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チートスキル "スキルドレイン"をもってすれば、陰キャでも世界を救えます!  作者: 久間佑(くますけ)
第二章 ボルグラン編
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第二十一話 真相

伏線回収します!

「もしかして、玲奈!?」

「そうよ」

「えぇぇぇぇぇ!?」


 俺は異世界で玲奈と遭遇した。


「やっぱり俺をこの世界に飛ばしたのはお前だったのか!!」

「バレちゃ仕方ない、全て白状してやるわよ」


 玲奈は堂々とした態度で俺の質問を待つ。

 もう聞きたいことが多すぎて何から聞けばいいのかが分からない。


「まずは何でこの世界に飛ばしたのかってとこじゃない?」

「そう、それだ!」

「あんただって気付いてるでしょ、現実世界の行方不明事件とこの世界が関係ある事に」

「ああ、犯行現場の映像に転移穴(ポートホール)が映っていたからな」

「そうね、国王は空間転移(テレポート)を利用して現実世界を侵略しようとしているの」

「何でそんな事…… そもそもなぜ現実世界の存在を知っているんだ」

「それは国王のみぞ知るってところね」


 玲奈もそこまでの情報は掴んでいないのか。

 でもそれと俺に何の関係があるんだ。

 確かに現実世界を侵略されるのは困る。

 だけど俺がこの世界に来たところで結果はあまり変わらないんじゃないか?


「それで何で俺なんだって顔してるわね」

「ば、バレた」

「幼馴染をナメるんじゃないわよ。 その話をするには次元超越(ディメンションシフト)がどういった能力(スキル)なのかを説明した方がいいわね」

「玲奈がこうやってレナの体を乗っ取っているのも次元超越(ディメンションシフト)の効果なのか?」

「乗っ取ってるって言う方は気に食わないけどそう。 自分や他人の精神を別次元に飛ばす能力(スキル)よ」

「最初は敵を無力化する能力(スキル)って言ってたけど、それは敵の精神を別次元に飛ばしてるって事なのか」

「そうね、ただ自我ある人間をいきなり別次元に飛ばすのは難しいから、レナは次元の狭間に飛ばしてるみたいよ」

「次元と次元の狭間……?」

「あんたもこの世界に来る時に通ったでしょ? わざわざ私がまるで女神の様な声で誘導してあげたじゃない」

「あ、あの洞窟みたいな場所か」

「そう、意識がある人間を飛ばすにはあれが限界。 だからあんたの精神をこの世界に飛ばすのは寝る時間にしているわ。 寝てる時には自我が弱まるから」

「だから寝る時間なんて聞いてきたのか」


 いろいろな疑問が次々と解明されていく。

 だが話を聞いているうちに一番の疑問に辿り着いた。


「待てよ、次元超越(ディメンションシフト)で飛ばせるのは()()って言ったよな」

「そうよ」

「じゃあ何で俺はこうやって肉体を持ってるんだ? ちゃんと物を触れるし精神体ってわけではなさそうだけど」

「あんたも私とレナと同じ状態って事よ」

「同じ状態…… この世界にも俺のそっくりさんがいてその人の身体を借りてるって事?」

「正確にはそっくりさんではなくて別世界の自分ね。 ここは現実世界のパラレルワールドなのよ」


 じゃあさっき会ったのはこの世界の俺ってことか。

 "軸は違えど同じ時代に生きている"って言っていたけど、こういうことだったのか。


「それを踏まえて何であんたかっていう話なんだけど、現実世界の人間はこの世界に来ると強力な能力(スキル)を会得するって言い伝えがレナの家にあるから、それを試してみたってわけ」

「でもそれ俺じゃなくても言える話だろ?」

「現実世界とこの世界の両方で所在が確認できたのはあんただけだったのよ」

「この世界の俺のことを知っていたのか?」

「西の都で働いているところをレナが発見したの。 あ、ちなみにあんたの服にお小遣いを入れておいたのも私とレナだからね、出世払いでいいから返してね」

「あ、そういえば入ってた。 すみません、学生のうちは返せそうもないっす」

「……まあいいわ」


 会話がひと段落したところで、俺たちのそばに転移穴(ポートホール)が開いた。

 中からひょっこりとセリカが出てきた。


「ただいま戻りました! ゼラートさんにも状況は伝えてきました!」

「お疲れ、なんか言ってたか?」

「全員無事なら結構、との事です!」


 クールなセリフだな、いつか言ってみたい。


「あ、セリカちゃん!!」

「あれ、レナさんテンション高いですね、何かいいことでもあったんですか?」

「セリカ、説明すると長くなるんだけど、レナは今レナじゃないんだ」

「レンさん頭まで凍っちゃったんですか?」


 セリカが時々放つ辛辣なコメントがぐさりと心に刺さる。


「本当なのよセリカちゃん。 私は今セリカちゃんの家にお邪魔したことがある玲奈なの」

「な、なるほど? それレンさんには言わないでっていう話じゃなかったですか?」

「今はもう全部話しちゃったからオッケー!」


 セリカはまだあまり事態を飲み込めていない様だ。

 俺と玲奈は、異世界から来ている事も含め、さっき二人で話した内容をセリカに話した。


「レンさん異世界から来てるんですか!?」

「ああ、混乱させると思って今まで言ってなかったけどな」

「初めてお会いした時、場所が分からなかったり、能力(スキル)の事分からなかったり不思議な人だなーとは思ってましたけど……」

「伝えるのが遅くなってごめん」

「いえいえ、でもこれで現実世界に()()()帰れるっていうことですか?」

「玲奈が俺の精神をこっちの世界に飛ばさなきゃな」

「そう簡単には逃さないわよ」

「だよな」

「セリカちゃんのご両親もそうだけど、レナの母親もおそらく王都に幽閉されているから」

「レナの母親?」


 玲奈の表情が暗くなる。

 それは同時にレナの表情でもある様に見えた。



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