ラ・マンチャの女 -Mujer de la mancha- 5
さて、プエルトリャーノを出たT103列車、わたくし室見の運転で引き続き、高速線を爆走しています。
そして、プエルトリャーノ駅を出て少ししてから突入しておりますのが、今回開業の区間の中では最長級のトンネルが連続するスペイン中央部の山岳地帯の穴の中ですが、遠慮なく最高速度ぎりっぎりの359km/hで突っ走っております。
(一応問題点は洗い出しも終わってるけど、きつい気圧変動とか空気漏れの音とかあったら教えてよ? 日本の新幹線みたいなトンネルの多い区間、もともとのTGVの苦手項目だからこそ、エマちゃんに頼んで客車の図面引き直してもらったんだからね…)
そうなんですよね。高速運転を行う設計の長いトンネルを掘るのは日本の方が得意な分野です。
そして、フランスではあまり長大なトンネルを必要がなかったがために、元来のTGVは気圧変動についてしっかりテストせずに走ってたのが問題になったこともあったんです。
台湾での高速鉄道受注の際も、欧州水準の線路と線路の間の隙間の広さで行くとかいって揉めたんですけど…。
(今のところはねぇなぁ。このでかい窓、三層合わせの液晶透過層付き航空機用窓仕様だろ?)
(そうそう。加えてコンパートメントのは対レーザー機能付き防弾ガラスだからね)
単純に申し上げますと、皆様の世界の飛行機の窓で、ブラインド代わりの不透明になる液晶が挟まれてるのがありますよね。あれです。
(それはいいのですが、さっきから窓の外の景色が穴穴穴穴穴で穴また穴なのですけど…パイセン、リニアですかこれ)
ベラちゃんが不満そうに申しておりますけどね。
それを言うなら山陽新幹線とか東北新幹線盛岡以北とか北陸新幹線とか穴ばっかりよ穴っ。
まぁ、穴を連呼していると駄洒落山の穴…例の駄洒落凍気回収用の地下施設に放り込まれかねませんので、ベラちゃんを慰めておきましょう。
(バルセロナ線はもう少し明かり区間増えるよ。あと、穴から早く出て欲しい場合だけど…やろうと思えばこの穴の中で…これS7編成だから量産先行型だな…うん、対向列車来なかったら30分限定だけど時速550キロまでは出せるよ)
(出さんでいいですっ)
却って怒らせた気もしますが、どのみち今晩泣かせるつもりなのでよいでしょう。
(パイセンって結構ポジティヴォに生きますよね…)
(でなきゃ高校中退同然で痴女皇国来ねぇって…まぁ、流石に高校と大学は出したげたかったし、室見のおじさんおばさんの顔が立つようにしたげたいから分体出したけどな…)
ありがとう、まりり。
あんたのおかげでとりあえずは人生が充実してるのは事実よっ。
で、それはともかくプエルトリャーノから次の駅のコルドバまでのコースも、連邦世界のAVEとはかなり違う場所を走ります。
具体的には…連邦世界でのAVEセビリア線であれば、数キロのトンネルがいくつも連続する山岳区間なのですけど、痴女皇国世界では山の下を全長50キロ近い大深度トンネルで一気に貫通していき、ほぼ直線コースを南東に向かって進んでから、寄り添って来た在来線と並んでコルドバ駅付近に出てきます。
そして、連邦世界のコルドバ駅は半地下方式で建設されていますし、痴女皇国世界でもそれに倣った在来線駅と高速線駅を併設する構造です。
このコルドバ駅については通過線を作るかどうかで揉めたのですが、半地下駅という構造もさりながら人口もそれなりのスペイン中南部の要衝都市という事で、実際のダイヤでは大多数の列車を停車させる事になりました。
通過列車についても、ホームドアを設けた本線側を粛々と…かつての初期の新幹線のぞみ号のように70km/h未満で通過するダイヤを組ませて頂きました。
(と言っても緊急時に暴走した場合を考えて本線と待避線側や在来線との分岐は基本的に片渡り分岐だけど、ここはノーズ可動式弾性クロッシングポイントっていう特殊で高価なポイントを設置してるんだよね)
(なるほど。駅構内のポイントで脱線したらドイツのエシェデ事故どころじゃねぇわな…)
まぁ、この緊急対応設備が生きずに終わる事を祈る部類の対策です。
そして、このT103列車も運転停車のダイヤを組まれているようで、運転支援モニタには駅のはるか手前から減速と停車を促す信号表示を出されています。
"Por favor, prepárese para detenerse. La siguiente parada es la Estación Central de Córdoba.(停車に備えてください。次はコルドバ中央駅停車です)"
これ…日本語はともかく、せめて英語表記にならないのでしょうか。
(フランス語にして頂きたい気も致しますわね…)ああ、そうですね。イザベル陛下、フランスのお生まれでしたね…このお話、結構フランス語圏の方が多いのは気のせいでしょうか。
(イタリア語圏の人間が少ないのはどう言う事でしょうか)
(ベラ子。るっきーはまだしも、毒盛り兄貴はスペインとイタリアのバイリンガルだぞ…兄貴、ラテン語いけたよね)
(多少は。大学の授業がラテン語でのものもありましたのでね。あと、ゲルマン語は目下…あれ…学習機とやらで履修中ですな)
…分体の第二外国語の成績が芳しくないので、猊下に解答を委託しましょうか。
(おいこら。それよりりええ、次のコルドバは停車か減速だろ…頼むからフルスピードで通過するのはやめてくれよ…)
(やるかっ。ちゃんとTVMが動いてくれたら閉塞ごとに減速かかって最終的には停止目標手前で非常制動入るわよ…)
そんな事を言ってる間にも列車を減速させて行きます。
と言っても、次の閉塞区間での制限速度予告表示より遅いスピードに向けて落として行けばよいので楽なもの。
更には私が握るハンドルに付いたボタンを押しておりますと…例えば、現状での速度制限が時速300キロで、次の閉塞区間が270キロ制限と表示された状態だったとしましょう。
この自動加減速スイッチなるボタンを押している間は、TVMが指示する速度に向けて適切な加速または減速度で列車の電気ブレーキやモーターを制御してくれるのです。
ただし、駅構内でこの制御が入ると危険な場合もありますので、列車に今の走行区間を伝える地上側の端子…地上子と言います…が駅構内として信号を発している区間や、時速60km未満で手動操縦している場合は作動がキャンセルされますよ。
「予告。本線。制限60」
「予告。場内。制限45。コルドバ。停車」
「コルドバ。停車。場内。制限30」
とまぁ、こんな感じで順次、TVM装置の運行指示ディスプレイや速度表示に出される何がしかの表示に従って喚呼しながら、自動減速から手動運転へと操作を変えて行きます。
そして、車上信号に従い高速線ホームの待避線側に列車を停めると…入れ替わりにホーム反対側の本線に停車していたT101列車が警笛一声、出発…しません。
そしてぷーぷーと呼び出し音が鳴る列車無線機。
『T101レ前の運転士篠塚さん指導遠藤さん。T103レ前の運転士室見さん。指令北川です。指令要請で単線並列運転試験をお願いしたいのですが大丈夫ですか』
あれま。二編成を連続して走らせているので、ちょうど良いと思われたのでしょうか。
『T101レ前の運転士篠塚です。指令北川さん。単線並列試験、遠藤助役承認。了解しました。TVMはATO解除、通常モードでよろしいですか、どうぞ』
「T101レ前の運転士篠塚さん。指令北川。TVMは通常モードに切り替え。コルドバ発車後上り本線に転線頂きます。T103レ前の運転士室見さん。T103レは下り線を通常走行。T103レのTVMは通常モードのままで大丈夫ですが、単線並列走行時の速度制限が加わります。各車補正スタフ送信済み。確認願います。どうぞ』
『T101レ前の運転士篠塚です。指令北川さん。了解しました。スタフ確認。復唱。コルドバ発車後に上り本線に転線、指定区間まで単線並列走行。制限180』
『T103レ前の運転士室見です。指令北川さん。了解しました。スタフ確認。復唱。コルドバ発車後は下り本線、指定区間まで単線並列走行。制限180』
これ、内心ええって思いましたよ。
と申しますのも、コルドバからセビリアまでは明かり区間…太陽に照らされる地表を走るのです。
つまり、最高速チャレンジに適した区間なのです。
実際に、時速600キロに挑戦したのもここでして…。
(りええが無茶すんのは分かってたからなっ。横槍を入れさせて頂いたぜっ)
(ねーさんナイス判断。下手したら自分が先に発射させて欲しいって言ってましたよっ)
…あんたの差金かっ、まりりっ。
おのれ、おのれ…前言撤回っ。
(イザベルさんに高速走行慣れさせるつもりなら帰りに出せ帰りに…ただ、軌道影響があるはずだから時速500キロ程度に留めとけよ)
時速500キロを程度というのも恐ろしい気がしますが、実際にこのS1919編成、営業時の回復運転の場合は区間限定で時速400キロまで出してよいとなっています。
つまり、線路や路盤やらもろもろ、時速400キロ運転すら前提とした設計で作られてるんですよ…連邦世界のAVEセビリア高速線とは大幅に違う場所に線路を敷いた事や、更には異様にトンネル区間を増やしたのも、これが理由でして…。
そして、コルドバ駅を発射、いえ発車した私たちの列車は、先行して徐行待機していたT101列車と並びます。
以前のルルド編でもご紹介しましたが、欧州では単線並列方式と言って、左右の線路で同じ方向にも走れるように信号回路や安全装置が構成されていることが多いんですよ。
で、今やってるのはその臨時試験という建前で、あたしにフルノッチ…車で言うアクセル全開をさせないためらしいんです。
だから全開しても先行してるT101列車がいる限り、新幹線と同じで飛ばしすぎたら列車の間隔を自動調整するための制御が入るから大丈夫だってば…。
で、篠塚運転士の顔が小さな横窓から伺えますが、一応は前方監視のお仕事がありますから邪魔するわけにもいきません。
それに、建前上は並んで走った際の影響をデータ収集する目的がありますから。
と申しますのも、青函トンネルで問題になった「高速で流線型じゃない貨物列車とすれ違うと相手が危ない」という件を思い出して頂きたいのです。
このセビリア高速線では、時速300キロ以上の速度を出せる場所では連邦世界でTGVが走るLGV高速線の4.7mすら上回る5.0mの軌道中心間隔を採用しています。
先程話が出ました、すれ違う列車同士の間のすきまの間隔のお話がまさにこれです。
すれ違う相手の列車が起こす風圧の悪影響を避けるために、日本の在来線はレールの間の中心と中心の間隔…軌道中心間隔は3.8m、新幹線は4.3mとされています。
で、スペインとフランスではこの数値が4.7m…ルルド編を思い出して頂きたいのですが、新幹線より幅が狭いTGV列車がなぜ、逆に隙間を広く取られているのかには色々な理由がありますが、とりあえずはこうなってると覚えておいてください。
そして、痴女皇国世界のスペイン高速線は、在来線と高速線の車両の大きさを同じ規格にしています。
その理由は、緊急時にどちらの線路を使っても走れるようにするためでもあります。
ですから、今後は貨物列車の横をS1919型やタルゴ列車が追い抜いて行く光景すらありえるかも知れません。
その際に、箱を連ねた貨物列車や一般客車と、連接式で短く低い車体のタルゴ客車やTGV平屋客車とでは、すれ違い時の風圧や衝撃波から受ける影響が全く違うんです。
(そう言えば新幹線でも500系ってのか、あれとカモノハシとかスリッパみたいなのとじゃ、すれ違いの時の衝撃が全く違うって事があったみてーだな)
(700系とかN700系って言ったげてよ…確かにあの500系の丸い断面って、過剰性能すぎたくらいに空気抵抗には効果があったのはデータも残ってるけどねぇ)
ええ、スリッパとかカモノハシとか散々な言われようの新幹線電車、父の勤務先の昔の製品ですからねっ。
それにあの形は騒音、特にトンネルに電車が入った際の反対側から出る衝撃音をなるべく少なくするためにああなってるわけで、決して冗談やデザイナーの遊び心でやってるわけじゃないんですよ。
例えばスペインが開発した、S102型高速列車…タルゴ350という愛称がついてますけど、これの機関車はこんな顔なんです。
このアヒルのくちばしのように伸ばされた鼻先こそが、騒音を下げたり最高速度を引き上げるため、空気抵抗を減らすべく考えられた部分なのですよ。
あ、このタルゴ350の後ろにいる、銀と赤のイモムシみたいな短く低いのが、タルゴIIIと呼ばれたスペイン国内またはTEE用の特急客車です。
この短い客車を連ねた低い姿で、連邦世界のスペイン在来線にありがちだったカーブと勾配の多い区間でもスピードを出せるようにと考えられた独特な設計ですけど、TGV客車と同じように連接型台車という仕掛けを採用しています。
普通の日本の電車の車輪は、その真上にある箱の重さだけを支えます。
しかし、車輪を箱の継ぎ目に置いて支えを付けたならば、前後の箱を支えられることになりますよね。そして、その状態の箱をつないでいけば、車輪や台車の数は減らせますよね。
そして、TGVもそうですけど、短い箱を連ねることでカーブに対してスムーズに曲がれるようになるんです。
タルゴの場合は1軸台車というものを採用している関係で、自己操舵台車と言ってですね、車輪もカーブの向きに対して車でハンドルを切った時の車輪のように車輪自体も舵を切るように出来ていますけど、TGVは普通っぽい台車を採用しています。
しかし、これにしても短い客車をつなげる事でより、カーブを素直に曲がる列車の動きになるのですよ。
ですので、この特異な姿の客車列車、形を変えながらスペイン自国生産の特急列車として「現地ではこれが普通」のように受け取られています。
(インドでジーナかーさん、そのタルゴに乗ってたな。レールの幅が広いほどそのイモムシの効果があるってんで、前向きに導入を検討した結果らしいけど)
(ただ、レールの間の幅が広いとそれはそれで問題なのよねぇ)
(内輪差の問題が出るしな。それに…他の国も全部、広い幅で作ることになるからなぁ)
(スイスに広軌規格は持ち込みたくないわねぇ)
などとまりりと話しておりますが、2本の列車はスペインのお昼前の陽の光に照らされつつも、そこそこの速さで進んでいます。
(以前の試験結果ではS1919同士ならば時速250km/h程度までは無影響で走れていました。予測では300km/hを許容すると判断されてはいますね)と、我々とのお付き合いで心話のコツを知っておられる遠藤さんから、試走時の結果を教えて頂けます。
(それはそうと遠藤さん、今回は単身赴任なんでしたっけ? 大丈夫でしょうか…)
(ああ、ご用意頂いた宿舎で大丈夫ですよ。何せ我々には馴染みの薄い場所ですし、本来なら言葉でも苦労しておったところですからね)
そうなんですよねぇ…日本人の海外赴任、結構大変ですよね…。
ですから、ある程度お年を召した遠藤さんが海外派遣に抜擢されるのも、我が父の室見孝蔵が大阪の会社に出向していたのも、子供の教育に手がかからなくなって来たなど、家族生活…特に育児に関わる問題が少なくなって来たからでもあると父から聞かされた事も。
(まだ小学生や中学生の子供がいる社員の家族連れ赴任も、様々な困難があるのですよね…日本に帰国した際に学校の授業について行けるか等々。帰国が決まっているのであれば日本語学校に通わせて日本の教科書を使用した授業を受けさせるという手が使えるのですけどね)
この時代でも、やはり帰国子女問題はそれなりにあるみたいなのですよね…海外でのお仕事が絡む場合は1バイト文字言語圏の企業の方が強いという理由、これもあるみたいですね…。
(ま、痴女皇国世界じゃ聖院第二公用語として日本語を普及させてるんだし、言語の障壁は連邦世界よりは小さいはずだぜ)
そして、その出向社員の方々のための宿舎。
これまた車両基地の側にご用意させて頂いたのですがぁっ。
ええ、仮に監獄住宅社とさせて頂きますが、三河監獄社の系列企業で都市開発すら手がけるところのご提供の社宅仕様…しかもよりによってマドリード清心寮とか名付けますかっ。
これでは入居者の皆様が監獄国の囚人のように見られる…。
(んなわけあるかっ。最初はアリ○オ清心のように名付けようとしたけど、アリビ◯・マドリードとかアトーチャとかつけてみろよ…何かこう、語感的によ…)
ええ、この代用社宅と申しますか、社員寮って…たはら仕様なんですよ…。
もちろん、快適な作りにはなってますけど、なんですかその…私も実はちょこっとだけ、たはらと田原を視察してるんですよ。
ですからその、あの社畜めいたイメージが…。
(いや、りええ…この時代だってのを考えてみろよ…床面積はともかく、設備は超高級住宅だぞ?)
(そりゃそうだけどねぇ)
確かに冷暖房水道水洗トイレに簡単な厨房設備に冷蔵庫と、独身男性の生活をサポートする内容の社宅然とした室内なのは、私も職務上は知っております。
(本当はあの…プレハブで2週間もあれば建ってしまうアパートあるじゃん…あれの仕様で行くかという意見もあったの、りええも知ってるだろ? だけどあの遮音性はないわということで、あたし頑強に抵抗したじゃん…あれはさすがに気の毒すぎるぜ…たはらの和風寮よりひでぇぞアレ)
ええ…そうよね…あれ、ティッシュペーパーを箱から抜き取る擦過音すら隣に聞こえるのよね…。
まぁ…なるべく早く日本にお帰り頂けるようにしましょう…。
--
で。
セビリア・サンタ=フスタ駅。
この駅はセビリアの市街地中央に存在します。連邦世界であれば貨物駅は市街地の東の外れに存在するのですけど、今回は荷卸し荷捌きの便を考えて在来線に近い場所にある河川港に併設する形を取りました。
ですので、皆様がご存じの大きくて立派な駅とは少し違うとお考えください。
とは言え、駅の南側に貨物列車の発着する荷捌き場がそれなりの広さで用意された上に、コルドバ同様に在来線で高速線を挟む駅の作りになっていますので、ホームの数はとりあえず暫定で2面4線。
更には旅客列車を支障しないよう、貨物列車のための線路が駅構内を挟み込む配線にしております。
(本当は同時開業だから在来線っていう言い方はあまり正しくないんですけどね…)
(仕方ないじゃないベラちゃん!)
でまぁ、大体の模式図はこんな感じで。
貨物駅から→→→→→→→→→貨物線¬
×
マドリード→→→→→→→→→→→→→→在来線
×|ホーム|×
車両基地→→→→→→→→→→→→→→→高速線
車両基地←←←←←←←←←←←←←←←高速線
×|ホーム|×
カディス←←←←←←←←←←←←←←←在来線
×
貨物駅へ←←←←←←←←←←貨物線」
(最初はあまり乗る人もいないと思うから、ホーム2面でいけると思うのよ。ただ…利用する人が増えたら貨物線と在来線の間にホームを増設したりも出来るようにしています)
(むしろ、最初の十数年は人口を増やすための食糧輸送や移住労働力の輸送が主体になるだろ。うちらも、それを覚悟の持ち出しだからな…イザベルさんや他の皆さんにも苦労をかけるけど、その実入りはスペインにも痴女皇国にも大きいはずだ。決してイザベルさんの借金を増やすんじゃなくて、欧州に安定した文化文明の基盤を築くためにやることだからな…)




