がよろしいかも知れませんね。


あと、申し上げておきますと、私はあくまでも男です。


一応、私の姉であるしゅて…外道丸ともども、痴女皇国の女官身分も頂いておりますし、私の見た目に誤魔化される者たるや、相も変わらず後を絶たずといった態なのですが…痴女皇国の偽女種と違って、私、わざと喉仏を残してるんですけどね…。


Plaufahne(Ibaraki-Douji) プラウファーネ Million Suction(Limited Ten million)百万卒(限定一千万卒) Shemale Visual (ogre mode) 偽女種外観 Purple rosy Knights. 紫薔薇騎士団 The Extra-Human Knights 八百比丘尼国大江化外衆(人外騎士団)頭 Imperial of Japan administrative bureau.Imperial of Temptress. 痴女皇国日本行政支局


Polanfahne(Shuten-Douji) ポーランファーネ Million Suction(Limited Ten million)百万卒(限定一千万卒) Slut Visual (ogre mode) 痴女外観 Facility department, Palace of Temptress. 痴女宮設備管制室 Facility Technical Manager, Imperial of Temptress.(job assignment) 痴女皇国痴女宮出向・設備管理部長待遇


で、不肖の姉たる外道丸が、何をぶつくさとぼやいておりますのやら。


姉の痴女皇国での上司となる、室見理恵(むろみりえ)様にでもお伺いしてみましょうか。


(ええとですね、プラウファーネさんは現在、八百比丘尼国の在フランス大使としてパリにいらっしゃいますよね。で、後任となる方の目処がつきましたので、日本…比丘尼国に帰って来いという通達が国許からも来ておりますかと)


ええ、書簡が送られて参りましたね。


(で、後任となる方、江戸幕府で募りましたところ、緑豆櫃飯(ずんだどん)国の国主である伊達家の家臣となる支倉常長(はせくらつねなが)さんが推挙の運びとなったんですよ)


まぁ、その支倉なる者がいかなる人物かはともかく、私のあとがまが決まったのですけどね。


(問題は…外道ちゃんがええーとかなんでーとか言ってる件なんですよねぇ)


(ですねぇ…比丘尼国使として不案内でもあるから、同行者を募って欲しいと痴女皇国(そっち)に話をしたとか、おかみ様が言ってましたし)


(まぁ、外道ちゃんには、設備部長女官ポーランファーネさんとしての積年の貢献に対する褒賞として物見遊山を兼ねた休暇旅行名目で行って来てというまりり…上皇マリアリーゼの話ももらってますから、あたしの方で説き伏せておきます)


(しかし、痴女島経由で欧州に来るなら出稼国の魔入羅(まにら)辺りからそっち経由で吸不(すえず)運河を通る方がはるかに早いでしょうに…なんでまた女裂振珍(めきしこ)帝国を経由することに)


(内務局管轄の歴史差異研究室からの物言いが理由ですよ…連邦世界での支倉常長さんのルートで欧州行きを企画した方がいいんじゃないかという話があるのと、中米行政局から比丘尼国への輸出品ルートに投入されたお船が女裂振珍船籍だからなんですよね…)


室見局長いわく、北米大陸のアメリカ()()()は建国間もない上に、痴女皇国北米支部も組織作りにはまだまだこれからの状態。


そこで、先立って建国と支部建設が進んでいた南米と中米に船を持たせての貿易…塩や大豆、そして南洋行政局管轄となる牧羊島や流刑地大陸から比丘尼国に持ってくる産品を運んでいると。


で、今回、江戸で支倉なにがしを始めとする赴任者一行を乗せたヌエストラ・セニョーラ・グアダルーペ…日本名にすると聖グアダルーペ号という船、痴女島に寄って姉を乗せた後で痴女皇国の保養所もあるアカプルコに向かうという行程だそうです。


(聖グアダルーペ号は破膜無生(ぱなま)運河を経由した尻出国産の大豆やゲレロネグロ塩田産の塩などを積んで帰路につきますので、アカプルコからティノチティトランを経由して女裂振珍帝国大西洋側のベラクルス港へ向かって頂きます。そこからは女裂振珍と南欧行政局のカディスを結ぶ聖ホアン・ディエゴというお船に乗船して頂く手筈となっていますので…)


で、それだけ聞けばものすごい距離を移動する大旅行のように思えます。


(それがですね…連邦世界のメキシコ合衆国…フランシスカさんの本体が総統をやってる国にリースされているザラ級コンテナ空母の同型船のうちの2隻なんですよ、両方とも…。で、習熟を兼ねて痴女皇国世界の輸送航路に投入されてる船なんで、航海速度だけ見ればこっちの高速船より更に早いんです。比丘尼国から痴女島に寄って外道ちゃんを拾っても1日あればアカプルコに着いちゃうんですよ…)

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