痴女宮よいとこ一度はおいで・5
「まぁ、フラメンシアさんって黒薔薇資格者だから多分、半日くらいで元に戻ると思いますよ…」
ええとですね。
フラメンシア、何気に棚の金塊を手に取りくさりよったのです。
ただ、こやつ、すでに何度も申し上げておりますが、私よりIFFステータスとかいう位階づけ、上なのです。
しかも、黒薔薇騎士団資格者ということで、私よりは呪いの耐性があるそうです。
ですから、呪いの効き目があまり強く現れてはいないようです。
「でもさぁ、さっきまでおおーーーって思ってた金塊銀塊にさ、全く興味なくなったのよね…イスパニアの借金とかフランスの統治とか、半分どうでもええわって思う感情が出てきたんだけど」
あかん。
あかんやないか、おまえ。
出てますよ、呪いの効き目。
ええ、こいつがフランスの国土とフランス王国に対する執着心を無くしておる傾向、ある意味ではまずいのです。
ですので、不肖このテレーズ、不本意ではありますがフラメンシアの治療をお願いしてみます。
「まぁ…自然治癒が一番無難なのよ…それか、ここの倉庫の手前にあった懲罰具倉庫あるでしょ。あそこの中身でそれなりに強烈なものを使ったなら、一瞬で元に戻せるけど…」
この、田中雅美・内務局長の言葉に、一瞬で嫌そうな顔になるフラメンシア。
ええ、この呪いの金庫室に到達する前の倉庫は、それ自体が金庫室を守るための一種の関門だそうですね。
つまり、悪いことをした女官を懲罰するためのお仕置き道具が仕舞い込まれておるのだそうです。
「たとえば、祭壇の上に何枚か、絵画や写真が飾られていたでしょう。あれの1枚に集合しての記念撮影みたいなものがあるんだけど、それに写ってるみんな、懲罰服1号っていう屈辱的に恥ずかしい服を無理やりに着せられているのよ…」
で、この懲罰服とやらも、その大元となった原型服がその懲罰具倉庫の一角に仕舞い込まれておるのだそうです。
そこで、一旦は祭壇室…歴代金衣銀衣を埋葬した墓室でもある部屋に戻って、祭壇の上を拝見しますと。
通称・懲罰絵画なる大きな絵の左手に、それが掲げられておりました。
というか、田中局長も混ざってませんか。
「一応、この服は現在では単なるコスプレ…つまり戯画演劇の舞台衣装の複製を着て真似事をするためのものってだけじゃなくて、着用者の痴女種能力に著しい制限をかけてくるようになっています」
と、実際にその白や青や赤といった原色を使いに使った件の懲罰服姿になってみせる、田中局ちょ…。
「雅美さん、なんで私までもが」
「そうよこのエロメスカマキリ!」
見れば、田野瀬副局長と室見局長の装いまでもが無理からに変えられておるのです。
ええ、もともとの体つきが割と小柄な室見局長はまだしも、田中局長を更に上回る大女の部類の田野瀬副局長のお姿を拝見するだに、確かに痛いという表現の意味がよく、わかるのです。
この服、大人が着るべき意匠ではないのです。
そして、地味な女が着るべきではないとも思えるのです。
そして、肝心のフラメンシア。
この女はまだ、似合うっちゃ似合う部類です。
しかし、痛さには変わりありません。
百歩譲っても、雑技団の道化まがいの色遣いのその服、着用者の知能程度を一気に押し下げて見せる効果があるのです。
とどめにですね。
私も今や、最低でも尻を出す下着ばかりを身につける日々。
てぃーばっくとかじーすととかいうものか、または同じような意匠のお尻剥き出し制服ばかり。
しかし、この懲罰服の無意味なまでに短いスカートと組み合わさった黒いストリング、これが更にイタさを引き立てるのです。
しかもフラメンシアの奴め、ことあるごとに私を巨乳だのでかちちだのと言いよりますが、おのれの乳も大概やろがい。
つまり、この服は上着の丈も短いのです。
https://x.com/725578cc/status/1860630951589753329
更に、痴女皇国の懲罰服では、下乳が見えるほどに短い上に…スティアン・ゴージュ…つまり、ちちばんどは強制着用だと回収されてしまうのです…!
関係ありませんが、ぶらじゃあという単語はフランス語風味にした英語とお考え下さい、と田中局長に言われました。
ぶらじゃあの語源は確かにフランス語に辿り着くそうですけど、例えばこの懲罰服の上着のような丈の短い服を指すのですよね。
ただ…丈が短いと言うことは…。
(うん、ノーブラにされますね…)
(あたしもそうだけど、たのちゃんあたりだと露骨に下乳が見えるのよ…なんで乳上がこの服を特に嫌がるかっていうと、あの胸囲でしょ…乳の下半分丸見えに近くなるからなのよ…)
(乳上の赤薔薇服を見てたらその辺を気になさるとは思えませんが…)
(気になるものは気になるそうよ…)
しかし、フラメンシアめは、さっきまでの微妙な気分の悪さが解消したようです。
なぜか。
「この懲罰服は、痴女皇国の即決裁定時に採用される判決の中でもかなり重い罪に問われた時に登場する服です。そして、他の懲罰具や呪い云々の懲罰措置に優先して効果を発揮しますから、結果的に金塊の呪いが解けるのです。しかし…もっと酷い事になるからね…」
ええ、私も今、それを経験しています。
なぜならば、この懲罰服の下着、股間にアレが存在する状態で着たが最後、収まりがものすごく悪いのです。
で、何の収まりが悪いのか、聞かないで欲しいのです。
聞けば、痴女種であれを装備可能な千人卒以上だと、いくら完全女性形態になっていようとも強制的に生えた状態にされるのだそうでして…つまり、いちおーは千人卒以上であるこのテレーズも、他の懲罰服を体験している皆様全員と同じく、あれの収まりの悪さに泣いている最中なのです!




