エピローグ『コユキにゃん』
エピローグ『コユキにゃん』
精霊の間に居る誰もが悟ったのにゃん。
子ネコが亡くにゃったことを。
みんにゃがみんにゃ、とめどにゃく流れ落ちる涙を拭うこともしにゃいで、
手を合わせて拝んにゃのにゃ。
自分らの棲み家で、ともに暮らした子ネコの来世を、
子ネコとの再会を、
たにゃひたすら願い、祈ったのにゃん。
子ネコを思い浮かべるミアン。
可愛い顔に語りかけるかの如く、そっと呟いたのにゃ。
「生まれ変われたら、また逢おうにゃ。コユキにゃん」
ひゅうぅっ! ひゅうぅっ!
どこもかしくも真っ白にゃ。
ネコの生る木が立っている草原にゃって。
天空の村始まって以来の豪雪が創り出す、にゃんとも美しい雪景色にゃん。
ひゅうぅっ! ひゅうぅっ!
吹雪に煽られ、大地に積もった雪が舞い上がる。
雪と化したネコらも。
この場に生き物が通りかかったとしたらにゃ。
目にしたかもしれにゃい。
吹雪の中を幻のように浮かび上がる子ネコの可愛い姿を。
でもって、
耳にしたかも知れにゃい。
心に届いたかもしれにゃい。
吹雪く音と共鳴する子ネコの声を。子ネコの元気にゃ返事を。
「はい! 絶対でしゅのぉっ!」
おっしまいにゃん!