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チートスキル "スキルドレイン"をもってすれば、陰キャでも世界を救えます!  作者: 久間佑(くますけ)
第一章 ウィンドピア編
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第十七話 事件の真相

 顔を上げるとそこには玲奈がいた。

 チャイムの音が聞こえる、気がついたら下校時間だ。


「多分あんた、この事件について調べようとか考えてるでしょ」

「何のこと……」

「蓮が連れていかれたら大変なことになる、本当に気をつけて」

「大変なことになるって、何か知っているのか?」

「じゃ、私帰らなきゃいけないから」


 玲奈はその場から逃げるように立ち去った。

 一体何なんだ、玲奈の意味ありげな言葉に俺の心はモヤモヤする。


 自宅に帰り、俺は唯斗に連絡をとってみる事にした。

 携帯の連絡先は知らないので、クラスの緊急連絡網を引っ張り出す。


「番号は……っと」


 呼び出し音がなる。

 3コールほど呼び出し音が鳴った後、ガチャリという音がした。


「はい、太田です」

「突然すみません、唯斗くんの同級生の御堂蓮と申しますが、唯斗くん今日休まれてたんですけど体調不良とかですか?」

「唯斗がお世話になってます。 昨晩色々なことがあって学校に行けなかったのよ、詳しくは本人に聞いたほうがいいわね、今電話を代わります」

「ありがとうございます!」


 10秒ほど待つと、またガチャリという音がした。


「蓮か?」

「ああ、今日休みだったみたいだから心配でな」

「お前が心配して電話かけてくるなんてちょっと意外だな、でもありがとう」

「もしかして、今朝のニュースにあった誘拐されかけたうちの高校の生徒って唯斗か?」


 少しの静寂が流れる。


「俺だ。 今日は警察の取り調べを受けていて学校に行けなかった」

「やっぱりか。 ニュースで映像が出ていたけど、黒い穴に引き込まれるそうになったのか?」

「ああ、突然の出来事だったよ。 バイトを終えて家に帰ってる途中、目の前に突然黒い穴が現れて、中から鎧を着た人間が出てきて俺の腕を掴んだ」


 鎧を着た人間…… 王都の兵士か。


「どうやってその状態から振り切って逃げたんだ?」

「必死に抵抗したんだ、腕を振り払おうとな。 だけどそんなの無駄だった。 俺の腕を掴んだ手は少しも緩まなかった、それどころかより強く腕を握られるもんだから骨が折れちまった」

「そんな状態じゃ逃げれないんじゃ」

「ああ、もう諦めかけたその時だった、急に穴の中から声がしてな。 座標が乱れる……とか言ってたかな。 そしたらその兵士は俺の手を離して穴の中に帰っていった」


 座標? 空間転移(テレポート)に座標なんているのか?

 目的地をイメージする、それが座標となっているという事か。


「いずれにせよ、不幸中の幸いだな。 連れて行かれなくて良かったぜ」

「ちなみになんだけど、その兵士の鎧の色って分かるか?」

「んー青色だったかな」


 色付きの甲冑…… 四聖剣か……


「——もしかして蓮は何かこの事件について知っているのか?」


 唯斗に異世界のことを話すべきか。

 話したところで唯斗には何もメリットがない。

 だが直接被害に遭っているわけだし、誰に襲われたのか位は知っておくべきなのか。


「……知らない」

「そうか、何か知ってるのかと思ったんだけど。 何かわかったら教えてくれよな」

「ああ、じゃあお大事に」


 電話を切る。

 罪悪感が襲ってくるが、これでいいんだ。

 知らないほうが幸せなこともある。


 唯斗の話を聞いて分かったことは、この世界と異世界は確実に繋がっているということだ。

 王が空間転移(テレポート)持ちを集めているのはこのためか。

 だけど目的地をイメージできないんじゃ転移もできないはずだ。

 何より俺は異世界からこの世界に空間転移(テレポート)できないかを試したが無理だった。

 どうやって世界を繋いで、沢山の人を誘拐して何をしようとしているのか。

 一刻も早く暴く必要がある。


 早く南の都に行き実力をつけ、王の蛮行を阻止せねば。

 今日、俺はいつものアニメ鑑賞をせず、早めに眠りについた。



 **************************



 目が覚める。

 そうか、今日は1人部屋なんだった。

 朝からハレンチ騒ぎに巻き込まれることもない、なんて優雅な朝なんだ。

 俺はゆっくりと身支度を済ませ、部屋を出た。


「あ、レンさんおはようございます!」

「おはよう、レナは一緒じゃないのか?」

「はい、朝早くに部屋を出て行かれました」

「あれ、どこに行っちゃったんだろうな。 とりあえず代金を支払って荷物を馬車に積むか」


 俺は受付に行き宿泊代金を支払った。

 大金を持っていたとはいえ、無収入のまま支出を続けている訳だから、残金も少なくなってきた。

 南の都についたら何かお金を稼ぐ方法を見つけないといけない。


 宿を出て馬車の方に向かうと、レナが立っていた。


「もしかして先に準備してくれていたのか?」

「馬たちの様子が気になりまして、餌をあげていました」

「そうだったのか、色々やってくれてありがとうな。 これからまた長い距離重いものを運んでもらう訳だから沢山食べてもらわないと」


 俺たちは馬車に乗り、それぞれの定位置に座った。


「よし、じゃあ今日も出発するか」

「待ってください、レンさんの荷物、なんだか光ってませんか?」

「本当だ、何か光るものなんて入れてたかな」


 荷物を開き、光源を探す。

 光っていたのは、市場で買った不死鳥のタマゴだった。


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