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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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215/296

ああ無情にもパリは燃えているか -Il ordonna impitoyablement l'incendie de Paris.- 2

「ベルサイユをここに持ってきたのは正直、無謀と申しますか…」


私の隣で絶句しているのは、ヴェロニク・ポワカール嬢。


今や2代にわたるフランス大統領それぞれのご令嬢となる方です。


で、何に絶句しているのかと申しますと、本来ならばパリ南西郊外の広大な庭園の中に存在するはずのヴェルサイユ宮殿と、そして(グラン)トレアノン・(プチ)トレアノンの2つの宮殿をそっくり、パリ市内中心部に移築してしまっておるからなのです、痴女皇国国土局建築・建設部の手によって。


大トレアノン⬜︎

小トレアノン⬜︎

ベルサイユ宮殿

⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎|    |

====== コンコルド|ティルリー|ルーブル|

 エリゼ宮⬜︎| 広場  |宮殿  |宮殿  |

---------------------

セーヌ川   シテ島・ノートルダム大聖堂→

---------------------


そればかりか、元来はセーヌ川に面してはおらぬはずのエリゼー宮を川沿いに移すとか、無茶にもほどがある話です。


「1区2区どころか、8区の一部にまでベルサイユの敷地が食い込んでるなんて…」


「エルメスが本店を作れないとか言い出しそうですね…」


申し遅れました。


わたくしジョスリーヌ・メルラン、この暴挙に苦情を申し述べるべきか、上司と協議中です。


しかし、我が上司にしてフランス共和国大統領のカルメン・ポワカール夫人はこう、申されます。


(ないものにされるよりはマシです…)


ええ、この移築は渋々ながら認められました。


それと、この移築を行なった理由。


まず、フランス王国の行政拠点をセーヌ川北岸に集中させたい。


そして、これこそがパスタ女…痴女皇国二代目皇帝であるマリアヴェッラ陛下いわく、移築の真の理由だそうですがね。

https://x.com/725578cc/status/1823480250178920511

https://x.com/725578cc/status/1823490137768222933


よりによって、あの広大なヴェルサイユの庭園に設けられた噴水群の大半を不要のものとしたいから、だそうです。


(跡地は一応は王室庭園として残しましたけど…)


いや、そういう問題じゃないでしょう。


しかし、あのパスタ女の実姉にして痴女皇国上皇であるマリアリーゼ陛下までもが仰せなのです。


(噴水よりもまず、生活用水だろ…トイレ作れトイレ!)


あのですね、そもそもヴェルサイユの噴水庭園はルイ14世時代から国威発揚のために作る作るとされたもの。


それを削るとはなんたる国家的損失かつ、下手をすれば侮辱行為となってしまうのではと、私とヴェロニク嬢は抗議したのです。


しかぁし。


連邦世界ならいざ知らず、痴女皇国世界でのヴェルサイユは建設資金の相当を痴女皇国の融資によって賄っておったそうです。


ですので、融資残高の即時償還を求める代わりだと言われては、従う他ありません。


それに、マリニーの機械と言われた件の噴水への揚水装置や用水路、痴女皇国が整備して周辺の農地への灌漑用も含めて安定した稼働状態にしてしまったのです…。


(それにこれは、パリ市内の上下水道工事や各宮殿への水道に電力供給の恩恵を授けるための必要工事、エマ助に無理を言うて実現してもろたのです…)


と、今さら元の場所に戻せやとかいうことは断固拒否するといわんばかりのパスタ女の話。


ああ、なんと嘆かわしいことでしょうか。


(だいたいポコポコ宮殿作りすぎなのですっ。パリ市内に何個宮殿があるのですかぁっ。リストルトラツィオーネですリストラ!)


と、歴史的建築物をバンバン作ってバンバン残している(いたりあ)の出身者のパスタ女めは吐かしよるのです。


しかも、この移築改築によって、元来はそれなりの庭園を有していたはずのエリゼー宮も、その庭園の半分くらいは消失しております。


(シャンゼリゼ通りを無くしてもいいなら)


(誰があの通りを削れとまで言いましたかぁっ)


と、痴女皇国側とフランス共和国・王国側の間で、セーヌ川北岸の扱いを巡って激しい応酬があったことは記録にとどめたいのです。


ですから、痴女皇国世界のパリ、北駅と東駅をくっつけるとか含めて、連邦世界の…そして、読者の皆様にも馴染み深いであろうパリとはかなり違った街並みとなっておる可能性があることをお断りしておきたいのです…。


でまぁ、こうした事どもに連なっておるのが、R18版で話にあがっております、バレエの普及。

https://novel18.syosetu.com/n0112gz/349/


実はクラシックバレエ、アントワネット王妃殿下やお子様方が習っておるのです。


で、現在のフランス王国の行政、痴女皇国が委託される形で引き受けておりまして、王権をイスパニア・ヴァロワ家出身かつ人種的には完全なフランス人であるフラメンシア王女殿下が継承する方向で進んでおります。


そして、王女殿下やマリーセンセイにヴェロニク嬢に私など、痴女皇国関係者はエリゼ宮を接収して行政宮殿に使用しておりますが、これも「どでかいベルサイユのお部屋の一部を文化教室に使用する」と言って支障ない用途に使いたいがためと聞かされて、私たちは絶句したのです…。


ええ、言うなれば奥様文化教室に、あの宮殿を使うのですよ…あの、世界屈指の巨大建造物を!


------------------------------


べらこ「つこうたらあかんのですか」


じょすりん「なんぼなんでも」


べろにく「なんぼなんでも」


かるめん「まぁ、バレエ普及のためならば」


じょすりん「マダム、フランス料理教室とかも開くとの話が」


かるめん「マダム・ジョスリーヌ。あなたも今や人の親、それも確か2人目であれば料理の1つくらいはぁっ」


じょすりん「あのですねぇ、ツナヨシ君の出生の秘密ってのがありましてですねぇ」


べらこ(史実では家光さんの四男なんですけどね、あの犬を大事にしすぎた話の将軍様…)


じょすりん(この件に関しましてはいずれ…)


べらこ(とりあえずバレエの話はえろえろになる可能性があるのですが…)


べろにく(オペラ座やマリニー劇場やロンポワン劇場とからめてややこしい話になる可能性がありますので…)


じょすりん(それに助平ショーで有名なムーランルージュやクレイジーホース,この時代から作るって話も…)

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