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生者と死者の掛け持ち剣聖  作者: ☥周幸来
第ニ章 覚醒編
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第四十四話 新たな敵

第四十四話になります。

序章のところからココまで読みにくいところがあったと思います。

駄目出しでも勿論構いませんので、感想を頂けたら幸いです。

AM5:40


「優、もっと早く走って!」


「分かってるよ。はぁっ、はぁっ」


 優とセンナは、夜明け前なのに真夜中のように暗く、照明灯や街灯の光を辿る様に道を必死に駆けていた。

 センナの片腕にはいつの間に出したのだろうか、戦う時にいつも使っている杖が握られていた。

 巫女服を着て杖を持ちながらで走りにくい筈なのに、優は前を走る彼女に離されないようについて行くのがやっとだった。

 元剣道を習っていたとは言っても、最近までは引きこもり生活を送っていたのだ。運動能力は著しく低下していた。


(クソ、息が苦しい。こんなに体が鈍っていたなんて。よくメルスに一発喰らわせられたなぁ俺……)


 厳密にいえばあの時の優は霊体だった。肉体がどれ程衰えようとも魂にはその影響は一切関係がないからこそ、優は霊体の時思う存分に体を動かすことが出来たのだ。

 彼が生身に戻った時、体が重く感じたのは低下した運動能力も原因の一つだったとは、息切れをしても尚走り続けている優には理解できなかった。


「はぁっ、はぁっ、しかしスゲェな。ドラゴンが一体も近づいてこない」


「そりゃあそうよ。メンツが凄いんだもの!」


「やっぱり、三人とも手練れなんだ」


「サクラもいればもっと凄いんだけどね……」


「え? サクラも強いの?」


「勿論よ、見習い戦士の卒業生に弱者は居ないわ」


 サクラはミキと比べてもだいぶ年下のイメージだ。しかし、千奈やブラド、これまで会ってきた人達は皆、見た目は若く見えていても死者として何百年も過ごしてきたのだ。一人前の戦士になるために沢山の努力を積んできたはずである。サクラやミキは見た目は優よりも年下でも歩んできた道のりの長さは比べようもない程の差がある事を(すぐる)はもう一度理解した。


「特に凄い戦績を残した者には『二つ名』という名誉が貰えるの」


「剣聖、とか?」


「たしかにそれも二つ名と言えなくはないけど……あれはソレ(剣聖)しかその人物の呼び名がなかったから」


「あ、そっか。なら、いったい誰が?」


「うちの部隊はね、私と隊長とメルスとミキが持ってるの。一つの部隊に四人もの二つ名持ちが居るところなんて殆どいないんだから」


「すげぇ! ちなみにセンナの二つ名は?」


「私はね、m」


「『水色の巫女』、でしたかな?」


「「っ!?」」


 優達が走りながら会話をしていると、通り道の路地から老男(およしお)の声が前触れもなく割り込んできた。慌てて二人は足を止め、センナは声のした路地に杖を向けながら睨みつける。

 優はセンナを挟んで路地の反対側に寄る。本当はセンナの横に立ちたかったのだが、今の自分は戦えない、ただ守られるだけの存在と理解しているため、少しでも彼女(センナ)の邪魔にならないよう身を引いたのだ。


「ふっふっふ、こんな老人を警戒するのか? 情けないのぉ今の若者は」


「っ! あなたは!?」


 路地の光が全く届かない暗い影から、不気味な笑い声と共にゆっくりとした足取りで姿を見せたのは、全身を黒いマントに身を包んだ老人だった。

 センナはこの男を見ると血相を変え臨戦態勢を整える。老人の全身を視界に入れいつでも攻撃できるよう構えていた。

 優はこの老人と面識はないが、センナの反応をする前からこの人物が敵だと一目で理解できた。

 なぜならその老人には……。


(額に二本の角。アイツ、『レース・ノワレ』だ!)


 年老いても尚、角だけが額から天に向かって鋭く伸び上がっている。

 これまで優が見てきたレースノワレは皆角が生えていた。間違いなくこの老人もその一人だと優は予想し、センナの行動でそれは確信へと変わった。


「お久しぶりですね。貴方の様なお方がなぜ『こんな所(現世)』に? 『老災(ろうさい)』の()()()()さん」


 センナはこの老人『グレオラ』と顔見知りだった。しかし彼女の顔には一切余裕が感じられない。

 額からは汗を流し、精神的な緊張感を魂の体が(あせ)になって伝えている。一方のグレオラはセンナの言葉には一切取り合わず、センナの反対側に居る優の方をじっと見ていた。

 立ち位置的に殆どセンナと体が重なっている筈だが、優はセンナの向こう側からまるで自分のすべてを見透かされているような不気味な感覚を覚えた。


「なるほど、たしかに『ただの生者』ではないようじゃのぉ」


「「っ!」」


「疑わしきは罰するのが儂のやり方じゃ。その小僧に『剣聖』の可能性があるのならここで消しておこうかのぉ」


 そう呟くと老人の体が柚葉色(ゆずはいろ)の光に包まれてゆく。

 センナやリガードたちと同じように戦う時に起きる現象だ。優は二度に渡りコレ(現象)を見たことがあったため、この状況が危険だという事、そしてグレオラの狙いが自身だという事が直ぐに分かった。

 優の前に立つセンナが振り返ることもなく焦りの籠った声で優に呼びかけ、グレオラに走り出し、立ち向かう。


「っ! 優、早く逃げて!」


「セ、センナ!」


―――新たなるレース・ノワレのメンバー『グレオラ』、次回その脅威の力が優達を襲う―――

読んで頂きありがとうございました。

新人作なので、「明らかに書き方おかしいだろ」

と思われる所もあると思います。

感想を見られるのが嫌でしたら、TwitterのDMでも

募集していますので、遠慮なくお申し出下さい。


絵描きの方募集中です。もし、『この作品の絵を書いても良いよ』という方がいらっしゃいましたら、「感想ページ」か「TwitterのDM」か、「【なろう】のメッセージ機能」にてご一報下さい。

よろしくお願いします。

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