第六十三話 第四部隊
第六十三話になります。
序章のところからココまで読みにくいところがあったと思います。
駄目出しでも勿論構いませんので、感想を頂けたら幸いです。
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AM8:25
「さぁ! 突如始まることになりました。神帝教会最強決定トーナメント! いよいよ開幕です!」
「「「おぉぉぉぉぉ!」」」
「凄い盛況っぷりだなぁ。というかこんなに観客がよくいるな」
「殆どは見習い戦士よ。見学という意味を込めて総隊長が観戦させることにしたんだって」
「なぁるほど」
アレスは今、第七部隊全員と神帝教会修練場へと来ている。既に観戦室には溢れんばかりの人が集まり、司会の女性から発せられる明るい呼びかけに声を荒げていた。神帝教会の参加者はアレスを除けば全員が見習い戦士に課せられる厳しい訓練を乗り越えてきた熟練の戦士なのだ。その勇姿をこの目で見られることに彼らは昂奮しているのだ。
あまりの賑わい様にサクラは小さく縮こまってしまいミキの後ろに隠れていた。センナ、ブラド、メルスやミキは一切臆することもなく堂々たる立ち振る舞いで修練場全体を見渡していた。そして……。
「なんだアレスゥ。緊張してねぇ見てぇだな?」
「これより人の多い大会に出たからな。俺は」
アレスもまた平然とした立ち振る舞いでの物腰で観戦席を静観している。もともと習い事として剣道を続けていたために何度も大会に出場経験があったのだ。メルスとの模擬戦の時以上に人は集まっていたが彼にとっては観戦者などなおざりにする存在だったのだ。
「ほら、サクラ。コイツが珍しく毅然としているのにアンタが気後れしてちゃ駄目でしょ」
「は、はい……」
「珍しくって、」
「あら、ドラゴンが押し寄せてきた時一番ビクビクしてたのはアンタじゃない」
「それを言うか!?」
ミキが優しく励ましながら語りかけるとサクラは小さな声で答えながらそっとミキから体を離した。それとは別にごく自然な形で貶されたアレスはガックリと肩を落としながらミキの言葉を復唱するとさも当然の如く彼女は続けざまに言葉を発した。神帝教会で一度、現世で二度に渡りドラゴンに襲われた彼は常に動揺の色を見せていた。
痛い処を突かれてしまいアレスはさらに大きく項垂れたのだった。
「さて、皆さんお待ちかねの神帝教会第一試合いよいよ開戦です! 司会は私、第三部隊副隊長ローリアがお伝えしまぁす!」
「「「おぉぉぉぉぉ!」」」
「第三部隊副隊長!? あの女性が?」
「そうよ。私の右腕なんだから」
アレスは司会の女性の容姿を凝視する。青葉色の短い髪をナチュラルに流し、天真爛漫を感じさせるとても明るい声でマイクを握っている。第三部隊隊長を知っているアレスにとっては大人の色香を纏った女性と子供の如く明るい女の子のギャップの差に言葉を失った。そんな彼の許にソレイユとルドウ、ビエラが歩み寄ってきた。ビエラの右腕にアレスを含む第七部隊の視線が一気に集まる。その手には、アレスの身体から出てきた『黒刀』が握られていたのだ。
「ビエラさん。その刀……」
「お前には必要だろ。丸腰で戦わせるわけにはいかんからな」
「え!? だって模擬戦は木刀なんじゃ……?」
「あれはお前に武器がなかった故の変則ルールだ。今は黒刀がある。今回は他のメンバーもそれぞれの能力を駆使して戦ってくる。前回とは訳が違うぞ」
「……聞いてないぞ」
「ナッハッハッハー! すまん! 忘れとった」
アレスは今教えられるまでメルスの時と同じく木刀での戦いだと思っていた。ところがビエラの言葉によりこれから行われる戦いではセンナやルドウが使っている『デュナミス』を使ってくる。アレスにとっては絶望以外の何物でもなかった。まるで電池の抜けたラジコンの様にショックでその場に動かなくなってしまう始末だ。
「とにかく、これは一度でもお前の命を救った。正真正銘お前の武器だ。受け取れ」
ビエラは立ち尽くしているアレスの力の抜けた右手に黒刀を握らせた。アレスは震える手で自分を指さすと力なさげに弱々しくビエラに呟いた。
「俺、未覚醒」
「知っている」
「訓練も一日だけ」
「だろうな」
「戦闘の『せ』の字も知らない」
「武運を祈っている」
「ただの公開処刑じゃねぇかぁぁぁぁぁっ!」
先程までの威勢は微塵も感じず、アレスは悲鳴交じりの声を上げたのだった。
AM8:30
「さぁ試合開始時刻となりました。第一試合は『第四部隊VS第七部隊』。戦士たちの入場です!」
「「「おぉぉぉぉぉ!」」」
「最初に入場してきたのは……第七部隊だぁぁ!」
司会の声に合わせ、第七部隊の戦士三人が姿を現した。予め話し合った結果、初戦メンバーはアレス、サクラ、ミキの組み合わせに決まった。
「第七部隊にはなんと、神帝教会が四千年間守り続けてきた名刀『天牙』に選ばれた戦士が! その名もアレ……誰!?」
「ん? 呼んだかいのぉ?」
ローリアが紹介を行いながら掌を向けた先に居たのは……乱れた足取りにゲッソリとした顔をしたアレスだった。霊体は主の心によって精神バランスが保たれる。アレスは先ほど唐突に突き立てられた現実に打ちのめされ文字通り心身共にすっかりやつれて歳を取ったお爺さんの姿になってしまったのだ。年寄り口調になり歩くことも儘ならなくなった為、黒刀を杖代わりにして前へ進んでいる。
「え、えぇっと。思ったよりお爺ちゃんですが。見てください! その手にはしっかりと黒刀が握られています。さぁ、此処からどんな戦いを繰り広げてくれるのでしょうか!」
「ふん、戦いか。わしゃぁただ処刑されるんじゃろう」
「いよいよ一人称も『儂』になったわね」
「さぁ続いて、第七部隊の対戦相手! 第四部隊の登場でぇす!」
「「「おぉぉぉぉぉ!」」」
「死刑執行人かぁ?」
「違うって」
ところどころに言葉を挟んでいるアレスにミキが一応の返答を返していた。戦いに対する覇気を毛ほども感じさせない第七部隊とは裏腹に、威勢良い歓喜を浴びながらその姿を現した!
「あらぁん? ちょっとぉ! 聞いてたのと違うじゃなぁい!」
「そうよ! そうよ! もっと若い男って聞いて期待してたのにぃ!」
「う、うげぇ!?」
アレスの身体は一瞬にして元の二十歳の姿へと戻った。精気を取り戻したからではない。目の前の光景にあまりにも強い衝撃を受け、やつれてる原因となっていた感情が一瞬にして消し飛んだのだ! その光景とは……。
「あらやだ若返ったわ!」
「やだぁ! 顔かわいい♡ あたしタイプかもぉ♡ ねぇ! 副隊長はどう?」
「そうねぇ♡ なかなか良い男♡」
「だ、第四部隊って……」
目の前には女性ものの綺麗な桃色のドレス姿、セクシーなシースルートップスを着た姿、そして可愛らしいウサギの模様を付けたエプロンを着た姿の……オッサン三人が!
「よろしくね♡ ぼく♡」
「オネェ集団じゃねぇぇぇかぁぁぁぁぁ!?」
エプロン姿の副隊長のウインクにアレスは声を荒げたツッコミで答えたのだった。
――次回、第四部隊VS第七部隊開戦です!――
読んで頂きありがとうございました。
新人作なので、「明らかに書き方おかしいだろ」
と思われる所もあると思います。
感想を見られるのが嫌でしたら、TwitterのDMでも
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三人の姿に気持ち悪くなられたら本当にすみません!
これは決して自分の趣味では無いんです!
それだけは信じて下さい!!




