幸せの黄色い電車番外編・遊撃騎兵隊員メラニーさんの憂鬱
Ich treffe euch alle zum ersten Mal, hallo.
(皆様、初めてお目にかかりますね、こんにちわ)
Mein Name ist Melanie de Pourtares.
(私はメラニー・ド・プルタレスと申します)
Mein richtiger Name ist extrem lang, weil er meinen Titel enthält, aber es ist kein Problem, wenn Sie sich einfach an mich als Melanie oder Frau Melanie erinnern.
(本当の名前は、肩書きも入っております関係でものすごく長いのですが、単にメラニーまたはメラニー夫人と覚えてくださいましても不都合はございません)
”Louise Sophie Mélanie Renouard de Bussière, comtesse Edmond de Pourtalès” Das ist mein vollständiger Name auf Französisch.
(”エドモン・ド・プルタレス伯爵夫人ルイーズ・ソフィー・メラニー・ルヌワール・ド・ビュシエール” これがフランス語での私のフルネームとなります)
Hey, es scheint lang zu sein, oder?
(ね、長ったらしいでしょう?)
Und ich möchte Sie darauf aufmerksam machen, dass ich zu Ihnen auf Deutsch spreche, obwohl ich in Straßburg geboren bin.
(そして私はストラスブールの生まれであるにも関わらず、ドイツ語で皆様にお話しておりますことに注意を頂きたいのです)
Mein Mann Edmond war Bankier und Graf mit dem Titel eines Kammerherrn des Deutschen Reiches.
(で、私の夫であるエドモンはドイツ帝国の宮廷侍従の肩書きを持つ伯爵で銀行家でした)
Ich war auch die Tochter eines Bankiers und Barons, geboren und aufgewachsen in einer prominenten Familie in Straßburg.
(そして、私もストラスブールの名望家に生まれ育った銀行家かつ男爵家の娘だったのです)
Doch durch den politischen Wandel im Königreich Frankreich geriet mein Schicksal aus den Fugen.
(しかし、フランス王国に起こった政変によって、私の運命の歯車は狂ったのです)
Dies liegt daran, dass beschlossen wurde, dass die französische Bankorganisation einer angeschlossenen Organisation der Kirche Unserer Lieben Frau namens Memorial Bank of Our Lady angeschlossen wird.
(なぜならば、フランスにいくつも存在した銀行組織は、新たに実質的な国営銀行とみなされる存在となった聖母記念銀行の傘下に入る事が決定されてしまったからなのです)
Deshalb wandte ich mich um Rat an Ihre Königliche Hoheit Prinzessin Lorraine, die meine Heimatstadt Straßburg regiert.
(そこで、私は故郷ストラスブールを統治するロレーヌ公女殿下に相談を持ちかけました)
Daher beschloss ich, das Schloss meines verstorbenen Vaters in Straßburg zu renovieren und einen Salon zu eröffnen, der namhafte Persönlichkeiten aus der Umgebung anziehen würde.
(その結果、私はストラスブールにあった亡父の居城を改装し、近隣地域の名士を集めるサロンを開くことになりました)
Allerdings gab es den Salon nur dem Namen nach... in Wirklichkeit war er ein Ort für Damen und Herren aus prominenten Familien der Region.
(しかし、そのサロンは名ばかりのものでして…実際には地元の名家の紳士淑女を籠絡する場所だったのです…)
Als Gegenleistung für die Weiterführung der Bank meiner Familie und die Unterstützung für den Umzug in die Schweiz blieb mir nichts anderes übrig, als mich der Guerilla-Kavallerie anzuschließen, die allgemein als französische Königsfamilie bekannt ist.
(実家の銀行の存続と、スイスへの移転を支援された代償に、私はフランス王室直属の通称・遊撃騎兵隊に入隊することを承諾するしかなかったのです…)
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(ふぉふぉふぉふぉふぉ、あなたのご主人がパリに邸宅をお持ちなのも都合がよろしかったのです…)
ええ、私の上司となる女性…マリアンヌ・ド・ロレーヌ公女殿下こそが、私と夫の首の命運を握る直接の担当者と聞かされたのです。
そして、わたくしことメラニーの遊撃騎士団員入りを画策された方であるのも、後で知りました。
(ただ、あたくしが口利きしなくば、マダム・メラニーのご実家も、旦那様のお家もそーっくり聖母記念銀行のものにされておりましたわよ…)
そうなのです。
わたくしは元をただせば球根詐欺国の軍人の家系に生まれた女性と、アルザスの銀行家でスイス・クレディ銀行の役員も務めた貴族との間に生まれた娘。
その実家の資産どころか銀行までもをそっくり接収するぞと言われては、頷くしかありませんでした。
幸い、生家のあるストラスブール界隈ではフランス王国の中心であるパリとは切り離された経済圏となっておりまして、当地の聖母記念銀行の系列金融機関に編入されるのを承諾すれば事業継続を許すと申しつけられたのです。
普通ならば、国家による略奪や乗っ取り以外の何者でもないと怒るべき話でしょう。
しかし、ストラスブールを仕切るロレーヌ公家と、突進公シャルルの系譜とされるアウストラシア家のそれぞれの当代夫人、今や絶大な権力を有するばかりか、救世主教に取って替わった聖母教会の要職者でもあり、並の軍隊では太刀打ちできない女ばかりの騎士たちを率いているとあっては、どこに泣きつけば良いのやら。
(まぁまぁ、それと…ちょいとばかり良い思いをさせてあげますわよ。ただし…ご実家の経営についちゃ、あなたの旦那さんと息子さん娘さんたちに任せること。それがメラニー夫人、あなたに施す若返り措置の見返りとなる条件ですわね)
げげっ。
しかも、主人との実質的な別居に近い条件までもを突きつけられたのです。
(それが嫌なら、娘さんの1人も差し出すことですわね…)
な、なんという暴虐的かつ高圧的な話なのでしょうか。
しかし、資産や所領の安堵はもちろん、パリ社交界への紹介も頂けるとあっては…更にはパリへの赴任について、このストラスブールでサロンを経営して名士を集めるための事前の修行を積むための措置と聞かされては、私のみならず夫も心動かされたのです。
ええ、融資や事業の話、パリでいち早く聞ける利点について、目ざとい夫も私も、貞操観念や倫理観を横に置いてでも着目してしまったのです。
ああ、金貸しの家に生まれた血が憎い。
ぐぬぬぬぬぬ。
しかも、娘のうち、有望な子を求めているのも理由があるそうです…つまりは、母娘揃ってフランス金融界と社交界に影響力のある立場として遇するかわりに、聖母教会…そして痴女皇国フランス支部のための秘密活動に従事して欲しいという要望を聞かされては、私は承諾するほかありませんでした。
Melanie de Pourtares メラニー Thousand Suction. 千人卒 Slut Visual. 痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Escadron volant, Saints Chevaliers, France branch, European Headquarters, Imperial of Temptress. 遊撃騎兵隊
そして私は、ストラスブール駐在の遊撃騎兵隊員として、誘惑活動に勤しむことになってしまったのです…そればかりか、娘の一人も修道尼どころか、騎士として有望であるとされまして…。
ええ、今はヌヴェールの町に新たに設けられた警備支部とやらに、派遣されておるはず。
それも、正規の配置ではなく、特殊な任務を帯びて赴いているはずなのです…。
と申しますのも、娘の今の立場、どうやら見習いではあるものの、私と似た仕事の機密性の高い任務をこなす騎士らしいのですよ…ですから、別のところで、どなたかが私の娘について語るはずなのです…。




