ふたりはビューティー? R15版美少女姉妹ものがたり・7
うーむ。
そんなとんでもない暮らしをしているという、通称:魔族の方。
そしてリーゼ姉やベラちゃんにアレーゼおばさま、アルトさんなどの助けを借りて新たな魔王とやらに就任されたという、このアスタロッテという方…見た目は女性としてよいお姿です。
この方の年齢は少なく見積もっても、地球の時間進行に換算すると数千年はあると見られています。
おまけに、歴代の魔王の補佐として延々と仕えていたのはまだしも…苗床システムを導入してからの魔族の繁殖方法の変更のため、従来よりさらに寿命が早期に訪れる魔王の補佐役として副官兼摂政めいた人物扱いされていたそうですよ。
「あの苗床を使い出してから魔王は確かに短命となった…だが、自らの身を苗床に投じることで、再生めいた過程を経て幼児状態で苗床から出てくるのだ…ただ、諸君らと違って知識や経験は完全に引き継がれないので、人どもの言う乳母めいた存在が必要となるのだ。それが私や他の…この姿を取っている数名の側近という訳だが」
そして、その身体は…リーゼ姉によれば、今後は徐々に人に近づいていくそうですが…肌の色は赤紫、髪の毛は今は青白い状態です。更には背中の羽根。
で、もうひと方の剣聖女王とか言われる方の人。
私たちの言葉の発音に合わせて表記するならばイリヤ・ヤスニというお名前をお持ちですが、この方も、リーゼ姉や雅美さんに言わせると「エルフ」という存在に近いお姿です。
なんせ、その耳が明らかに人類の耳じゃないのです。
(天の声曰く、呪われた島や江戸前の方じゃなくて、神奈川に住んでたり異世界でおじさんとパーティーを組む部類の長さと角度だっていうけど)
あの…雅美さん、単純に尖ってて、斜め上を向いてると言えんのでしょうか。
(仕方ないじゃない…エルフって言うとどうしても男性読者の方とか、あるいは一部の助平な女性読者の方にはエロフだのダークエロフだのを想像しちゃうと思うのよ…)
まぁ、そもそも清純な頭ではあの、ビューティーツインズの設定とかコスチュームとか、絶対に絶対に絶対に考えつけないでしょう。
あの、回を追うごとに過激化したエロ衣装はもとより、容易に薄い本が描けるようにと練り上げられた設定やエピソードの数々、実は雅美さんの手になる汚毒いえもとい成果だったのが、第4シーズン放映終了後の今となってははっきりしていますから。
(いい加減しばくわよ、マリアンヌちゃん…)
(ふっ、今やこのあたしも雅美さんですら簡単にひねられないまでになれる立場。そうそう遅れはとりませんよっ)
実は、スザンヌの許可が必要とはいえど白金衣なしでも十億卒…ダリアさんと同じくらいまで引き上げられる私の力ですけど、その力故に淫化経由でこちらの方々の通称;ルーン文字世界へお使いに行かされる羽目になったのです…。
で、相変わらず不純な思考の結晶たる雅美さんはともかく、魔王様と剣聖様の外観です。
ちなみに剣聖様の目の色は青、アスタロッテさんのおめめは緑色ですよ。
もっともアスタロッテさんの方は、戦闘状態になると目の色や髪の毛の色が赤く変化するそうですけど。
そしてお二方とも、素材はともかく、露出度は痴女皇国の制服類も真っ青の乳尻剥き出しに近い服装です。
とどめに剣聖様。
その、お背中の羽根は一体全体。
どう見ても、いわゆる天使の羽根と形容するのが相応しげな、白い羽毛がふさふさと生えた羽根が存在します。
ただし、アスタロッテさんのコウモリ羽根もそうですが、完全に羽根が生えていない普通の状態にもなれるのと、互いの種族全員に羽根があるわけでもないと。
「私たちの世界の人は全て羽根持ちではないのです…ただ、人の中で飛び抜けて高い能力を持つ者は羽根を授かる事があるのです…特に歴代剣聖に与えられる聖剣を持つ事を認められた場合、強制的に羽根持ちとなるのです…これはアスタロッテも同じ…あのおぞましい苗床の管理役として認められた証のはず。ですね」
剣聖様の説明に、頷くアスタロッテさん。
「これも、実は人と魔族の関係に関連がある話なのだ。我ら魔族、正直を申せば魔素の呪いによって、もはや人のように子を為す事も困難になって幾星霜…そこで、苗床と言われる仔残し専門の個体を産み出したのだが…かつて我らは人と交わり子を残す事も可能だったのだ。私と、他数名はその時代の生き残りと思って欲しい」
これも拝見しました。
その、苗床と呼ばれる半流体の生物は極めて大きく、不定形状であるが故に専用の池を魔族の城の地下に作られ、そこで飼われているそうですが、その…気色悪いにもほどがある、赤黒くうねる液体のような何かがうごめいている地下水槽の画像、できれば再度見たくはない光景でしたね…。
で、魔王と呼ばれていた存在はその苗床を操って、兵隊アリとか働きアリのような役目をする生物を必要に応じて産み出せたのだそうです。
「皮肉な事に、私もあれの世話になっている身でな…魔族が人を食うと言われる理由、かかってあの苗床にあるのだ…」
「更には…人の地の穢れすらその苗床で処理する事となりまして…魔族側が我ら人を根絶やしに出来ぬのと同様、人も魔族に依存することになったのです…これまで以上に…」
お互いにこの関係を嫌がっているのはよくわかります。
なにせ、ほんの2〜3年前では相互の種族の存続を賭けた殲滅戦に至るまで険悪な仲だったのですから。
それも、魔王側から仕掛けたことが発端で。
「しかし、魔王の封印とアスタロッテの魔王就任による政変と講和がリュネ側にも認められたのです…いえ、我々の側も認めねばならぬほどに国力を削がれ人の数も減ってしまったのです…」
つまり、文句も言えないまでに人は減るわ国土は汚染されるわ、あわや種族滅亡直前。
一方の魔王サイドも、姉やアルトさんが介入しなければ、絶対に魔王ただ一体だけが生き残る世界になっていた可能性が指摘されています。
かかる事態にあっては、互いに絶滅するまで戦争をするか、それとも和睦を結び、それぞれの国土の復興に専念するか、二つに一つでしたが…後者が選択されました。
で、この方々の定義する人族の側でも王家断絶の憂き目に遭っていることで、剣聖を女王に立ててとりあえずは国力回復をという話がまとまり、ようよう国を立て直す目処がついてきたと。
なにせ、魔法やら魔術を使えるようにするための必要な弱毒性有毒成分の供給には魔族側の協力が必須。
更には魔族も人族も、蓄積毒素を浄化するために苗床を維持せざるを得ない始末。
こんな詰んだ状況では、そりゃ相手が我々痴女種であってもすがりたくなるのが人情というものでしょう。
実際に、すがられておりますし。
で、私とスザンヌがこのクスコに来ている理由なのですけどね。
一言で申し上げますと、お使いです。
卒業旅行で南米方面に行くんなら、ついでに淫化以外から今は行けないルーン文字世界の復興支援に必要なもんを届けてくれと。
あのねぇ、と反論しましたが、例によって英国かNB留学の話を切り出されたり、あげくスザンヌとペアですけど金衣状態になるのを黙認してるのは何のためだとか言われては仕方ありません。
それに、金衣状態になれるということは、歴代金衣に伍した実績を作って認めさせろと言われているに等しいとアレーゼおばさまや、果てはうちのかーさんにまで発破をかけられましたし。
でまぁ、スザンヌも合意したのですが、その背景には助けてくれと言われたから助けるという、聖院規範の履行が求められただけではありません。
「時間をかけて徐々に魔法に依存しない生活を営めるよう、苗床と魔素とやらに依存した原住民の生態構造や人々のを変更していく」方針をリーゼ姉が打ち出したからです。
(それと、あの世界…一種の人工世界だ。間違っても通常の惑星の上に文明築いてねぇんだよ…某輪っかの世界っていうSF作品にあるような太陽の周りを回る人工地盤めいた世界で暮らしてるようなもんだな…)
ですので、その人工地盤世界の解析結果如何によっては、我々痴女種への帰順を条件に、こちらの世界か連邦世界に居住地を用意して移住すら薦めていく話になるとも。
(ただ、魔法への依存度を考えると、一気に痴女種や通常人類化するのは危険すぎる。何世代かを経て魔法なしでも暮らせるかどうかを図っていくべきだろ)
なにせ、魔法を使えば…ヒ素や水銀同様に微量の毒素が身体に蓄積していくのがわかっています。
この毒素への耐性をある程度獲得したアスタロッテさんですら、今や定期的に苗床に浸かることで身体をリフレッシュしないと危険であり、同様に羽根が生えた人たちもこの苗床の世話になるか…さもなくば、とある事をして身体細胞の浄化を図る必要があるのです。
で、この私の考えを読めたのか、赤面なさるお二方。
ええ、既にある程度は恥ずかしい事をして頂いております。
更には、こちら…痴女皇国の政治体制だの、もっと言いますと痴女種の特性や身体特徴、既にお二人ともご存じです。
私たちが何を栄養源として生命を維持しているのか、そして普段からどんだけ助平行為にどっぷりハマった生活をしているのか、その実態を明かさざるを得なかったようです。
そして今回、私は…もっと恥ずかしい事をお二人に…そして選抜された向こうの人間族や魔族の方々に強要せざるを得ない特使として、スザンヌと共に訪問する立場となっております。
で、ベラちゃんから預かったもんが私の足元に置かれています。
それは、緊急輸血用の血液輸送ボックス。
白い箱に、赤十字が描かれています。
むろん、わざわざこんなものを持たされるからには、その中に保管された血液バッグをどこかで使えということ。
はい。
このボックスの中に入っている400ccばかりの血液の提供者…痴女皇国国土局・本宮設備部長の外道丸さんです。
本来のお名前とお姿、八百比丘尼国の大江山の鬼族の頭である酒呑童子ご本人だそうですが、この方と弟さんの茨木童子…プラウファーネさんのお二人の提供する血液、製剤化されて痴女皇国では様々な場面で多用されております。
そう…この血液、今回はアスタロッテさんの管轄する苗床に対して使われるのです…。
むろん、今や強力な駄洒落菌変種の塊でもある外道丸さんの血液…あの卑猥な名前ですけど威力は折り紙付きの液体肥料製剤、チ○ポネックスの原料でもあるのですから…。
(むろん、チン○ネックスシリーズ最強の○ンポネックス・ボッ○ダスの原料でもあるからな…)
ええ、草花なんか間違っても生えないだろう恐山や那須殺生石の硫黄と硫酸性物質まみれの汚染土壌でも耕作可能にしてしまうほどの超・強力な代物の原料ですらある代物だそうです…私でも、そんなものを使えば何がどうなるかおおよその想像、つきますよ。
ただ…その強力極まりない有機物制御能力、うかつに使えば苗床を変質させるどころか、向こうの世界の魔法使用を不可能にさせかねません。
なにせ魔法を使える大気成分を供給する地衣類や菌類の源、この苗床発らしいのです…。
じゃ、そんな危険物を何で向こうのルーン語世界に持ち込むのか。
苗床自体を変質させることで、あちらの世界の方々の毒耐性や解毒能力を向上させて寿命を伸ばす試みにしたいと。
そして現在も苗床を生存させる最大の必須養分…人体を直接に苗床に与えなくても良いように体質改善を図れないか。
などなど、リーゼ姉が中心となって進めているルーン語世界のカイゼンのための重要な提供物が、今まさに私の足元にポンと置かれた血液輸送保温ケース、その中身なのです。
ただ、この外道丸さんの血を使うに当たって、私の存在が必要不可欠らしいのですよね…。
(外道ちゃんは八百万神種族への服従を余儀なくされている立場なんだけどさ、その神種族の客分扱いされてるジーナかーさんにも基本的に服従する立場だ…そして、その服従作用はかーさんの娘たるあたしやベラ子、そして他ならぬマリアンヌ…お前も対象なんだよ…)
-------------------
あんぬ「つまり何、リーゼ姉はあたしにもあのきっしょい苗床に浸かってこいと」
ざんぬ「そこまでしなくてもいいらしいようですわよ…ただ…」
まさみ「どうもね、今回、外道ちゃんの血を使用して苗床をカイゼンする作業をするとさ…触手プレイの展開が待ち受けてるらしいのよ…」
あんぬ「それ何なんですか」
ろって「どうも私が苗床を制御する事によって、液体の状態から変わるらしいのだ。マリアリーゼ陛下から参考にして欲しい内容の資料をいくつか拝見したのだが…」
いりや「アスタロッテ。これ、私にも…」
ろって「受けて貰わざるを得ない。または…マリアンヌ様にお願いしてだな、その(ぼそぼそ)」
いりや「(何かを決心した目で)マリアンヌ様スザンヌ様。何卒ご協力をおおおおおおおお」
あんぬ(羽根が気持ちいいんだけど、重いです…)
ざんぬ(イリヤさんって結構でかぱいの部類ですわね。0,8乳上くらい)
あんぬ(その乳で冬樹くん…勇者を籠絡したのか…)
まさみ(いいことマリアンヌちゃん…向こうの世界に行ったら必ず、イリヤさんと冬樹くんの動画を…わかってるわよねっ)
あんぬ(拒否したいんですけどね…)
ざんぬ(マリアンヌ、断れるとお思い…?)
あんぬ(スザンヌ、あんたも恥ずかしい事をすると思うんだけど)
ざんぬ(人助けのためにはしゃーないですわよっ)
まさみ(人助けのために触手プレイか…色々捗る絵図が撮れそうね…)
あんぬ「ちなみにルーン文字世界の人族の定義でお分かりかも知れませんが、魔族とか人族とかエルフという風にイリヤさんやアスタロッテさんを形容しているのは、あくまでもあたしたちの側の都合でわかりやすさ優先だからです」
ざんぬ「実際に魔族の皆様が極悪非道外道鬼畜なわけでもありませんから、そのあたりは誤解のないようにお願いいたしますわっ」
あんぬ「でもさぁスザンヌ、この展開だとさぁ」
ざんぬ「ええ…闇堕ちマリアかアルトさんの枠…大人枠でないと言えない事が起きると思いますわね」
あんぬ「という訳で、もしかするとちょっとだけ大人のお話になるかも知れません」
いりや「うううううう」
ろって「泣くな…私なんて、魔王だからあれと日常的に接してるんだぞ…」
あんぬ「魔王様でも泣くような何かがあるとお考えください…」
ざんぬ「なるべくならR15で書ける内容にしたいそうですわ…では、次回をお待ちくださいませ…」




