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チートスキル "スキルドレイン"をもってすれば、陰キャでも世界を救えます!  作者: 久間佑(くますけ)
第二章 ボルグラン編
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第三十話 不穏な空気

 俺とフェラルは気分良く清掃を終え、館内に戻った。

 清掃を終えた時、支配人に見られていた気がするが、何だったんだろうか。


「よし、じゃあ今日の仕事はここまで! また明日も頼むぜ、レン!」

「任せろ! フェラルはいつも仕事終わりは何してるんだ?」

「うーん、ここんところは街でずっとシェフを探してるな…… 支配人が困ってるみたいだし何とかしないとな!」

「お前いいやつだな……」

「お世話になった人が困ってるんだ、当たり前の事よ!」

「俺も料理得意な人見つけたらフェラルに伝えるよ」

「そりゃありがてえ! 頼むぜ!」


 そう言ってフェラルは外に駆け出していった。

 俺はそのまま階段を上がり部屋に戻った。

 一応仕事が終わったことをレナとセリカにも伝えておいた方がいいか。

 俺はひと段落した後、隣の部屋をノックした。


「俺だけど、仕事終わったぞ」


 ガチャリと扉が開く、出てきたのはまたしてもセリカだ。


「思ったより早いんですね!」

「俺の能力で時短したからな」

「本当に便利な能力ですね、能力吸収!」

「この能力が無かったら俺はこの世界で生きていけなかったかもしれない」

「確かに……」


 そこは否定して欲しかった。


「そういえばレナとセリカは俺が働いてる間何してたんだ?」

「ちょっと街でお買い物をして、あとはこの部屋でのんびりしてました」

「なんか暇させて悪いな、ちなみに二人とも料理はできないか?」

「できます」

「できません!」


 レナとセリカの声が被る。

 多分できますと言ったのはレナで、できませんと言ったのはセリカだ。


「レナ、よかったらこの宿のシェフとやらをやってみないか?」

「私は今のところお金に困っていませんが、暇なのでいいですよ」


 レナはあっさり了承した。

 本当に料理できるのかは知らないが、自信はあるんだろう。


「じゃあフェラルに伝えとくな」

「はい」

「え〜レナさんもいなくなったら私暇死しちゃいます……」


 セリカは寂しそうな顔をしている。

 何かセリカにもできること……


「そうだ、ハウエルの店で働けないか相談してみるか」

「あんな暑苦しいところで働くんですか……?」


 露骨に嫌そうだ。


「でもいいんじゃないか、暇もつぶせてお金も稼げて一石二鳥!」

「確かにいつまでも両親の仕送りに頼ってる訳にはいかないですよね…… 今日お会いした時に聞いてみます」

「うむ、これでなぜか全員働けそうだな!」


 本当は働くのは俺だけでいいんだが、何だか(しゃく)なので全員働く方向に話をもっていった。


「じゃあ、ハウエルのところに行くか、今日の鍛錬もハードなんだろうなぁ……」

「頑張って強くなってくださいレンさん!」

「セリカも一緒に鍛錬しなくていいのか?」

「それだと私が空間転移(テレポート)持ちってハウエルさんにバレちゃいます……」

「そうか、レナもセリカも持ってる能力(スキル)が特殊だもんな…… 俺が鍛錬するだけだし、一緒に来なくても大丈夫か」

「いえ、ここにいても暇なので応援しに行きます!」

「私も暇なので行きます」


 レナとセリカは部屋を出る準備を始めた。

 よっぽど今日一日暇だったんだろう。

 俺たちは宿を出てハウエルの店に向かった。


 店の前に着くとハウエルが店仕舞いの準備をしている。

 俺たちが約束通り店の前にきたことに気づいた様だ。


「あら、来たわね。 ちょうど私も店を閉めたところ、それじゃあ行きましょうか!」

「はい、お願いします」


 そこから昨日と同じ様に俺はハウエルと模擬戦をした。

 当然のことながら一日鍛錬した程度では、元四聖剣には一発食らわせることもできない。


「それじゃあ昨日と何も変わってないわよォ」

「く、くそ……」


 俺としても成長した実感はない。

 能力(スキル)の威力も昨日と変わらずだ。

 ただハウエルと戦っていて一つ気づいた事がある。

 俺は同時に複数の能力を発動する事はできない様だ。

 例えば、身体透過(インビジブル)を発動しながら高速移動(ファストムーブ)する事はできない。


「うーん、今日はここまでにしましょうか」

「そうですね……」


 昨日と同じく俺は今にも倒れそうだ。


「じゃあこれ」


 ハウエルはまた特製ドリンクを手渡してきた。

 体の痛みが若干和らぎ、少し楽になる。


「俺、全然成長してないですね」

「何言ってんの、まだ2日目でしょ? そんな簡単に強くなれてたら四聖剣なんていらないわよ」

「そういえばハウエルさんはどうして四聖剣を辞めたんですか?」

「一番は雰囲気が苦手だったってことかしら、四聖剣って変わり者が多いのよねェ。 すぐに怒るヤツとか感情がないんじゃないのってヤツとか」

「実は俺、四聖剣と戦ったことあるんです」

「え!? 誰と!?」

「アウゼスと名乗ってました」

「アウゼスちゃんかァ、さっき言ったすぐ怒るヤツってのがアウゼスちゃんのことよ。 で何でアンタが四聖剣なんかと戦うことになるのよ!」

「それは色々ありまして……」


 ハウエルは俺の目をじっと見てくる。

 空間転移の事まで見透かされてるんじゃないかと不安になる。


「ヒミツってことね、まあいいわ。 アンタ変わってそうだしね、能力(スキル)と同じで」


 俺が異世界の人間ってことを伝えたらハウエルは信じるだろうか。


「さて、そろそろ帰りましょうか」

「はい、また明日よろしくお願いします」


 俺はハウエルと別れ、レナセリカと宿に帰った。

 宿に着きひと段落した後、俺は夜風を浴びに庭に出た。


「あー今日も疲れた……」

「——ちょっと宜しいかな?」


 背後から突然声をかけられたものだから体がビクッと反応してしまう。

 背後を向くとそこには支配人が立っていた。


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