白い夢
突然ですが、皆さんは眠っている間に夢を見たことはありますか?
私は「小説家になろう」様に作品を投稿するようになってから、しょっちゅう夢を見るようになりました。それも決まって、白いものが出てくる夢です。ものは試しにと、ここからは私が実際に見た3つの白い夢についてつらつら書いていきます。
では、最初の夢から見ていきましょう。つっ立っている私の前で、自動車の助手席のドアが開け放たれていました。いざ乗りこもうとすると、助手席の足元に子犬がうずくまっています。白い小さな犬です。私は「しょうがないやつだなぁ」と笑いながら、子犬をそっと抱きあげて助手席に乗りこみました。扉を閉め、上機嫌で抱きかかえたまま膝の上にのせてあげました。
ここで目が覚めたのですが、私は不思議でたまりませんでした。そもそも私は犬が苦手だからです。もし犬に出くわそうものなら、遠回りしてでも避けようとするくらいです。ところが何の抵抗もなく子犬に歩み寄ったばかりか、抱きあげて膝の上にまで乗せている。なぜ夢の中でそんなことをしたのか、自分でもよくわかりませんでした。気になってスマホで調べたら、夢に白い犬が出てくるのは優しい気持ちになれる未来を暗示しているそうです。それを知って、ちょっとだけ嬉しくなりました。
次の夢では、何もない真っ白な世界に銀色のバケツだけが置かれていました。学校などで掃除のときに使うのと同じ、金属製のバケツです。そのバケツが小さく揺れ動くと、中からポップコーンがふくらむように次々とヒヨコたちがあふれかえってきました。あっという間にバケツにはヒヨコたちの山ができ、あふれかえったヒヨコたちがころころと転がって地面に落ちていきます。ゆっくり転げ落ちているので、ヒヨコたちは一匹もケガなどしていません。皆すぐに立ち上がり、可愛らしくよちよちと思い思いに歩いていました。
この光景を見ながら、私が思ったことはただひとつ。
「普通ヒヨコって黄色じゃねぇのかよ? なんで、みんな白いんだ……?」
実は私が見たヒヨコたちは、いずれも真っ白でした。どれほど目を凝らしても、黄色いヒヨコは1羽たりとも混ざっていなかったのです。今度も気になってスマホで調べたら、白いヒヨコの出てくる夢は小さな幸運が舞いこんでくる前触れとのこと。今回も前向きな気持ちになれました。スマホ先生ありがとう。
さて、いよいよ最後の夢です。睡魔に負けてうたた寝していると、真っ黒な背景に白い何かが浮かんでいました。どうやら赤ちゃんらしく、白いおくるみに包まれています。だんだん赤ちゃんがアップになってきます。おくるみ以外に見えるのは顔だけです。どんな顔だろうと思っていると、ギョッとしました。
見えたのは、赤ちゃんの顔などではありませんでした。顔だけが、中年のオッサンなのですから。口元には、アルファベットのOの形をした口ひげが生えていました。ただのベイビーなどではなく、中年ベイビーだったのです。バッキバキの両目を大きく見開き、口を大きく開けて何かを叫んでいるようでした。しかしあらん限りに口を開けているにもかかわらず、いっこうに声は聞こえてきません。
うわぁぁ! キモい! キモすぎる!
あまりのどぎつさで私は目が覚めました。異様な光景にドン引きしました。もちろん寝覚めも最悪です。さすがにスマホで調べることはしませんでした。仮に調べたところで、鬼気迫る中年ベイビーの夢など検索結果に出るはずがないでしょう。ないと信じたい。
以上が、私の見た3つの白い夢です。ところで、もし皆さんが上記の夢を題材に短編小説を書くとしたら、どの夢を選びますか? ちなみに私なら最後の夢にします。理由はいちばん自由に物語を考えられるからです。
実際に、この夢をもとにした短編も自分で書いてみました。もちろんタイトルは「中年ベイビー」です。作品のURLも最後に掲載しておきます。一足先に投稿してみたので、あわせてお読みになっていただけましたら幸いです。もっとも、夢よりも不気味にしてしまったので、無理強いはできませんが……。
https://ncode.syosetu.com/n6602lx/




