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私の中に何人もいる人格たち。

作者: 七瀬





私の名前は、『浦川 和佳奈』26歳、市役所で働いているわ。




___私には?

みんなに隠している事があるの!


・・・それは?

私には、別の人格が私の中にいる事よ。


___私、浦川 和佳奈は。

【主人格】で、他には、、、?



スポーツ万能でムキムキの筋肉マッチョ23歳の男の子のハヤト。

やんちゃで無邪気な小さな男の子5歳の駿。

色気ムンムンで、派手な事が大好きな女性、29歳のアヤ。

最後は、暴力的で感情をコントロール出来ない男、草太。








___何故? 私の中に、別の人格が現れたかというと?

私がまだ、幼少期の頃まで遡るの!



___私が、5歳の時に、、、。

母親が新しい男性と再婚したわ!


私の本当のお父さんは、事故で亡くなってしまったから。

女手一つで、私を育てる事が難しいと思ったお母さんが再婚したのよ。




・・・だけど?

母が再婚した男性は、私に暴力を振るう人だったの!

私だけじゃない! 母親にもよ。


元々、お酒癖が悪いひとでね!

___仕事が上手くいかなくなると?



直ぐに、仕事を辞めてしまって、、、。

家で、毎日のようにお酒を飲むようになったのよ!




___母親は、父親の代わりにパートに出るようになって。

私とそのひとが二人きりの時は、暴力を受けていたのよ。


母親が、パートから家に帰って来ると?

今度は、母親に暴力を振るう。






___そんな時だったわ。

私の頭の中で、別の声が聞えたのよ。


『___おい? 俺の声が聞えるか? お前は、母親を助けたいか?』

『・・・えぇ!? う、うん、』

『___俺が、お前の力になってやろうか!』

『・・・どうやって?』

『___俺が、あの男を殺してやるよ!』

『___えぇ!? そんな事が出来るの?』

『___あぁ! 勿論だ! どうする?』

『___お、お母さんを、助けて!』

『___よし! その願い! 叶えてやるよ!!!』

『・・・・・・』





___それから3日後だったわ!

私が朝、目を覚ますと?


父親が血まみれで、隣の部屋で倒れていたの!

お母さんは、父親の前で泣き崩れていたわ!


『___お、お母さん? どうしたの? お父さんは?』

『・・・和佳奈、見ないで! 見ちゃダメよ!』

『・・・お母さん、どうしたの?』

『___大丈夫よ! 何もないわ! 大丈夫、』

『・・・お母さん、』






___父親はあの時、既に息を引き取っていたらしいの。



・・・でも?

誰が、父親を殺したのか?




___その時、私は思い出したのよ。

あの時、私の頭の中で話しかけてきたあの男の話を、、、。


・・・あの男が、父親を殺したんだと。






___それからというモノ。

私の頭の中で、いろんな声が聞こえるようになったの!



コロコロと私が、いろんな人格と入れ替わる度に、、、。

母親は、私を怖がるようになったのよ。


『___あなたは誰? どうして、和佳奈なの? 和佳奈を返して!』

『___ママさん! 和佳奈は今寝ているよ。僕の名前はハヤトだ!

体を鍛えてるんだ! この家に、プロテインとかあるかな?』

『___えぇ!?』

『・・・ママ! ママ! ぼくね! ハンバーグが食べたい!』

『___ハ、ハンバーグ? あなたは誰なの?』

『___あら? お母様! もっと女性なら綺麗にしないと! 女は

男に褒められて嬉しい生き物なのよ!』

『・・・・・・』

『___お前たち、うるさい! 黙れ! 俺が誰だか分からないのか?』

『・・・・・・』

『___済まない! 和佳奈は今、眠っている!』

『___貴方は?』

『___俺の名は、草太だ! あなたの旦那を殺したのは俺だよ。』

『___えぇ!?』

『___和佳奈に頼まれたからだ! “お母さんを助けて”ってな、、、!

だから、俺がアイツを殺したんだよ。』

『・・・そんな、』

『___全て! 和佳奈が願った事だ! あなただって! あの暴力旦那

を殺してほしかったんだろう?』

『・・・・・・』

『___図星だよな! ずっと和佳奈もそう思っていたよ!』

『___貴方が? 和佳奈が貴方に頼んだの?』

『___そうだ! 俺たちは、みんな共犯者だよ! お母さん、』

『___和佳奈を傷つけないで! もし? 貴方が和佳奈をこれからも傷

つけるなら!』

『・・・どうするんだい? 俺を殺すか? 同時に和佳奈も死ぬ事になる

んだぞ! それでもいいのか?』

『・・・・・・』

『___あなたに、娘は殺せやしないよ!』

『・・・・・・』





___こうして、私は別の人格たちと一緒に生活する事になったわ!

母親とは別にね!



・・・もし?

母親と一緒に住んでいたら?



___私は、いつか? 母親を殺してしまいそうだから...。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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