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生者と死者の掛け持ち剣聖  作者: ☥周幸来
第ニ章 覚醒編
29/64

第二十八話 エキストラ

第二十八話になります。

序章のところからココまで読みにくいところがあったと思います。

駄目出しでも勿論構いませんので、感想を頂けたら幸いです。

PM2:50


 廊下を歩いていくブラドとセンナ、そしてアレス。

 先の話で、アレスは神帝教会の『エキストラ戦士』となった。しかし彼には、センナやルドウ、ほかの戦士たちのように『デュナミス』という特別な力を持っていない。

 このままの状態で戦場に入ることは、丸腰でジャングルに入るのと同義だ。まず生きて帰っては来れないだろう。もっとも、霊体である以上、既に死んでいるのだが……。


 アレス自身、力の事についてはまだ詳しいことを聞いていなかったため、今も尚気になっている。むしろ、エキストラであっても『戦士』になったのだ。能力に対する興味は増すばかりであった。


「なぁ、戦士になったのは良いけど、デュナミスっていうのは俺でも本当に使えるのか?」


「分からん!」


「えっ!?」


 アレスには剣聖と同じ力を持っているのではないかと言い出したのはブラドだ。しかしここにきて、彼は堂々と分からないと言い出した。

 分からないという答えを、なぜこんなにも胸を張って言えるのか、アレスには分からない。


「ナッハッハッハー! お前自分で言ってたじゃねぇーか、俺はイレギュラーだって」


「え、……あぁ、そういうことか」


 アレスはここで納得が出来た。彼の存在は神帝教会歴史上一度もなかったイレギュラーな存在。

 だからこそ、デュナミスが本当に使えるかは、誰にも分からないのだ。


「だが、可能性がある以上やってみる価値はある。なにせあの剣聖だからな!」


「レース・ノワレと戦うための力……デュナミスって誰でも使えるのか?」


「いや、それはない!」


「だよな、前にセンナも言ってた。死者がみんなあんな力を使えるわけじゃないって。じゃあ、どんな奴が使えるんだ?」


「……そうだな、こういうのはホイホイ教えて良いもんじゃないんだが、お前も戦士になったからな」


「エキストラのな!」


「そこ、拘るところかしら……」


 アレスがエキストラをやたら強調することにセンナは苦笑いをする。

 三人は歩きながらではあるが、ブラドは構わず説明を始めた。


「デュナミスとは即ち『能力』。そのものにどんな能力が宿るかは覚醒するまでは本人さえも分からない。しかし、どんな能力であろうとデュナミスを手に入れた時点で、その者は()()()()1()2()()に選ばれたということになる」


「すりろす12しん?」


「神帝教会、そして六道の世界を作り上げた十二人の神のことよ」


「世界を作ったぁぁっ!?」


 神帝教会を作ったというだけであるならまだアレスでも理解できたであろう。『組織』とは、誰かが作らなければ存在するはずがないのだから。

 しかし、六道の世界を作り上げたということは、『あの世』を作ったということになる。

 そんなことが出来るのだろうか? アレスはとても信じられないというように目を見開き、声を荒げた。


「世界を作るなんて出来るのかっ!?」


「出来たから今があるんでしょ?」


「いやいやいや、なに『そんな当たり前のこと聞いてんの?』みたいな顔してんのぉ!? 明らかにおかしいよぉ!?」


「ナッハッハッハー! アレスゥ、お前ら漫才出来るなぁ」


「やりたくてやってんじゃねぇよぉぉっ!」


「でもアレス。スリロス12神はね、元々現世でも神様だったのよ?」


「はい?」


 アレスは全く持って意味が分からなかった。スリロス12神とやらは元は現世での神様だった? まず現世に神様なんているのだろうか。今更だが、アレスは無宗教者だ。何かお願いをするとき、『かみさまぁぁ』と口に出すことはあっても、本当に神様なんて居る訳がないと思っていた。

 それがどうだろう。『あの世』は実在するわ、『神様』も実在するわ、忘れそうになるが、『ドラゴン』も実在していた。架空の存在だと思っていたものが次から次へと登場してくる。このままだと『ペガサス』とか『人魚』とかが本当にいると言われれば、本気で信じてしまいそうだった。


 アレスは話についていけなそうになるのを必死に気力で持ちこたえ、センナとブラドの話に耳を傾ける。


「12神と言われれば聞いたことないか? たしかお前の国の言葉だと……『ギリシャ神話』だっけな」


「ギリシャ神話? それなら聞いたことぐらいはあるけど……」


「詳しくは知らないってか! 勉強不足だなぁアレスゥ!」


 ブラドがアレスの頭を鷲掴みしてわしゃわしゃと乱暴に撫でだした。

 まるで仲の良い親子のような光景にセンナはクスクスと嬉しそうに眺めている。


「しゃあない! いっちょデュナミスや他の事について、詳しくご教授してやるか!」


―――次回、センナたちの力の根源、デュナミスが明らかとなる!―――

読んで頂きありがとうございました。

新人作なので、「明らかに書き方おかしいだろ」

と思われる所もあると思います。

感想を見られるのが嫌でしたら、TwitterのDMでも

募集していますので、遠慮なくお申し出下さい。


第二章開幕です!

皆さんにより一層楽しんで頂けるように創作しておりますので、宜しければ読み進めてやってください!

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