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第五十七話 スリーマンセル

 王宮に再度潜入するため、身体透過(インビジブル)能力(スキル)を持つシエラを雇った。

 俺たちはそのままサイモンズバーで作戦を練る。


「今回の潜入の目的は、捉えられた人々の救出だ。 そのために、身体透過(インビジブル)空間転移(テレポート)が必要だ。 俺は両方の能力(スキル)を使えるから、基本的に一人で動く。 セリカとシエラは二人で行動して欲しい」

「ウチの能力(スキル)でセリカちゃんを透過すれば良いってことね、了解!」


 シエラはあっさりと了承した。


「でも一つだけ気になる点があるんだけど……」

「気になる点……?」

「シエラがセリカを背負って歩けるかっていう……」


 隣のセリカを見ると、少しだけ顔が赤くなっている。


「そ、そんなに重くはないと思いますよ! 試しに背負ってみますか?」


 セリカは両手をシエラに向かって差し出す。

 俺たちの話を聞いて、シエラは何だか不思議な顔をしている。


「何で背負う必要があるんだい?」

「え、そりゃシエラだけ透明化しても兵士にバレちゃうだろ?」

「うーん、これで良くない?」


 シエラは隣に立っているセリカの手をとった。

 シエラが身体透過(インビジブル)を発動して透明になると、セリカの体も続いて透明になっていく。

 最終的に、シエラもセリカも風景に溶け込み、目では見えなくなった。

 シエラは体の密着範囲は最低限でも周りの人間を透明化できるらしい。


「え、手を繋ぐだけで良いのか!?」

「うん、レン君は背負わないとダメなの?」

「ああ、試してみたけど手を繋ぐだけじゃ腕くらいしか透明にできなかった」

「ふっふ〜ん、まだ能力(スキル)を使いこなせてないみたいだね! ま、私が本家だしね〜〜!」


 シエラは得意げに俺の身体をつついてくる。 


「使いこなせてなくて悪かったな!! ちなみにだけど、もう一人いたとして、そいつも透明にすることはできるか?」

「うーん、やった事ないけど多分いけると思うよ!」


 だとしたらレナも同行して欲しい、万一敵の兵士に遭遇したとしても、レナさえいれば安心かもしれない。


「ちょっと試してみるかい?」

「ああ、やってみよう。 いつ仕事終わるんだ?」

「もうお客さんもいないしいつでも良いよ!」

「よし、じゃあ今から良いか?」

「オッケー! じゃあ着替えしてくるから少しだけ待ってて?」


 シエラは小走りで店の奥に向かった。俺たちはその場で準備が終わるのを待つ。

 ——数分後、着替えが終わったシエラが俺たちの前に現れた。

 先ほどのウェイトレス姿とはうって変わって、肌の露出が多いセクシーな服を着てきた。 そういえば初めて会った時もこんな服をきていた気がする、相変わらず目のやり場に困る。


「お前、またそんな服着て……」

「ん? もしかしてレン君、私の身体を見て興奮しちゃった?」

「んな訳あるか!! もういくぞ!!」

「ふふ、顔を赤くしちゃって〜〜」


 いつも通り調子が狂う。

 俺は目の前に転移穴(ポートホール)を開き、レナが待つ小屋に向かった。

 転移穴(ポートホール)を通り小屋にたどり着くと、レナが目の前に立っていた。


「お帰りなさい、この方がレン様がおっしゃっていた……?」

「ああそうだ、今回の助っ人。 そういえばシエラとレナは面と向かって話すのは初めてか」

「そうだね、ウチはシエラ! よろしく!」

「よろしくお願いします」


 シエラが普通の挨拶をしてくれて良かった。

 性格で言うとレナとシエラは正反対の人間だ、シエラ暴れ出したら不仲になる事間違いなしだ。 後でシエラに注意しとこう。


 俺たちは部屋のテーブルに座り、レナに今回の作戦内容を説明した。


「なるほど、私たちは3人で潜入……という事ですね」

「ああ、その前に一旦テストしてみた方がいいと思う。 シエラ、頼む」

「あいよっ!」


 シエラは身体を透過し、セリカとレナの手を繋ぐ。

 するとセリカとレナの身体は次第に透明になっていく。

 だが、セリカ一人を透明にしていた時よりもペースが遅い、一度手を離してしまったりすると、復帰が難しそうだ。


「3人でもいけるな、じゃあこれでいこう。 ただどんな事が起きても絶対手は離さないでくれよ?」

「もちろん! 透明化が解けても私がすぐ転移穴(ポートホール)を開きますし、レナさんが足止めをしてくれるので安心ですね!」

「よし、問題はいつ潜入するかだけど、できればもう今日の夜にはまた潜入してみたいなと思う。 みんなはそれでも大丈夫か?」


 3人は俺の問いに対して頷いて返した。


「よし、じゃあ夜までに俺が知っている範囲の情報を共有するからよく聞いてくれ」

「いい情報を頼むよ〜〜」


 シエラは興味津々だ、彼女にとってはこれは人助けというよりはビジネスチャンスなのかもしれない。

 そこから俺は王宮の警備、牢獄の存在、四聖剣の特徴や能力(スキル)などを3人に共有した。

 3人の目的はあくまで情報収集、もし存在がバレても安全に逃げられる編成だし、それが陽動になるかもしれない。 本当に能力(スキル)の相性が良い3人だと思う。


——情報や作戦を共有しているうちに夜も深まり、辺りはシーンと静かになる。

俺たちは必要最低限の荷物を抱え、再度王宮に向かうことにした。


3人が透明化したのを確認した後、俺は王宮の敷地内に転移穴(ポートホール)を開いた。






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