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今日もうんこは緑色だった。

作者: LAP1S

初投稿です。カラオケで思いつき2時間ほどで書いたものです。「なんだこれ」と思いながらご覧ください。

今日も俺のうんこは緑色だった。思い返してみると半年前から二日に一回出すおれのうんこは緑色だ。もっと丁寧に描写するならエメラルドだ。便器の中でキラキラ輝いている。このことは誰にも話していない。いや、もしかしたら大家さんには気づかれているかもしれない。月に一回トイレがエメラルドで詰まるのだ。


そんなことをだらだら考えていると、彼女が家に訪ねてきたので、俺は便器の中の宝石を流して出た。こいつとは小学校のころからの幼馴染だ。だからといって彼女に自分のうんこを見せようとは思はないが。


「今日もトイレで考え事してたの?」


と尋ねられる。こいつが来るときいつも俺はなぜかトイレでエメラルドを出している。まぁ、俺がうんこする時間が昼ごろだからいつも被るのだろう。


「考え事はトイレって決めてるんだ。」


嘘ではない。この頃俺が考えているのは自分のエメラルドなうんこのことだけだ。いや、違うか。こいつにプロポーズしようか迷っている。ただいかんせん俺は25歳のバイト戦士だ。ロマンチックなことが好きなこいつに婚約指輪のひとつでも贈ってやりたい。だからといって自分のエメラルディうんこを一生物の思い出の品に使いたくはない。どっかに売りに行ったりしたら怪しまれるだろうと思って売りに出したことは無いが売るべきか・・・


「考え事の続き?私がいないところでやってよ!」


あぁ、いけない。こいつのことをまたほっといてしまった。おまえのことを考えてはいるのだがな。


「なぁ、もしもの話なんだが・・・」


「急に何よ。」


あいまいにして聞いてみるか。


「俺がおまえのために作ったものだったら、どんなものでもうれしいか?」


「そりゃぁ、うれしいわよ。あなたを構成している細胞一つ一つまで私は愛しているのよ。」


「そうか」


そうなのか。それなら俺の尻から出てきたもので作られた金で買った指輪でもきっと許してくれるだろう。つぎうんこする二日後に買いに行くか。



その日はいつも通り過ごして夜になった。こいつは実家暮らしなのでそろそろ帰宅の時間だ。駅までは送って行ってやろう。


「そういえば・・・」


できるだけさりげなく。


「なに?」


さりげなく、さりげなく。


「好きな色ってなに?」


『好きな宝石は?』と聞きそうになった。それではばれてしまう。


「前も言わなかったっけ?緑だよ。あのキラキラした感じが好きなの。」


そうか、緑色が好きなのか。緑と聞くと自分のうんこを思い出す。まぁ、いいや。婚約指輪の台座は緑がはいったものにしよう。



それから一週間たった。注文した指輪が完成した。自分で長く持っておくのは恥ずかしいので早めに渡してしまおう。あいつは明日もいつも通り昼に来るだろう。



今日も俺はうんこをしている。あいつにプロポーズするからと言って俺のエメラルドは待ってくれない。


「今日もトイレ?」


そう言ってあいつはやってきた。そしてまずは2、3時間いつも通り過ごす。すこし気持ちが浮つくのはしょうがないだろう。そしてようやく俺の決心はついた。




「なぁ・・・」


言うんだ。


「今度は何よ?今日は『なぁ』ばっかりよ?」


あぁ、緊張は伝わってしまっていたか。でもプロポーズまでは予想していないだろう。俺は隠しておいた指輪を取り出す。


「小さいころからずっと一緒にいて楽しかった。」


箱を開ける。中身はきれいなエメラルドグリーンの台座を持つダイヤモンドの指輪だ。婚約指輪ならダイヤモンドだと安直に決めたのだが。


「これからもずっと一緒にいてくれないか?」


よくある言葉だ。でもこれで伝わるだろう。証拠にあいつの目は大きく見開かれている。そしてあいつは口を開いた。答えてくれるだろうか、とても緊張する。あいつの返事は・・・







「____なんで」





それはとても驚いたように。

















「あなたの、エメラルドじゃないの・・・?」

続きは書くかも・・・?

評価があれば書こうと思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 滑り気、あるいは温もりを感じさせる文章でした。朗らかに和らかに、温かな子どものような世界観に加えて一切の感情が超越された宗教的な世界観、これを1人の人間が書き続けたということに圧倒されます…
[良い点] 一瞬馬鹿げた話かと思いましたが読めば読むほど引き込まれていきました 彼女との会話の使い方も巧みでしたね そもそもこのような発想をされた百崎さんも素晴らしいですね 普通思いつきません笑 [気…
2018/10/21 23:32 ウィルキンソン
[良い点] 発想が素晴らしいと思いました。くだらないことに目をつけ、それを読み物に昇華させる、それが執筆の基本です。私ではこのように書けません。また、オチも良いですね。一つの話のシメ且つ新たな展開へと…
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