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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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名前を言えない謎のリゾート「マン◯ラ:愛の波しぶき」・5

ぱたぱたぱた。


我々に先行して飛ぶ、白いひこうきとかへりこぷたーとか申す機体。


この角度からは丸と棒を組み合わせた、お(ピー)まーくとやらが目に入らないのは、果たして良い事なのでしょうか。


痴女皇国の国章というそれ、実は大変にお下品で卑猥な意味があると知って頭を抱えたわたくし、コイリュルですが。


あと、変な魚を母なる乳母(ちちかか)湖で繁殖させるの、いくらマリアリーゼ陛下のご立案と申されましても、ちょっとご遠慮頂きたく…。

https://x.com/725578cc/status/1767847249131061527?s=20


(いいじゃん!食べただけで妊娠するようなマスなら苗床に入れるためにわざわざアレやって(はら)ませる必要がなくなるんだよ?)


(それ以前にアレをしないと精気授受成績に影響が出るじゃないですか…あんなお魚、せめてとりあえず痴女宮の方で試してから相談頂ければ…)


(ううううう、ハラマスのお寿司とかバター焼きとか名物に考えたのに…)


(マリ公…いくらなんでも淫化は一応、それなりの独自文明とか文化が存在するんやから、マン◯コールワットの二の舞のような文化汚染はやめたれや…)


(あたしなりに考えたんだぞ…)


(ネットで仕入れたネタをほんまに実現するな…ただでもうちら、特にお前とかエマ子はガチにその、何や…ハラマスとかいう頭部が亀頭にしか見えんような魚を実際に存在させかねんのやからな…)


ええ、聖母様。もっと言うたってください。


(コイちゃんも徐々に関西弁汚染されとる言うのも気になるんやけどな。それはそうと…クレーゼさん、今回もうちは運転手でっか…)


(いえいえお義姉様(ねえさま)、えぬびーでの執務にお疲れでしょうから、ちょっとはチンボテの保養所よていの場所、風光明媚だそうですので、そこでお寛ぎをですね)


(いや、つい2〜3日前にコイちゃんら送って離魔(りま)からマンコラに飛んだばかりでっせ…また南米かと思うと…)


(まぁまぁ、にゅーよーくのるっきーからもらった高いおさけ、何本かお渡ししますわよ…)


(ううううう、NBやと地球の酒ばかりはあんま手に入らんし、入手できても高いんよな…)


(で、聖母様への報酬はともかく、あれがサマンコ村ですか…)


とりあえず、空からヌエボ・チンボテとサマンコ村を見に行こうとした我々。


で、私ことコイリュル、そして従者のニスカとワヤチャは翼を出せば何とかなりますし、クシを抱えるくらいなら私が頑張れば、ばってりーの魔毒だけでも飛べなくはありません。


しかし、ニスカとワヤチャ、一応は俗界で大気中の魔毒量が少ないこのチンボテの辺りにおいて、クレーゼ様やイオキベ様を抱えて飛べるかというと、ちょっと。


という訳で、非常にお気の毒だとは思うのですが…へりこぷたーなるひこうき、御者の方と共に呼ばれました。


その御者の方というのが、そう呼ぶにはあまりに畏れ多い東方聖母様なのはともかくとして。


(マリ公。勅使河原(てしがわら)さん、今、本宮から抜いて大丈夫か…)


(今、チンボテで午前10時頃だろ…離魔やチンボテとの時差はプラス13時だから第2女官管理室はほぼ開店休業に近いはずだぞ…だろ?おキヌさん…)


(ですよ。でなければ私も流石に文句を言うか、ベルナルディーゼ様に視察代行者の派遣をお願いしてましたよ…)


そう…痴女皇国の別荘や保養所の管理を担当する、厚労局の専門家であるテシガワラ部長、東方聖母のジーナ様とご一緒に、へりこぷたーでお越しなのです。


(ちなみに流石に聖院空港から南米まで、なんぼなんでもこのヘリを飛ばして来るのは嫌やったから、チンボテの上空まではマリ公に転送してもろてるんや。せやから聖院空港からここまで来る時間、実は一瞬なんよ。これがスケアクロウならマリ公かエマ子がおったら転送が効くからまだしも、こないだ来てたようにソニックファルコンで自力で飛んで行け言われたら、うちも流石に拒否ってたな…)


そしてクレーゼ様・イオキベ様・テシガワラ様・クシ・マユミ様を乗せたへりこぷたーについていく形で、私とニスカとワヤチャが自分の翼で飛んでおる次第。


これは、飛行可能な神官のための助平紐服(すりんぐしょっと)の試験でもあります。


そんなに大した速度ではない、といっても地面の上を離魔に向けて走っていく()()()()()()()ですとか、あるいはとらっくを軽々と追い抜いて行ける程度の速度で、チンボテの町の先にある長い砂浜の上を視察しつつも飛行中。


(ここ、本当にチンボテに近すぎるということさえ除けば、むしろサマンコよりはリゾートにしやすい海岸ですね…椰子や絶林檎、道路の防砂林としてある程度は植林されている訳ですし…)


(せやなぁ、こういう海岸やし、ここはここで活用したいとこやろなぁ)


で、サマンコ湾の内側にある漁港、サマンコ村。


チンボテとの位置関係、どんなものかと申しますと。


---------------------------------------------------------------

チンボテ支部付近略図

              離魔(りま)挿入器具(くすこ)痴里(ちり)

←マンコラ・猿見舎(さるみーじゃ)包茎(かんとん)絶頂悪取(いくあどる)


         南米縦割(とらんすあめりかん)街道(はいうぇい)

チンボテ  ヌエボ  ↓    サマンコ村

工場街===チンボテ======↓サマンコ岬・砂丘

   ----    ---- ↓↓ --

  |チンボテ|  |サマンコ|◯↓|サマンコ

  |湾    -- 湾   | □|浜

 -              --

  太 平 洋  ↓南北羊島・流刑地大陸はほぼ真西

---------------------------------------------------------------


しかし、サマンコ湾に面した村の辺りは磯になっておりまして、到底、砂浜で水遊びという雰囲気ではありません。


いえ、湾の北側には砂浜がありますよ。


しかし、そこはちょっと…村から少し歩く必要があるのです。


そして、ヌエボ・チンボテ地区にもマンコラのような砂浜があって、先ほど聖母様たちが申されておられた通り、海浜保養地に好適な地形なのですが…問題はこのチンボテ湾、図の通りでものすごくチンボテに近いのです。


で、テシガワラ様いわく。


(ヌエボ・チンボテの方の砂浜はチンボテに近くて長いのですから、ここを偽女種でない少年たちや百人卒までの女官のための保養所にすることが思いつけます)


ふむ…なぜにそうするのでしょうか。


包茎(かんとん)猿見舎(さるみーじゃ)の運転手向け売春と、マンコラ保養所を切り分けるのと同じです。いわば、恋愛や結婚の話を真面目に考えている者も少なくない還俗者向けの保養地をヌエボ・チンボテとして、チンボテから遠いサマンコについては純粋に精気授受を楽しむ偽女種と女官のための危ない保養地として用途で分けてあげるのですよ)


ふむふむ。


これは、マンコラと猿見舎(さるみーじゃ)の関係にも似ている話ですね。


そして、結婚や家庭の話。


実のところ、淫化俗界でも聖母教会で働く修道司祭や助祭までの千人卒未満…即ち還俗を受ける可能性がある女官については、千人卒への昇格が保証されているどころか、昇格試験が存在します。


つまり、落とすべきを落とす試験なので、司祭になれない女官が相当数出てくる訳です。


で、これらの女官は…必然的に、その身の振り方を考えることになりますよね。


そうですよ。


あの、包茎の近くでとらっくどらいばーを口説いたり、結婚をほのめかしていたアニーやサキスのような考えの女官、今や淫化の俗界ではそれなりの数に上っておるようなのです。


そう…男と女で家庭を築いた後、その父母の間で普通に生まれ育った子供を増やす方が国のために良いのではという私の理想が叶うかどうかはともかく、結婚や家庭という方向を検討する人々が今や、淫化俗地ではそれなりの数で出てきておるようなのです。


そして、そうした真面目な恋愛の話をしとる横で、野獣のようなアレをしておってはお互いの邪魔になってしまうでしょう。


目的別で砂浜を分けたい。


この、テシガワラ部長の構想に異を唱え反論しようとするものは…おりませんね…。


要するにチンボテ側を恋愛浜(もげろはま)、そしてサマンコに近ければ近いほど性欲(やじゅうせんぱい)(はま)としたい。


で、サマンコ砂丘の向こうの浜は偽女種と玄人の戦いの場にしよう。


何の戦いかはともかく、互いが野獣となる場所にする。


そのような構想、降り立った砂丘の先の浜で聞かされます。


「室見先輩を呼んで来た方が良かったわね…」


「この砂丘がネックよ…村から砂浜まで割と距離、あるからね…」


「キュラソーのウィレムスタットのような輸送手段が欲しいわね…」


などと話す、日本人のお二方。


そこへ、地上から向かって来た壊され号(はいらっくす)なる、くるまも。


「サマンコの方が確かに砂浜は広いのですが…」


車から出て来られたのはチンボテ支部を担当する、マユミ支部長。


なんでもご先祖様が、連邦世界のペルーでマチュピチュを村として再生した功労者だというニホンジン男性の血を引くお方だそうでして。


そして、あちらのペルー政府と連邦政府の意向で、チンボテ開発のための指導要員として選抜・派遣となったようですね。


ですからこの場には、見た目がニホンジンのお方、合計3名となりまし…。


「なんであたしまでが…」


はい、ニホンの方1名、追加。


「だってこんなもん室見先輩じゃないと思い付かないでしょうと…」


「うちも否定はできん、できんのや…」


ええ、ムロミ国土局長様、お越しです。


「とりあえずキュラソーで使ってるようなサンドバギー用意したら何とかなるんじゃない?それに、偽女種と千人卒級または臨時措置で司祭扱いの尼僧の人たちだったら痴女種能力あるんだから、歩いたり走っても1キロなんて普通の人間の100m未満よ」


で、執務中だったのでしょうか、お姿は公式な出張ではなく「ちょっと見にきた」という感じです。


そして、そのとね服とか申される文官執務服から、聖母様や他の方同様の作業服とかいう、尻も体も隠れる服に更衣なさいます。


「で、ジーナさんたちの見てた光景から察するに…本当はサマンコじゃなくて、ヌエボ・チンボテやチンボテ湾の方が痴女皇国のリゾートとしては都合が良さそうなのよね」


なんでまた、と思いましたが。


「まず今回の開発要請ですが、チンボテの男性労働者への娯楽と、そして妻帯希望者への相手探しの機会を設けるためなのが一つ。そして、今やチンボテ運営に必要な重要要員である偽女種のみなさんの娯楽慰安施設を作りたい。そして両者は、可能なら分離したい…こうですね?マユミ支部長」


「仰せの通りです、ムロミ局長」


「で、チンボテから奥まっているこのサマンコまでの交通手段だけど、あたしに着想があります」


で、砂浜に先ほど↑の方に出たようなチンボテ、そしてヌエボ・チンボテやサマンコの略図をささっと書かれた上で、聖環から出された映像を私どもにお見せになるムロミ様。


「これは海綿菓子国の海岸沿いの保養地や高級住宅街を走る珍珍電車です」

https://x.com/725578cc/status/1768248670955458894?s=20


なんですかこの、私が見ても古そうな印象のもの。


「そしてこれが、英国のとある小島に存在する観光電車」

https://x.com/725578cc/status/1768251116410855425?s=20


同様に、古ぼけて吹きさらしの、珍珍電車なるものを拝見します。


しかし、これ…割と人数が乗れるのでは。


「そして、砂浜への対応ですが、観光馬車なりラクダを活用する方法も考えて良いと思うのです。偽女種を乗せたラクダの御者が痴女種であるとか、村の駅から馬車道または馬車鉄道を整備して砂丘の向こうに連れて行くとか」


むう、色々と考えつかれるものですね。


「更には往復の電車を痴漢電車または痴女電車にすることも考えてよいでしょう。ふふふふふ」


(っていうかジーナさん知ってるでしょーが…要はハバナの同棲街区からの通勤電車あたりの焼き直しネタですよ…)


(言うな理恵ちゃん…マン島の観光電車を見た瞬間、うちには理恵ちゃんが何したいか悟れた…)


「でまぁ、裏話はともかく。実はチンボテの東南の山裾にかけての土地や、ヌエボ・チンボテの辺りは農場にもなっています。痴女皇国世界のチンボテも連邦世界同様にこうした農地として開墾し、世帯労働者への職を与えることも検討して良いと私は思うのです…っちゅうか後輩連中はこれくらい思いつきなさいっ特に梓さんっ」


「あひぃっ」


「そして、灸場(きゅうば)のハバナで砂糖きび農園やってるでしょ。あんな感じでさ、成績優秀な男児はそっちの働き手の口があるよって出来るでしょ…そして農園までの通勤のアシにもするわけよ…」


つまり、助平行為をしながらお仕事に行けるのですね。


その、ハバナの痴漢電車や痴女電車とかいうものの車内も拝見します。


それどころか、少し離れた場所へ人を送り込む通勤鉄道なるものの存在まで。


(あそこは車内で朝食夕食を出すし、帰りは精気授受あるからな…)


(物凄いことをやっておられるのですね…)


ううむ、しかし…確かに、こうして絵図めいたものを示されますと、何やらおぼろげに想像がついてきます。


この砂浜でどのように、大人ではない方には言うにはばかる事をさせるか、そして供食などの施設を整え水の便をつけるか、等々。


「まぁ、理恵ちゃんとか絹江ちゃんは今やその辺のプロみたいなもんやからな…」


でまぁ、チンボテに戻る道すがら、チンボテ湾の方も見ておこうという話に。


サマンコ湾同様、長い砂浜がはるか、チンボテの工場街の近くまで伸びておりますね。


そしてこの辺り、既に南米縦割街道や内陸に砂の害が及ぶのを防ぐために、縦割街道に沿った海岸に椰子の木の移植が始まっておるのを聞かされます。


「これをやっておかないと、海岸からどんどん砂浜が広がったり侵食されるのよ…南米縦割街道の路面も砂で痛むし…」


そして、この椰子の林に混ぜて絶林檎ちんちんにーるを植えることで、痴女皇国保養所として期待されていることをやらせると…。


しかし、ムロミ様の目は真剣です。


どうやら国土局のエマニエル部長様と連絡を取っておられるらしく、海岸の砂の見本やらを本国に持ち帰ったり、あるいは何かの試算演算を依頼なさっているご様子。


「今はチンボテの工業所だけで合計すると千名未満か…それでもマンコラの人たちが処理過剰だって嘆いてるんですよ先輩…」


「苗床にでも突っ込んでおきなさい…」


「そそそそそそんな殺生な…」ええ、マユミ支部長が泣きそうな顔です。


どうも、やはりチンボテの少年たちに女をあてがうのは喫緊の課題である様子。


「よし。クレーゼさん…本宮幹部会議招集要請、内務局長へ。雅美さん、ベラ子、マリ公、聞いたか…とりあえずうちはヘリ返したらNB戻るけど、あとはお前らちょっとよしなにやったりや…」


(へいへい。ま、チンボテの少年人口自体も増やしたいって話はえまねちゃんはもちろん、梓さんからも聞いているしな)


(明日には臨時幹部会議を招集できるから、緊急開発を動議できると思います。マユミ支部長、それでよろしいでしょうか)


(助かります、ありがとうございます…)


(コイちゃん、この件はかーさまが言い出した時点でロッテさんイリヤさんエマネちゃんにも送っています。南米行政支局の承認は取れていますから、本宮国土局と厚労局主導の開発になりますけど、淫化皇帝夫妻の承認、あとで回ってくる稟議に出してあげてください…)


と、ベラ子陛下からも「この件は承認を出してあげて」という要請が参ります。


それにしても、話が早いというのはこのことでしょうか。


(で、淫化帝国の皇帝夫妻として、要望があると思うのです…それは必ず計画に盛り込むようにして欲しいと、この場で言っておく方がよいようにあたしも感じるのです…)


あ、やはりそこに気付かれますか、ベラ子陛下。


(先先帝アヤ陛下の遺言でもありますし…)


(ま、コイちゃんとしては恋愛や結婚の先に育った子を淫化に増やしたいって希望、前から言ってたもんな。だから世帯向けの住宅や就労先の整備とセットになる開発にしてくれって希望、あたしも重く見て幹部会でも発言しようって思ってるからさ…)

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