ラ・マンチャの女 -Mujer de la mancha- 10
昼間にも関わらず、ぱんぱんと打ち上がる花火。
ここはスペイン・マドリードは王宮…オリエンテ宮殿の南すぐ側のアルムデナ聖堂正面の広場。
この聖堂前の広場、塀や門こそ存在しますが、ほとんど王宮の中庭と地続きと言ってよい作りになっています。
で、午前11時過ぎに開始されたスペイン王立鉄道・公式開業式典。
この際にはすったもんだありましたが、最終的にはアトーチャ駅で出発式典を行う事になりました。
なったんですが。
主に高速列車の発着駅として考えていたアトーチャ駅も、そして在来線ターミナルとして設けたチャマルティン駅も、王宮からそこそこの距離があるのですよ。
で、王宮から女王陛下をどないしてアトーチャ駅またはチャマルティン駅に運ぼうかとなりました。
そこで考えられたのが、在来線…特にバレンシアや、今後開通するスペイン北部のサンティアゴ=デ=コンポスティーラやフランス側になりますけどルルドまでの路線を走らせる事を企図して製造された王室用貴賓編成、これの活用です。
この貴賓編成、現時点では六両の客車で編成を組んでいます。そして前から三両目に、中央部側面がほぼ、ガラス窓にされた御料車が連結されております。
この御料車に乗ってイザベル陛下がアトーチャ駅のホームに降り立つ流れを計画。
そして、貴賓列車が到着したホームの反対側に停車させた営業一番列車…高速列車のテープカットの鋏をベラちゃんから受け取った後、皇帝名代のアナさんに渡してイザベルさん自身は運転台に乗り込む流れに落ち着きました。
ええ、何度かリハーサルをやって手順を補正した結果です。
文句は言わせません。特にまりりには。
では、聖母教会で祝福を受けたイザベルさんがどういう動きでS1919-01、開業記念運転用の列車の運転席に座るのか、わたくし室見理恵の視点からお伝えしましょう。
まず、アルムデナ聖堂の大礼拝室で二代目聖母様から記念列車運転用の装飾鍵を受け取った聖母教会教皇猊下が、それをイザベルさんに渡します。
で、その鍵は傍にいる私が一旦預からせて頂きまして、イザベルさんの両手をフリーにしておきます。
(室見様はわたくしの指南役、運転のお師匠様という扱いですから、わたくしに近い位置に控えて頂いておりますよ…)と、読者の方へのご説明を頂きます。ほほほ。
そして、イザベルさんの着ている痴女皇国典礼服、透け透けピンクのエロドレスですが、次第にスペインの国旗の色である赤と黄色にドレスの色が変化していくのを来賓や見物客に見せながら、しずしずと聖堂中庭へ。
そこに用意された馬なし馬車…に乗り込みます。
(まりり。これは何なのよ…女王陛下とベラちゃんとチェーザレさんはいいとしても、他は何よ…)
ええ、NBのワーズワース大公殿下、つまり、まりりのお祖父さんに頼んで借りたというロールスロイスのオープンカーを運転するのは、何とクリスさんです。
ええんか。
(あれを動かせるのはワーズワースのジジイか父さんか、ジジイお抱えの整備員や運転手くらいなんだよ…点火装置の手動進角制御や手動の補助燃料ポンプの操作が必要なんだぞ…)
ええと。
あたし、ロールスロイスって言いましたよね。
確かに、ベラちゃんに導かれて乗り込むイザベルさんと教皇猊下のお二人が後ろ側の座席に収まったのはロールスロイスです。
あるのかないのかよくわからないドアを閉めたベラちゃんが、そのままクリスさんの隣にウキウキしてるのがまるわかりな表情で乗り込んだのもまぁ、よしとしましょう。
ですがねぇ。
何よこれはぁっ。
リハの時は電動ゴルフカートみたいなので行くとか言うとったやないかぁっ。
わざわざ監獄社の子会社の借りてたやないかぁっ。
(パイセン…あれはあれで一般賓客の輸送用に使いますから、車の後ろにちゃんと待機させてますよ…)
(ちなみにこの車は1909年式のロールスロイス・シルバーゴーストだ。ロールスロイス本社の人間に見せたとしても、間違いなくうちの車ですって言うと思うぞ)
いえ、確かに雰囲気は悪くありませんよ。むしろ、高級そうな装飾も施されていて、乗せてもらう分にはお姫様気分にもなりそうです。
それに、この時代ですから、あまり新しすぎるものを持って来てもという気はします。
しますけどね…。
で、英国の女王陛下とデステさんが来賓代表として乗り込む車ですね…そして助手席に私が座る方のロールスロイス、こんなんです。
(こっちはジジイコレクションの現車をベースにエマ子に再生させた。ただ、深夜プラス1に出てくるアルミ仕上げみたいな感じにしてウッドは使ってないけどな)
更には、運転席に着くのは…帽子を被って御者服を着てはいますが。
まりり。
あんた、こんなすごいクラシックカー、運転できるの?
(実際にNBで動かしてるよ…というか、ジジイコレクションの車、あたしは一応全て運転できるんだぞ?)
まぁ良いでしょう。
(と言ってもそんなに難しくねーぞ。こうして進角レバーをガシャガシャやると、ほら)
まりりがハンドル付近のレバーを少しガチャガチャ動かしただけで、すととんからから、と言った感じでエンジンがかかります。
(ただ、ダブルクラッチは推奨だな。ギアにシンクロナイザーがついてないんだよ。まぁ、こうしてエンジンをかけて安定したら、トップギアに入れてクラッチ繋ぐだけで平地なら普通に動くよ)
ええのでしょうか。
まぁともかく、まりりが静かに右手を上げてからその辺のレバーをごそごそすると、ロールス・ロイスは動き出しました。
それも、人が歩く程度の速さで。
逆にこれ、すごいと思いましたよ…。
(圧縮比3.2だっけか、現代のガソリンエンジンよりはるかに低いんだ。で、さっきあたしがやったように進角レバーをガチャると点火プラグに火花が飛ぶんだけど、排気量7リッターの6気筒だからどれか1つのシリンダーが必ず上死点付近に来てるから、残ってた混合気に点火するとクランクを回さなくてもエンジンが始動するんだよ。それくらいシンプルな農機用エンジンまがいだから、歩くような低速でも走るには走るのさ)
確かに、トップギアのままでも時速100キロくらいまでそのまま加速してしまうとか聞かされては驚くしかありません。
(しかし、我が国が後にこんなものを作る事になりますとは、信じられませぬ…)
(しかも、マリアリーゼ陛下を御者にして馬車に乗るようなものでしょう、恐縮の極みでしてよ…)
と、後ろからかしこまっている感じの心話が返ってきます。
この中では英国の女王陛下が痴女種化しておられませんが、痴女種とは接し慣れておられるようです。
(まぁ、鉄道については本来は英国発祥となるのを、無理からにスペインに引っ張りましたからね。そのお詫びみたいなもんですよ。それに、こうして英国が進歩したものを持ってるよ、技術もあるよってしておけば後々で知的所有権や財産権めいたものが主張出来るでしょうし、他の国に技術提供するにしても恩着せがましくできますよね)
つまり…このロールスロイス、鉄道開通の祝賀記念式典に招かれた英国側が式典を盛り上げるために貸し出した体裁なんですよ。
そしてスペインとの仲をカイゼンしたよとアピールする狙いも、はたまた英国聖母教会とバチカンは協力関係ですよと参加者に訴えるお芝居感、ありまくり。
(実際に、フランスではわざわざ亡命者を仕立ててまでストラスブールに人を送ったとか…イザベル陛下からかねてよりお聞きしておりますが、フランス側にも擦り寄る気配は濃厚とか)
そうなんですよ。
ストラスブールのマリーさんやジョスリンが作戦担当となって仕掛けている工作、これの成果が出ているのです、フランス。
(マリアリーゼ陛下、エリザベス陛下に代わってお伺いしますが、自動車研究についてはアンドレ・シトロエン率いる開発班をストラスブールに配して亡命者扱いのリチャード・トレヴィシックやニコラ・キュニョーを参画させる事で諸国合同に近い形とするお気持ち、お変わりございませんか)
(イザベルさん、心配すんな。あんたも祖国が気になるだろうが、フランスがコケてもらって困るのはあたしも同じだ)
(差し当たってこのロールス・ロイスに積まれてるサイドバルブエンジンについては我々の秘中の秘にしていますけど、別に公開したっていいんですよ。ただ、今の技術じゃまだ作れない部品が多くあるんでね)
(そうよねぇ、ベアリングだの何だの、精密加工品もいるし…それにゴムタイヤよ。これこそ正に痴女皇国が供給しないと厳しいものの典型じゃない…)
確かに、この時代の馬車…それも、三河監獄国からの輸出品であるサスペンション付きのフレームと車輪を装備したものよりは更に乗り心地、いいですよ。
しかし、今やスペインでも100台近いダンケ号が動いていたはずです。
あれも大概ゆさゆさする部類とは思うんですけど、乗り心地自体はまだまだ頑張って欲しいです、国土局所属だった盗まれ号や、現在の盗まれ二号にくらべたら。
ただ…このロールスロイス、多分、ダンケ号よりも乗り心地はさらに劣るはずです…。
(そりゃそうだよ。電子制御エアサスの入ってる盗まれ二号や盗まれ号と比べてやるなよ…ただ、この広場は滑り止め加工を入れてるけど石張りだからマシなはずだぜ。で、問題はこの先の坂道よ坂道)
ええ。
実はこの先に、プリンシペ・ピオ駅に繋がる荷車や…このような貴賓送迎車の出入り口が設けられています。
普段は頑丈な装飾扉で覆われていますけど、地下トンネルと緩い坂道を通って、ホームの端に直接つけて行けるのです。
理由は言うまでもなく、王族の送迎や、一緒に動く侍従に女官、更には荷物類の運搬のため。
これがためにプリンシペ・ピオ駅の地下ホームは広く作っておいたのです。
あ、この構造は痴女皇国世界独自のものですよ。連邦世界のプリンシペ・ピオ駅とは全く違いますからね。
(それでも、進歩した設計の馬車に比べてもなお、上等に思えますわ)
(我が国の馬車は元より比丘尼国由来の車輪周りにしたものより更に良さげですわね)
で、実はクリスさんたちの方のロールスロイスの更に前、先導騎士が馬に乗っています。
ただ、ここから先の地下道やホームで排泄をされると困ると言う事で、智秋記念牧場からゴールドシー○ー、つまりごるし君が出張してきてくれています。
白馬に近い色合いのごるし君に装飾装備をつけて、それなりに見えるように。
で、騎乗してるのは騎士団長姿のアナさんです。
そして、アナさんの横には南欧支部騎士服の随伴騎士が手綱を取っていますが、実はこの騎士、中井ティアラちゃん。
南欧支部出身と言っていい経歴の彼女が、さながら故郷に錦を飾るかのごとく、先導しております。
更には、ロールスロイスの進む道の両側を固める男女混成の騎士の列。
赤いロールスロイスの進行に合わせて、スペイン国旗を付けた飾り槍を直立させて行きます。
(流旗ってんだよ。槍旗という専用の旗を付けた槍を使うのさ)
まりりが教えてくれますが、さすがにこのようなきちんとした列の中央を進むには、いささか緊張するところ。
分体経由で知覚した、どこぞ高校の卒業式のような緊張感があります。
(イザベルさんなんか堂々としたもんだぞ。ほれ)
見れば、イザベルさんとベラちゃんは二人で立って掲げられた旗への答礼をやっているようです。
更には、この先の地下道入り口の斜路への門の前に立つ騎士も、さっと退いています。
そして、左右から入口を塞いでいた旗を掲げる旗番の騎士さん。
で、剣を掲げた門番役の騎士さんがロールスロイスとごるし君の更に先頭を歩いて、一団の列を先導する形で進みます。
見れば、左手に装飾カンデラを持っていますね。
この斜路の地下道内は明るい結晶照明で照らされていますが、あくまでも儀仗行為なのでしょう。
更には、斜路を降り切った先にも水密扉を開けて待ち構える騎士さんたち。
これは、リハーサルの通りです。
というか、この斜路の石畳風通路、ゴトゴトしてお尻にくるんだけど。
(滑り止めなんだからしゃーないだろ…これもあるから歩く程度の速度で走れる古いロールスの方が都合いいんだよ…)
(それはいいけど排気ガス、大丈夫なの? 駅構内含めてトンネル内は緊急発電エンジン装備車のこともあるから換気装置つけてるけどさ)
(ああ、エマ子が遠隔で密かに排気を吸引してる。本当は浄化装置をつけるつもりだったんだけど、この車の排気管に細工は難しくてな…あんたやあたしなら痴女種以前にガソリンエンジンの排気の匂いに慣れてるけど、この時代の人間であの臭気を嗅ぎ慣れてるの、うちらの自動車をよく知ってる人に限るだろ?)
ですよねぇ。
確かに排気ガスの臭気、ほとんどしません。
おまけにこの車ならほぼ確実に、有鉛ガソリンでしょうし、触媒だって付いてない気がしますけど。
(一応こっそり付けてる。あとは無鉛ガソリンに添加剤混ぜて乗り切るからな…うちらの持ち込んでる車、そもそも無鉛ガソリン対応車ばかりじゃんか…)
まぁ、それなら大丈夫でしょう。
なにせあの臭い、車に慣れてない人にはかなり気分が悪くなるのを知ってますから。
あ、そうそう。
この先のプリンシペ・ピオ駅。
王族対応ということで、スイスのチューリヒ空港駅やオランダのスキポール空港駅よりもさらに凄いことになっています。むろん、成田や羽田の地下駅も驚きですよ。
では、何に驚くのか。
プラットホーム中央に支柱がないんです。
これ、建築の常識からすると、とんでもない話でしょ?
まぁ、宮廷駅ということでハナっから一般旅客を乗せない作りにしているからこそ出来る荒技ですけど…一般旅客ホームも作ってますけど、このホームの更に先にある「連邦世界でのプリンシペ・ピオ駅」の位置に存在します。
ですので、例えばイザベル陛下がこれから乗り込む列車がありますよね、いわばスペイン版お召し列車。
これがお船に乗るイザベル陛下をバレンシア港までお送りする場合、その先の航海によってはそれなりの荷物を積んだり、お付きの方々が随伴する話になります。
あるいは、カディスまで行く時も同じ。
で、荷物車…昔の駅にあるような台車を繋いだ運搬車がホームに出入りできるようにした訳ですよ。
更には、今まさにやってるような、自動車や馬車でホームに直接乗り入れ。
これをしたいがために、この駅を特殊構造にしたのです。
ですから、ホームの中央に太い柱がぼんぼんと立ち並ぶと正直、邪魔。
で、この間の試運転の時はあまり詳しくお話しませんでしたけど、連邦世界のマドリードにあるアトーチャ駅の旧駅舎とホームの大屋根。
あれをそっくりそのまま…屋根の一番上のドーム部を残して地面に沈めた構造と思ってください…あ、もう少し天井は低めにしていますね。
ですから、厳密に言えばこの駅、完全な地下駅ではなく、半地下駅なのです。
そうですね…大阪の方だと、地下鉄御堂筋線の心斎橋駅や淀屋橋駅、あるいは上下線を離す前の梅田駅のようなドーム状の天井になっているとお考え下されば。
https://twitter.com/725578cc/status/1617815513186594816?s=20&t=0ffTGi2CsKzD4MJM0iQyBg
あるいは、モスクワあたりの地下鉄の駅で宮殿風の高い丸天井のある駅。あれです。あんなのです。
https://twitter.com/725578cc/status/1617801130528092162?s=20&t=F4ypeQouciI4s962rfOkcA
ともあれ、実は荘厳な作りにしていたこのプリンシペ・ピオ駅で待ち受ける貴賓列車の御料車に、ベラちゃんと二人でチェーザレさんと英国女王陛下をエスコートしながら、一緒にしずしずと乗り込むイザベル陛下。
これは、痴女皇国とスペインの合同事業であり、それに英国とイタリアが強く協賛しているよと知らしめるためなのだそうです。従って、イザベルさんはホスト役。来賓を迎え入れる立場なのです。
更には、この貴賓列車の供奉車とでも言うべき随伴客車に各国の使節や国内貴族を招き入れ、客車入口で愛想を振りまくベラちゃんとイザベルさん。
その姿はスペインを始めとする世界各地の聖母教会で中継され、場所によっては空中投影して見せつけているそうです…。
そして、まりりと私、スタッフを装って…私はテンプレス・レイルウェイズの社員バッジを付けた制服姿ですよ…随行員車の車内に乗り込もうとしますと。
(こらぁああああ、主賓がどこ乗ろうとしてんですか…こっちですよこっちぃっ)
慌ててベラちゃんが飛んできて、まりりと私を御料車に引っ張り込みます。
ベラちゃん…あんた、これ、一応世界中継よ…あんたは痴女皇国制式のエロドレス姿なんだから走ったらダメでしょ…。
(それ以前に皇帝が走るなぁあっ)
まぁともかく、私たちも御料車に入ります。
で、中。
だいたいは日本の天皇陛下の御料車と同じような作りだと思って下さい。
そして、今回はダイヤモンド状に中央部御座所区画の座席を配置。
https://twitter.com/725578cc/status/1617830991560855554?s=20&t=F4ypeQouciI4s962rfOkcA
この中央部の窓が、ほぼほぼ天井から床まで続いてると思って下さい。
(連邦世界の列車のように色々と付いていると思ったのだが、室見さんにしては単純な作りにしたのだな…)
あれ?という顔でチェーザレさんが私の顔を見ます。
(チェーザレさん、いえ猊下…この列車はそういう浮世のことはお付きの秘書とか侍従にやらせる王様や国家元首が乗るものなので、この中で副官を控えさせながら外交会談をするのが本来の使い道なのですよ…)
(なるほど、頂点に立つものが使う車であるのか。いや、主旨は理解した。この後の列車も似たようなものなのかね?)
(だいたい同じです。イザベル陛下やベラちゃんと同じ個室に入って頂きますよ)
ちなみにチェーザレさん、イザベルさんと同じく、パリのをかま作戦のあとでTGVとAVEを経験していますので、その時の一等車を覚えておられたようですね。
(エウロスターのビジネスクラスならもっと色々ついて…いたいっ!)
(ベラちゃん。これはそういうものがない方が高級なのよ…内装の織物や刺繍や調度品、特に飾られた芸術品をほめたりしながら外交談話の切り口を探るのよ…一応、込み入った話用にプレゼン設備も積んでるけどさ…)
と、ベラちゃんの肩をつねりながら出入り口側の侍従席につきます。奥側の秘書役や侍従の方用の椅子にはまりりが。
(りええの話に追加しておくと、この御料車には侍従控室と調理室、それとこの御座所と休憩室と御厠…つまりトイレが設けられてる。街中を出てちょっと疲れたなって時にソファがある部屋もあるんだけど、今回は10分も走らないうちにアトーチャ駅に着いてしまうから、兄貴がこれで旅行したいなら次の機会を狙ってくれ。ちなみにアトーチャ駅で乗り継ぐ列車の特等席では、その列車で一番上等な個室席に入ってもらうからな…)




